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数字を可視化する
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数字というものは、読み上げてしまうと唯の数字になってしまい、仮にそれに小数点がついた小さい値にしても、丸がたくさんついた大きな値であっても、その数字の意味の重みや奥行きまでは伝わらないことが屡々だ。
2001年の911の際の話だが、当時low teenの娘二人の父だった知人は、どうやって命の重みを伝えるか考えた末、1という数字を2500個(その時点での大まかな数字で実際の直接の死者数ではない)、紙に印刷して床に並べて見せた。どのぐらいのフォントのサイズだったのかは知らないが、リビングルームの床が全て紙で埋め尽くされたというから、かなり大きく印刷したんだろう。娘達は言葉を失ったと言っていた。私の人生の中で、一番説得力のある、直球の可視化の方法の一つと思う。
今日のニュヨークタイムズの一面は、アメリカ合衆国のCovid-19で亡くなった方々の累計が10万人に達したことを告げている。
インスタグラムなどのソーシャルメディアで紙版の写真が出ているが、多分、ニューヨークタイムズ紙のページのビジュアルを見るのも同時にお勧めしたい。スクロールダウンすることで、時間の流れと死者数を縦に捉えるデザインだ。
An Incalculable Loss
https://www.nytimes.com/interactive/2020/05/24/us/us-coronavirus-deaths-100000.html
未だ、陰謀説、都市伝説など様々にオンライン界隈は賑わっているが、それも渦中にいないからできる、与えられた自由である。そういう人たちのオメデタイ思考には、10万人の死者というのは、いったいどのように映っているんだろう?まあ気にも留めないに違いないだろうが。