女性活躍推進に終わりはくるの?!アワード受賞と現実の間
コクーは「女性活躍推進企業」として、
この10月に2つもの栄誉ある女性アワードにおいて、賞を受賞させていただきました。うれしい!よっ!!!
今回は、
第五回 WOMAN’s VALUE AWARD 企業部門/サステナブル部門 優秀賞
Forbes JAPAN WOMEN AWARD 2023 企業ランキング第2位
二つの賞をいただいたわけです!
それぞれの授賞式に出席し、思うところを詳らかにする回。
女性活躍の定義
「第五回 WOMAN’s VALUE AWARD」こちらは今回で5回目になるアワードで、授賞式には有名な企業様からスタートアップまで様々な業界業種の企業様がいらっしゃった。
個人賞を受賞された、俳優の東ちづるさんのトークセッションでは、非常に思うことがあり、のちにご挨拶させていただいたときも鼻息がとても荒かったかと記憶している。
東さんは、ダイバーシティ推進の第一人者といっても過言ではないくらい、長きにわたり社会活動をされている。「一般社団法人Get in touch」で代表を務めながら、「誰も排除されないまぜこぜの社会」を目指していらっしゃるのだ。
東さんは「この団体を解散することが目的」とお話されていて、私は深く共感した。また、女性が表舞台に立つためには「男性の価値観も根本的に変わらなければならない」とも。
コクーにも有志からなる「女性活躍委員会」があるのだが、私もこの委員会が「解散」するときこそが、真の女性活躍の第一歩だと考えている。
みなさん。女性が活躍するとは一体何がどうなることだと思いますか?
・ライフステージが変化しても仕事をし続けること
・管理職になること
・やりたいことをあきらめないこと
・社会から必要とされること・・・etc
数えきれないほどの「女性活躍」の定義があるとは思うが、
私はシンプルに「自立」だと考えている。
昭和の時代は、ジェンダー別の教えが先行していた。
女性は、経済的に「依存」せざるを得ないことが多く、経済的ポジションがないばかりに、いろいろなことの決定権も持たされていなかったように思う。
な、な、何て不憫な時代なんだろう、私はこの時代に生きていたら、きっと異端児として石を投げられたんじゃないかと思う。
日本の女性活躍推進は、そもそもハンデのあるスタートだったからかもしれないが、私は「自立」したあとは、男性も女性も関係なかろうに、と考えているのだ。
コクーの女性活躍委員会では、「女性であることのネガティブハンデを限りなくゼロに等しくおさえたら、成果に向かうスタートは皆平等である」と定義している。
月経による心身の体調不良や、妊娠出産という女性ならではのライフステージを、「男性にはないよね」という文脈で仮に「ネガティブ」としてとらえたときに、その影響が最小限であれば、成果を産みだし、活躍していくことのスタートは皆平等であると考えているのだ。
そのためにも、フェムテック業界や企業内の仕組みがもっと進化して、いつハンデがゼロに等しくなるような世の中が到来してもいいように、とにもかくにも自立に向かうことが先なのだ。
数々の受賞企業様の取り組みを聞かせていただき、
皆取り組んでいるレベルラインはいい意味で同じだ。と強く感じた。
逆にこんなあたり前かもしれないラインでの取り組みをやらないと、
女性活躍企業であると認められないのだ。
喜ばしい一方で、とても複雑な気持ちになった。
女子っぽいとか女性らしさとか
昭和イズムに伴い、男性はこう、女性はこう、というジェンダーによる特性みたいなものが植え付けられたのも事実であろう。
コクーはDX人財の常駐型サービス提供をしているが、そのサービス名として、「EXCEL女子」「デジマ女子」といった、〇〇女子シリーズを展開している。これは女性であることのメリットを最大限に活かした秀逸なサービス名で、我々のD&Iに共感してくださる企業からは、お褒めの言葉をいただくことも多い。
集落の中で、家を守ってきた女性だから、ずば抜けた共感力を持ち合わせ、コミュニケーションが円滑でソーシャルスキルが高い人が多いのは事実だと思う。そこにDXスキルが備わればこれは最強女子というものだ。
コクーのように女性であることの、メリットの部分を大きく打ち出すのは良いことだが、一方で一般社会では女性に対して、こんなデメリット的な部分もフォーカスされるのも事実。
ちょいちょいちょいちょいちょい!ちょい待て!と!笑
私の周りには、二面性があって、上司に依存的で、責任感の薄い男性もたくさんいらっしゃいますが?!
男性には目をつぶり、いっしょくたに「女性はこういうものだ」と言われてしまったら、そりゃ憤慨もするというものだ。
なんでだろうなぁ?と考えていたのですが、
私気づいてしまったのです。
これは、「共感力」が呼び寄せる女性の「課題を顕在化させる能力」がデメリットとして捉えられているのだ。
つまり、女性は共感を求めにいくがあまり、自分の考えを意図的に外に出して顕在化させていく人が多い。
そういう意味では男性は内に秘め、潜在的なものとしてる完了する傾向があるかもしれない。
すると、その事象を目に耳に触れる機会がおのずと女性に対して多くなり「またか、まただよ、女性だよ」となってしまう図式なのだな、と気づいたわけですよ。
お笑い芸人のネタにもある「男は黙って〇〇!」みたいなフレーズもそういうことね、と納得してしまった、秋晴れの日。
自立すればジェンダー差別はなくなる
緊張の「Forbes JAPAN WOMEN AWARD 2023」授賞式では、名だたる大企業群の中で、第2位という名誉ある賞をいただいた。
久々に緊張しすぎてスピーチの時に胃が痛くなったほどだった。
ありがたいことではあるが、他企業の登壇者の諸先輩方とお話をさせていただく中で、まだまだ実態が追い付いていないとも感じた一日だった。
ジェンダーの壁ねぇ・・・。
昭和イズムの言葉を借りたとしても、私は「男性っぽいね」と言われることはない。
手前みそで大変恐縮ながらですね。
私は、二面性なく、サッパリしていて、言いたいことはいうし、誰かに依存することなく責任感だけは人一倍強いタイプであることは自他ともに認めている。
ですが、それが「青山さんって男性っぽいよね」とか「女性っぽくないよね」にはならないわけなのだ。
「強い」とか「ハッキリ」とか「バリバリ」とかみたいな表現になるだけで、なんなら最近は「青山さんぽいね」と言われるようになった。
私、これはしめたものだと思っている。
「〇〇さんぽい」は個人そのものを認められ、自立している一歩のような気がするのは私だけだろうか。
ジェンダーでひとくくりにする方がやはり変なのだ。
授賞式のスピーチでもお伝えさせてもらったのだが、
「制度」とか「環境」とか「仕組み」とか、そういったものを
整えていくのはもちろん企業としてもあたりまえの時代になってきた。
ただ、それに「依存」していたのではいつまでたっても自立できないのだ。
にわとりか卵か・・・という話でもあるのは間違いない。
自立するのにまずは、環境も必要。
でも自立した人が増えないと環境も良くならない。
(うーん、、、うちの入社研修聞いてほしいな笑)
昭和イズムが生み出したレッテルに戻るが、
「どうせできないだろう」とまだまだ思われている女性達が
「成果を出し自立して」初めて認められるような世の中でもあるのだ。
昭和のような、時間を使い、汗を流し、想いで突き進む方式ではなくて、
効率よく、知恵を振り絞って、仕組みとイノベーションで解決するのだ。
余談だが、私の部署 人財開発本部は、12名中5人がママである。
この上期は初の毎月黒字達成をし続けている。
マネージャー陣も奮闘してくれて、メンバーの残業時間目標も達成した。
残業時間を減らしながらの達成なわけである。(カっと目を見開いている)
女性活躍の第一歩である「ママ」であることのネガティブハンデ(と一般的にとらえられる)ももちろんある中で、成果を出せば認められることを体現している。どうだ!と。
昭和イズムが「時短」を嫌う理由は、そもそも残業ありきの仕組みしか考えていないので本来活躍できるのに、物理的に活躍できないママたちを生んでしまうのだ。
あれ?ジェンダーではなくて、昭和イズムが問題なんじゃない?と思いません?皆さん。
昭和イズムださくないですか?取り残されますよ。
とどのつまり、女性活躍推進が進まないのは昭和イズムにも大きな問題があると思う。(排除すべきは昭和イズム、だというのは、前述の東さんとも熱く語り合ったのだ)
これからのコクーの取り組みに期待!
コクーでは、引き続き、女性ならではのネガティブハンデを軽減する取り組みを進めていきます。
そして「成果」を追っていくのだ。
Forbes JAPAN WOMEN AWARDでは、「女性管理職比率50%」をお褒めいただいたのだが、コクーはそもそも在籍女性社員比率が80%なので、これは当然なのだ。
これに伴い、どんな背景でどんな目的を持って取り組みを進めていくか、の本質的な「Story」はどんどん社会に発信していこうと考えている。
ピル福利厚生の導入などもやりたいし、自立しているロールモデルの疑似体験、産前産後の体の変化、独身女性の老後問題、青山の更年期体験談など、(ナウ向き合い始める最中です)できるだけリアリズムをもって、積極的に行っていきたい。
特にともに働く異性に知ってもらうことが大事だと考えている。
共感までは求めないが、理解してほしいのだ。
そもそも企業というビジネスの仕組みの中だけでなく、家庭の中でも男性の役割を増やすべきなのだ。
プライベートでできない人はビジネスでもできないし、その逆も同じなのだ。理解するために体感してほしい。
どのレベルかというと、
「もうすぐ会議が2時間になるな。生理の人がいるかもしれないからお手洗い休憩をいれよう」と男性が考えれるくらいにはなりたい。
少なくとも自分の子供達は、こういったことにも気遣える男性に育ってほしい。
昭和イズムの時代には、生理中の会議で「お手洗いに行きたい」と席を立てる女性がまだ少なく、イスに血の染みをつけて泣いている若い女性がたくさんいたのだ。
これは、結構あちこちで散見されていたであろう。
キレイなところはもう皆おなかがいっぱいだと思っていて、
泥臭いリアリズムの部分がもっと社会に露わになることで、
社会的にもっともっと応援団が増えるのではないかと思っている。
また、同時に「自立」への準備をし続けていくことが重要である。
日本女性の遺伝子に叩き込まれてしまったかもしれない、「昭和イズム」の価値観を緩和し、一人の人間として成果を出していくこと。
ライフイベントに依存しない、一人の人間として成果を出し、信頼され、企業や社会にとって必要な人間に成り上がっていくこと。
こういった人財を輩出し続けることに、私もこれからの人生の折り返しを使いたいと思う。
この10月は、こういった機会に触れて、改めて背筋がのび、きっと女性たちがフタをしてきた本質に向かうと決めたのだ。
noteの♡スキやTwitterのシェアなどでリアクションいただけると励みになります。ぜひよろしくお願いします。
▼コクーのオープン社内報「みえる!コクー」はこちらから。
▼こちらの記事へのご意見、取材依頼・問い合わせ等は下記のフォームから。