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2022 日本ダービー考察まとめ
◇イクイノックス ルメール騎手 想定人気 1番人気
【1週前追い切り】
南W 7F 99.2-62.7-52.6-38.2-12.0(馬なり)2頭併せ追走・同入
【最終追い切り】
南W 5F 68.4-52.9-38.2-11.6 (馬なり)2頭併せ追走・先着
【追い切り評価】B+
新馬戦ではサークルオブライフを振り切っての勝利。今回と同じ舞台である東京スポ杯では、上がり32.9で2着アサヒに2馬身差をつけての圧勝劇。その後、共同通信杯を使う予定も、体調面での調整がつかず、皐月賞へ直行のローテ。その皐月賞では前目有利ではあるものの、内ラチ沿いの馬場は極端に荒れていたこともプラスに転じたか、外からスムーズな競馬ができたジオグリフが1着、イクイノックスは2着となった。ここを叩いての上積み、東京コース左回りの適正からも、本命視されるのは理解できる。しかしながら、キャリア3戦、ここまでいずれも「包まれる競馬」を経験しておらず、また疲れやすい体質での中5週のローテはどうか?やはり懸念材料としてはこの点だと思う。しかしながら、追い切りを見る限りでは疲れは問題なさそう。鞍上のルメールさんもかなりの自信を伺わせている。枠はやはり「揉まれたくない」ので、真ん中から外目の枠を希望したい。
◇ダノンベルーガ 川田騎手 想定人気 2番人気
【1週前追い切り】
南W 6F 77.9-62.4-48.5-35.1-11.0(強め)
【最終追い切り】
南W 5F 66.5-51.6-37.6-11.4(馬なり)2頭併せ先行・同入
【追い切り評価】A+
新馬戦ではスローからの瞬発力勝負で上がり33.1の末脚で圧勝。共同通信杯でもスローからの瞬発力勝負でメンバー最速の上がり33.7で勝利。この時の2着はジオグリフ、3着はビーアストニッシドであることからも、レベルの高いレースであったことは間違いない。皐月賞では枠抽選で最内へ。この時点で私は思い切ってこの馬を切った。というのは、開催が進み内ラチ沿いの馬場が荒れていたこともあり、メンバー構成からも内に包まれる、封じ込まれる可能性が高いと判断したから。レース映像を振り返ると、外に出したい川田さんを福永さんが上手くブロックしていることが確認できる。そこでこの馬は荒れたインを回すしか選択肢がなくなったのではあるが、荒れたインを通しても伸びてきており、結果4着、もう少しで馬券内にきたということを踏まえると、かなり強い競馬をしたといえる。1週前でだいぶ仕上がっていたように見えたので、正直大丈夫か不安ではあったが、問題はなさそう。皐月賞よりいい状態で出れるのではないか。ただ高額取引馬が必ずしも好走しないのがダービーでもある。
◇ドウデュ―ス 武騎手 想定人気 3番人気
【1週前追い切り】
CW 7F 96.6-64.7-50.0-35.5-11.2(一杯)2頭併せ追走・先着
【最終追い切り】
ポリ 85.2-68.2-52.6-37.9-11.4(馬なり)
【追い切り評価】A+
新馬戦ではドスローから驚異的な加速ラップ、持続的な末脚で勝利。朝日杯では、外を回す競馬ではあったものの、武さんのスムーズなエスコートで勝利し、武さんに全場G1制覇のリーチをプレゼントする。弥生賞では、馬体重+8㎏やや太め感は否めず、それでも2着は素質によるものか。ここを叩いての皐月賞では、追い切りも抜群の手応え、馬体も絞られてきており、おそらくメイチでの仕上げではなかっただろうか。ところがレースでは最後方からの競馬となり、持ち前の末脚上がり33.8で必死に追い込むも3着。これがもう少し前で競馬ができていればどうであったか。武さんにはなぜ後ろにつけたのか?そこは聞けるもんなら聞きたい。タラレバではあるが、私は幻の皐月賞馬であったと今でも思っている。どんな競馬もできる器用さ、素質馬ではあるが、皐月賞から中5週でお釣りがあるかどうか。正直皐月賞がメイチであると思っていたのだが、最終追い切りはかなりいい。手前が右の方が良さそうなので、東京はやはり合いそう。武さんはダービーの勝ち方を熟知しており、こういう大舞台では経験値がものを言う。レジェンドの久しぶりのダービー制覇を見たい。
◇ジオグリフ 福永騎手 想定人気 4番人気
【1週前追い切り】
CW 7F 98.7-66.4-52.1-37.9-11.5(馬なり)2頭併せ追走・同入
【最終追い切り】
南W 6F 83.2-66.5-52.0-38.5-11.4(馬なり)2頭併せ追走・同入
【追い切り評価】A
新馬戦ではスローからの瞬発力勝負でラスト5F57.3は驚異的。また札幌2歳ステークスでは、2着アスクビクターモアに4馬身差をつけての圧勝。余談ではあるが、このレースで私はこの馬に惚れこんだ。続く朝日杯に距離不安(短すぎ?)を抱えながらもエントリー…ここからジオグリフを諦めない会事務局長を勝手に拝命し、応援したのだが、やはり想像通りマイルは合わん!これが結論の5着。また折り合いにも難があったか。共同通信杯では、ここでも折り合いに難を示すも2着に好走。あのメンバーでの2着は非常に評価はできる。皐月賞では内が荒れていたことで、外からスムーズに競馬ができ、また少し時計のかかる馬場での上がり勝負なら、この馬が1着になったのも頷ける。また道中、外に出したいダノンベルーガを内に封じ込めたのも、福永さんの好騎乗であったと思う。さてダービーはというと、さらに距離が延びることでの折り合い面、また右回りでの実績から、左回りでどうか?ということか。福永さんは史上3人目のダービー3連覇がかかっていることも注目したい。ワグネリアンまでダービーを勝てない男と言われ続けたのにダービー3連覇となれば、名騎手と言われた父にも自慢できるのではないか。頑張ってほしい。←この馬への思いが文章を長くしてしまった。
◇オニャンコポン 菅原騎手 想定人気 5番人気
【1週前追い切り】
南W 6F 80.5-65.1-52.0-38.2-11.6(馬なり)2頭併せ追走・先着
【最終追い切り】
南W 6F 84.0-69.4-55.3-40.4-12.3(馬なり)2頭併せ追走・同入
【追い切り評価】A+
新馬戦ではスローからの瞬発力勝負で2着に1 3/4馬身差をつけて勝利。つづく出世レースと言われる百日草特別では、外枠から先行して勝利。ホープフルステークスでも外枠から押して前へ。ただこの時のレースは先行馬には不利なレースであり11着に大敗。京成杯ではこの馬が得意とするスローからの瞬発力勝負の展開が見事にハマり初重賞制覇。皐月賞では差しには向かないレース展開であり、それでも伸び続けての6着は頑張ったほうではないか。さてダービーは、これまでの傾向を踏まえると、この馬の得意とするスローからの瞬発力勝負になりやすいことが伺え、チャンスかもしれない。あとは左回りがどうかということか。父エイシンフラッシュもダービー馬であり、ダービー馬はダービー馬からという言葉もある。ローテ的には京成杯とダービーとの相関関係はあまりよくはないが、菅原さんの継続騎乗も好感はもて、若手騎手の思い切った騎乗で、ハマれば怖い存在であり、1発も十分に秘めていると考える。最終追い切りを見る限りでは、皐月賞よりもいい状態ではないかと判断する。鞍上も初めてのダービー騎乗。頑張れ!菅原くん。
◆人気上位馬以外でのマイ注目馬 短評
①プラダリア 池添騎手 【追い切り評価】A
注目したのはやはり青葉賞。これはいい勝ち方をした。「青葉賞の呪い」は有名な話ではあるが、この青葉賞の上位2頭は十分に上位へ食い込むチャンスはあると考える。1週前追い切りでは手前替えが良く、最終追い切りでは時計も速かった。騎手も怖い存在。
②アスクワイルドモア 岩田望騎手 【追い切り評価】未 木曜?
前走の京都新聞杯では開幕週ということもあり、超高速馬場でのレコード決着。道中他馬との接触があったものの闘争心は折れず、先行するヴェローナシチーを交わしての勝利は評価できる。またこの馬は東京コース、2400mも脚質からも合いそう。アスクはアスクでも私はこちらのアスクを期待する。
③キラーアビリティ 横山武騎手 【追い切り評価】A
追い切り過程を見る限りでは、だいぶ調子を戻してきている印象。陣営は馬具を工夫するなど、その結果も時計に表れているように思う。斉藤調教師が言うように、皐月賞よりはよい状態でダービーに出走できそうではある。
④マテンロウオリオン 横山典騎手 【追い切り評価】B-
昆調教師「ジョッキーはダービーをイメージした追い切りをしてきた」と典さんが言っていたとコメント。この馬は典さんが手塩にかけて育ててきた馬といっても過言ではない。前走出遅れからの後方一気は、典さんを一流ジョッキーに引き上げたあのメジロライアンを彷彿させるものだった。私はこの馬の可能性にかけてみたい…そんな思いもある。
⑤ロードレゼル レーン騎手 【追い切り評価】B-
前走の青葉賞では2着に食い込み、距離適性は問題ないといえそう。1週前追い切りではレーンさん自身が追い切りを行い、フットワークの軽さ、手応えも十分に感じているとのコメントを残しており、プラダリア同様に「青葉賞の呪い」から解放されいい結果となることを願いたい。穴として狙ってみたい一頭ではある。
☆最後に
これは昨年秋のG1の時にやっていた私のルーチンワークでした。それなりに結果がついてきて、そこにおごりが生まれ、いつしかこのようにしっかりと考察を書き留めることをしなくなりました。そしてこの春のG1での成績が振るわない結果に。そこで初心に帰ってダービー考察をやってみました。この考察がみなさんの予想のお供になれば幸いです。
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