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「君たちは誰と生きるか」と問われた3ヶ月だった
「なんで私は〇〇できないんだろう」そう思ったこと、ありませんか。
家族からは“自己肯定感MAX”と評される私ですが、実は毎日のように他の人と比べてはできない自分を呪っています。
でも、最近「自分の才能や得意とするところを活かして、難しいと思うことは他のそれを得意とする人に任せよう」と思えるようになりました。
キャリア迷子の日々
大学を卒業して以来、ずっとどこかの会社でお世話になって、いわゆる「会社員」をしています。
もうすぐ20年目となる2025年、7社目の会社へ転職を決めました。
日本における正社員の平均転職回数は現在は3回程度というので、軽く2倍を超えたことになります。なんてことでしょう。
私自身、これがめちゃくちゃコンプレックスになっていました。
なんで続けられないんだろう? 腰を据えて働きたいのに…と。
「社歴数十年」という大学時代の友人や「(フリーランスなどで)ライターとして10年以上書き続けている」という同業の仲間たちの話を聞くたびに、もともと猫背の背をさらに丸めて、あんまり仕事の話はしたくないぞ、と思うこと多々。
一方で、転職を7回もするくらいなので、キャリアとか仕事とかで悩まないことなんて、ほとんどありませんでした。
頼まれたら引き受けたい、でも意外と完璧主義
最近は「NO」を言えるようになりましたが、断るのがとてもとても苦手です。というよりも、頼まれたり、頼られたりしたら喜んで舞い上がるタイプです。
しかも、へなちょこのくせに、なぜか困っている人を見たら「私ができることってなんだろう?」と、自分から首を突っ込む。
この性質のおかげで、良いこともたくさんあって、お仕事も色々と任せてもらえました。
でも、ノリにノッていて「マジで24時間このことを考えてやり続けたい!」と思うことと、一所懸命やっているはずなのに、芳しい成果が出ず、そのうちなんとなく「こなす」ような仕事になってしまうことと、2パターンあることに気付きました。
「こなして」いても、なんとなくできてる風に見せかけるのはたぶん得意で、そこまで評価も下がらないのですが、私自身が楽しくない。
しかも、めちゃくちゃ没頭したことがあるからこそ、そうでない姿勢でいる自分が認められない。「ダメなやつ」と烙印を押してしまうのです。
だからずっと、熱中できることってなんだろう? なぜあの仕事の時は楽しくて、今は違うのだろう? せっかく多くの時間を使って仕事するのだから、最大限に力を発揮したい! そんなふうに思っていました。
働きやすさ(子育てしながらなので、リモートできるとか)や条件(給料や福利厚生)の面が改善すると続けられるかも、と思い、それを叶えるための転職もしましたが、どうも違う。
自分はなにを求めているんだろう? 誰か教えて…!
そんな想いが募っていた頃、大好きなコテンラジオ経由で、TALENT PRENEUR(タレントプレナー)という「才能を活かして、自分のやりたいことで生きていける人を増やす」をミッションとした才能起業家になるためのスクールに出会いました。
たかちんとの出会い
TALENT PRENEURは才能博士 たかちんこと佐野貴さんが31年間の想いを詰め込んで作ったビジネススクール。
たかちんがやっていた『みんなの才能研究所 みんラボ』というPodcastで「才能と欲求を自覚して、本当の自分と出会い、一番輝くようにしたい」みたいなことを語っていたのを聞いて、めちゃくちゃ(たかちんに)惹かれたのです。
この人、すごいこと言ってる! めちゃくちゃ今の私に必要な気がする! と。
たかちんは、『TALENT TALK(タレントーク)』というPodcast番組で自分の才能や欲求の見つけ方を懇切丁寧に説明してくれていて、最初はそれに則って自分で自分を見つめてみようかと思っていました。
でも、結局自分で自覚している自分が出てくるだけで、そこと向き合えるのは良いのだけれど、なんとなくしっくりこない。
それで、自分の才能ってなんだろう、どんな時にそれは発揮されるのだろう、を見つけるためにTALENT PRENEURに参加を決めました。
というのは半分本当なのだけれど、実は「たかちんに会いたい! 握手するだけで性癖がわかる男、とコテンラジオで紹介された、たかちんと握手してみたい!」というミーハーな気持ちが半分でした(笑)。
TALENT PRENEURに入るには、必ずたかちんとの1on1があり、そこで「入ってみたら、きっと面白いと思いますよ」的なことを言っていただけたのも、嬉しすぎて、速攻で入学を決意しました。
TALENT PRENEURに入ってみたら
実際にTALENT PRENEURに入ってみたら、私としては誤算が2つありました。
1つは、才能や欲求の発見、自覚の時間と同じくらい、ビジネス設計の時間が多かったことです。「才能を活かして生きていく」ために、「ビジネスとして成り立たせる」ことを重視したカリキュラムでした。カリキュラムは当然HPに載っているのだけれど、ノリとフィーリングで生きているため、完全にすっ飛ばして理解してしまっていたので、最初のキックオフのときに「ビジネススクールです」と説明を受けて、驚いてしまいました。
TALENT PRENEURの全課程を終えた今となっては、この「ビジネスとして成り立たせるための知識とマインドをつける」ところがめちゃくちゃ大事だったとわかりますが、入学当時は「自分の才能知りたい!」くらいのゆるふわで申し込んだので、非常に高い壁のように感じたのです。
でもほんと、自分の欲求と才能を活かして生きたいのであれば、それをお金に換えるってマジで大事だなと今なら理解できます。そうじゃないと続かないからね。
2点目の誤算は才能や欲求を誰も教えてくれない、と言うこと。ちょっと受け身すぎだろ、と自分にツッコミたいのですが、始まった当初は、たかちんと話したら「あなたの才能は〇〇ですね!」とか言ってもらえるのかと思ってました(笑)。占いかよ!
そうではなくて、ワークや会話の中で、自分と向き合い、言語化し、その過程で才能や欲求を見つけていくのがTALENT PRENEURでした。
期間中はたかちんやTALENT PRENEURの卒業生メンバー、さらに同期との1on1を重ねました。1週間で5回くらい1on1するとかも全然珍しくない日々の中で、「あ、それそれ! 言語化できてなかったけれど、それが私の欲求だわ!」みたいな会話があり、「まほちゃんは〇〇なんじゃない?」と言われて初めて「ほう、それは私の特性なのか」と気付けたりしました。
なかでも、TALENT PRENEUR卒業生で、才能診断を担当してくれていたヒロさんとの1on1は神レベルですごかった。図解と共に自分のこれまでの経験を抽象化して「これは才能(欲求)じゃない?」と問うてくれるので、ヒロさんと話すだけでモヤモヤがクリアになっていく感覚を経験しました。
最終的には「今まで言語化できてなかったけれど、まさに私の欲求と才能はこれだ!」というところまでトコトン付き合ってくれて、最終発表もヒロさんのおかげで自分のしっくりくるところまで進められたと思ってます。
私の才能や欲求についてはまた別途書きたい…書くぞ!
怒涛の1on1のなかで、かなりの頻度で指摘されたのが「それ良い!と思ったら、自分が経験したり、話を聞きに行きたくなるんだね」という指摘と「ゼロ→イチは好きだけれど、イチを育てていくのは苦手なんだね」ということでした。どおりで継続しないわけだなぁ…。
「才能を活かして生きる」ことを前提とした会話になってくるので、「継続して何かにずっと打ち込むっていうのは、手放したほうが生きやすいんじゃない?」と言われ、これまでの「継続できない自分はダメだ」という意識から解放されたのは、大きな収穫でした。
最終発表会での気付き
TALENT PRENEURの最終発表日は、期間中に考えた事業やサービスを発表して、たかちんや同期のみんなからフィードバックをもらう形式でした。
3か月前、まさか自分が自分でやりたいことで新しいサービスを考える(しかもそれでお金をもらう)なんて、なんだか夢物語のように聞いていたのを覚えています。
「他の人はさておき、私はしがない会社員をする気がする…ん?場違い?」「最後まで続けられたらいいな…(切実)」みたいな気持ちだったのです。
それが、ちゃんと3か月、なんだかんだやり遂げたら、「もしかしたら私のライフワークになるかも!」と思えるサービスを考えて(既出のサービスだけど、私がやりたいと思ってなかった)自分の想いを乗せて発表できたのは、本当にびっくりしました。
しかも、発表会の場で数件ご依頼頂けたことは、大きな喜びと将来への楽しみとなりました。
私は昨年、『さとゆみビジネスライティングゼミ』や『稀人ハンタースクール』といったライティングやインタビューをうまくなるためのスクールに通っていました。そこでは当然「ライター」「文筆家」と名乗る(もしくはこれから名乗りたい)人たちが集まるので、当然同じスキル(ライティング、インタビュー)を得意とする人たちが集まることになります。
同じ属性の人の中だと、どうしても他の人とスキルを比べては怖がって、自分のなかでコンプレックスが膨らんでいく。ライティングをうまくなりたくて通っていたスクールのはずが、終わったときのほうが書けない自分になっていました(これはこれで、良いことなのですが。自分の立ち位置がわかり、書くことと真剣に向き合えたので)。
今回参加したのは“ビジネススクール”だったため、多種多様な才能の人が集まっています。「誰かと比べる」のではなく「一緒にやりたい!」という想いが大きかったのが発見でした。
「一人ではなく誰かとやる」という選択肢
最終日が終わって振り返ってみると、夢のような3か月でした。途中、離脱を考えるほど行き詰ったこともあったけれど、最後まで走れて良かった!
今、いろんな才能と強みと経験を持った人たちが集まって、しかも3か月の間にそれに磨きをかけて考えたサービスや事業、アイデアが、目の前にある感じです。結果、「ぜひ頼みたい!」とか「コラボしたい!」みたいな感情が湧き出てきて、ワクワクが止まりません。
お互いに自分の「才能」や「欲求」をベースにして理解しあっているので頼りやすいのがとてもいいコミュニティだなぁと感じています。
「一緒にZINE作ろう」「HP立ち上げるとき、手伝って」などなどの未来の幸せの種をたくさん撒いたので、これが夢じゃなくてちゃんと現実になるように、これから少しずつでもいいから、実現に向けて動いていこうと思います。
そんな「一緒にやれる仲間」と出会えたのが、TALENT PRENEURのすごいところでした。
「自分の才能を活かして、たのしく生きる」は、けして一人で叶えなくていいんだ。なんなら、一人で叶えない方が喜びも嬉しさも大きくなるんだ! そんなことを、40歳すぎた今、知れてよかったと思います。
TALENT PRENEURの3か月は、これからの人生を大きく変えるターニングポイントになりました。
私はこれまでも「これいい!」と思う自分の嗅覚に自信を持ちつつも、あまりうまく「これいい!」を説明できずにいたのですが、それも才能なのかなと思うようになっています。
TALENT PRENEURに対する「これいい!」の気持ちを押さえずに、行動に移せたから、今がある。これからも私は自分の嗅覚と行動力を大事にしつつ、丁寧に細かく慎重に物事を進めたり、立ち上がったサービスを運営するために制度を整えたりして継続していく段階は他の方にお任せして、たのしく生きていきたいな、と思います。自分を肯定できたこと、強みを自覚できたことがTALENT PRENEURの収穫でした。いややっぱり、一緒に歩める仲間ができたことが、一番の収穫かな。
たかちん、TALENT PRENEURを作ってくれて、ありがとう!