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"Cahier de Voyageパリ-アムステルダム旅日記1991"
母が"パリ好き"だったので、小さい頃から昔のシャンソンを聞いたり、フランス映画を観て育ちました。絵を描くことが好きだった母もイラストレーターになりたかったようですが、時代が時代でそんなハイカラな夢は叶いませんでした。
母の影響もあり、私も自然と絵の道に進みイラストレーターになりました。
1990年イラストレーターになった頃からヌーヴェルバーグの映画やフレンチポップなどをテーマにした作品を描いていました。作品づくりをしていくうちに、映画が撮影された場所やかつて画家や音楽家が集まったカフェ、地下鉄に残る古い広告など、現地に行って見てみたいと強く思い始めました。
海外旅行も行ったことない私でしたが、とりあえず一度行ってみようと1991年の夏パリ一人旅を決めました。
この"Cahier de Voyageパリ-アムステルダム旅日記1991"は、毎日パリを歩き回り、小さなノートに体験したこと、感じたことを描きなぐったもの。人に見せる前提で書いたものではないので恥ずかしいのですが、のちに自費出版で小冊子も作りました。一昨年亡くなった母の本棚からこの旅日記の原本が出てきたので、スキャンしてデータ化し、少しずつ発表してみることにします。
ネットもスマホもなく、ガイドブックと地図と辞書だけが頼り。32年前の26才の私は意外に向こう見ずで大胆だったんだなあ。フランス語ははじめたばかりで英語も苦手だったけど、なんとかなるものです。むか〜しのパリですが旅するように楽しんでいただけたら嬉しいです。
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