掲示場マッピングで知ってると便利なExcel小技 その4 WRAPROWS関数でリスト整理
ポスター掲示場マップをGoogleマップで作るのに便利なExcel小技を過去3回紹介してきました。追加で便利な技に気づいたらまた記事を書こうと思いつつも、2か月はマップ更新以外しておらず。
さて、現在別の人が作った京都市内の地図のリライトをしています。元のマップの構成はこちら。KMZで自分のところにデータを引き込んだ状態です。このデータを使って、いつも作成している仕様に作り替えます。
元データあるんだから楽勝よね…といかなかったので久々に記事を書いたわけです（笑）。一旦KMZで書き出したのち、マイマップに引き込めばcsvでダウンロードできるようになるので、csvに書き出して仕様変更して終了というのが当初の予測。
※KMZを直で触れる人はもちろん元データからダウンロードしたものを加工すればいいのですが、それができる方はそもそもこの記事は見ないだろうという前提です。
そう思っていたのですが、書き出したcsvをパワークエリを使ってExcelで開いてみたデータがこちら。
えーっと、京都市って掲示場トータル2600枚くらいだったはず。北部だけで5,277行ってどういうことよ…って茶番はさておき、情報が全部縦に並んだ状態で書き出されていますね。これではすぐに使えない。
4行おきに規則的に並んでいるので、一応原始的に数式切り貼りぺたぺたでできるといえばできますが、めんどくさくてやってられません( ﾉД`) これを約2600か所分やると思うと泣きたい。仕方がないので数式でも組むかなと思ったところにたまたま見たのが、おすすめに上がって来たこの動画。
どうやらWRAPROWS関数というのができていると。
調べたところ、Office365のExcelに2022年に追加された関数で、規則的な間隔で行データを列に折り返しててくれる（WRAPCOLS関数は列→行に折り返し）。
先ほどのリストは2列×4行間隔のリストですが、よく見ると左列は見出しなので不要。テーブルを範囲にして左列を削除すると、下記要素の1列の表に。
1行目 掲示場番号
2行目 なんかわからん数字
3行目 住所
4行目 場所明細＋上３つの要素が雑然と書かれた行
2行目は他の列を見たところ、板番号が日にち仕様に文字化けしただけなので最終的には不要、4行目も場所明細以外は不要ですが、これらは最後にまとめて削除することに。
目次行を削除。別シートに下記の式を入力
=WRAPROWS(【変換したいリスト範囲】,折り返す行数,【空白欄の値】）
・目次行数＝折り返し行数であればいきなり関数入力でOK。今回は目次が1行だったので、削除工程が必要。
・今回は最後まで空白要素がないので、３つめの引数は不要。折り返す行数で終了してしまってOK。
関数を実行するとこちらの表に。
別シートに綺麗に4列折り返しの表が完成。
あとはデータ→区切り位置で4列目（D列）の雑然と並んだデータをコンマ、スペースで区切り、場所明細のみ残して一括削除。2列目（B列）は全削除。
無事に1か所の情報が1行にまとまって、不要な要素が消えたリストになりました。あとはこれをいつもの手順でGoogleマップ用の仕様に変更、マッピングするだけです。めでたしめでたし（笑）。
今回は何といってもOffice HARUさんの動画が神すぎて助かったの一言です。Excel小技をショート動画で作るユーチューバーは多いですが、なぜかこの界隈、小技を知らず（使わず）回り道をしている人をディスってから本題に入る人が多すぎて、正直なところ役には立つんだろうけど見ていてむかつく動画が多いです（笑）。HARUさんの動画は『そのやり方めんどくさくて大変ですよね。こうすると速いですよ』ってスタンスなので、見ていてプライドが傷つきません。
なお、Office365なんてないわーって方に、同じことができる別のHARUさんの動画を紹介。作業工程はWRAPROWS関数より相当多いですが、数千回作業繰り返すよりははるかにいいですね。
https://youtube.com/shorts/M2voC-C8GfY?feature=share
なお、WRAPROWS関数のかみ砕いた説明はエクセルの神髄さんのサイトを参考にしました。Excel、VBAなどを幅広く説明、初心者から上級者まで使える内容です。
いよいよ統一地方選まで3か月を切りました。手持ち地図で急ぎのものは手直しできるのですが、数が多いので全員分は無理というのが現状。ぶっちゃけ『事前審査で地図もらったから、1からこれで作成よろしく＾＾』×人数分は絶対無理です（笑）。過去記事含めて当noteで自分のところ1か所を自力で作ることができる情報を公開できているかなとは思っています。わからないところは聞いて頂ければ回答いたします。