悪魔とワルツを 4.小粋なワナを仕掛けて
永遠少年症候群(http://jushin.chu.jp/odai/)様から素敵なお題をいただきました。ありがとうございます。
神は私に味方した。
夏希さんが内定をいただいた電話を私のアルバイト先で聞いた。こんな千載一遇のチャンスは逃すわけにはいかない。アルバイト先の名刺の裏に私用の携帯電話番号を書いて渡した。
結果は弾けんばかりの笑顔。小声で「梅本さん、今日は仕事は何時に終わりますか。」女性にしては低い掠れたハスキーボイス。
ああ、下の名前で呼んでほしい。好きだと言われたい。愛していると言われたい。いっそうのこと喘がせてしまいたい。
だけどまだここは職場だ。営業声で答える。「22時に終わります。」「承知しました。私の電話番号もお教えしましょうか。私は明日まで休みなので明日ならばいつでも電話に対応できます。」明日という日が待ち遠しくてしょうがないとは言うまでもない。そして、いただいた電話でデートの日をセッティングしてデートに至った。
そして、暗がりにつれこみサヨナラのキスと称して夏希さんの唇を奪った。ああ、なんてふっくらとした柔らかな唇なんだ。キスをしながら夏希さんの長い髪を触る。シャンプーの柑橘系のもぎたての果実のような香りが理性を奪いそうだった。
だめ。警戒される。
大切なものは時間をかけてゆっくり手に入れるんだよ。
触りたいよ。その成熟した服の上からでもわかる豊満な果実が。きゅっと上に上がった歩くたびにプルンプルンと揺れるお尻を。
私は悪女。小粋な罠を仕掛けてほしいものを手に入れる。