
好きなこと・やりたいことの見つけ方
私が15年前にもともと好きだった雑貨の店をはじめ
今も続けることができていることは
自己紹介でもご紹介させていただきました。
今日はまず
この店をはじめるまでの経緯から綴ってみようと思います。
長くなりそうだな〜
そのきっかけは結婚した26年前までさかのぼります。
私の家はごく一般的な一戸建て住宅。
実はこの家は私と出会う寸前に夫が建てた家です。
なぜ独り身だった夫が家を建てたのかはここでは割愛しますが
要するに
私の意見は全く反映されていない家に
結婚と同時に住むことになります。
出会った時にはこの家の完成まで
もうあと、トイレのタイルを貼るだけのタイミング。
新婚から新築の一戸建てに住めるなんて
本当にありがたい話で今でもとても感謝しています。
でも当時からインテリア好きの私としてはなんだかモヤモヤ。
とはいえ、
自分が一切関わっていない新築の家に手を入れるのは
なんだか申し訳ない気がして
そのまま7年の月日が流れました。
この間には3人の子どもにも恵まれたのですが
子育てに追われながらも
より家の中で過ごす時間が長くなる私にとってはモヤモヤが募るばかり。
転期となったのは
一脚のアンティークのチャーチチェアでした。

ママ友に影響され、意気揚々として買ったものの
100年以上前にイギリスの教会で使われていた椅子が
わが家のリビングに来た時の違和感。
ガッカリしたのを今でも覚えています。
ツルツルのフローリング、壁紙の壁、キッチンカウンターにはポリエステル樹脂が使われていた部屋にこの椅子。
いくら好みのアンティークを揃えたところで
それらを置く空間がそぐわなければただの椅子。
空間と合ってこそ、そこに置く家具も小物も引き立つのだと
感覚的に確信していた私のモヤモヤはついに限界を迎えたのです!
そこからはじまったのは日曜大工。
この椅子がきっかけで
どんどんアンティークの世界にハマりコレクションが増えると同時に
アンティークが似合う家へとせっせとセルフリフォームする日々。
まずは壁を壁紙から漆喰に。
当時は今のようにDIYの材料も充実しておらず
粉の漆喰を買ってきて水で練って壁に塗っていきました。
慣れない作業は畳1畳分塗るのに2時間ほどかかり
家事と育児の合間に
1階リビングダイニングを仕上げるまで1週間。
全て塗り終わって
チャーチチェアが映えた時の喜びといったら!
ここから私の日曜大工は止まらなくなり
手持ちの家具をリメイクし、
キッチンの壁はモザイクタイルにはりかえ、
システムキッチンの扉は白い木製で手作りし
キッチンの吊り戸棚を取り外し、裏側にあった壁をぶち抜き、古い小窓を取り付け
ついにはリビングと廊下を隔てた壁をぶち抜き
家の間取りも変え
フローリングをツルツルから無垢材に張り替えました。
私、前世は大工だったかも〜なんて思うくらいに
当時はwebも大した情報源になっておらずSNSもない中で
誰にも何にも教わらないまま
どんどん進むリフォーム。
もちろん、私はただの主婦。
道具なんて揃っておらず
無垢材で床を張り替えたときは
1200本の釘を45度の角度で手打ちしました。
1人で完成させることにやり甲斐とワクワクを感じながらの作業は
夫にすら手伝われたくなく
よっぽどの力作業だけを一瞬手伝ってもらう程度。
どんどん変わっていく自分の家に最初は不安げだった夫も
その完成度の高さに安心したのか、面白がって見守ってくれました。
その様子を当時の数少ない発信源だった
ブログや
ホームページビルダーというソフトで独自で作成したHPで発信していたら数々のインテリアの雑誌社から取材のオファーが来るようになったのです。
久しぶりに検索してみたら、
まだ残っていた私が当時作っていたブログとHP↓
その噂はたちまち広がり
近所の本屋さんで見たという声も。
実際に家を見せて欲しいという声もたくさんいただき
友達やその友達、知り合い・・・といった具合に
私のリフォームを見にわが家に人が訪れるように。
ちょうどその頃、好きが高じて
私は古道具の販売もちょっとずつ小さくはじめていました。
ネットで販売していたのですが
実際に商品を見たいという声もいただくようになってきて
ならば、リフォームした家に並べ
家の中と一緒に古道具を見てもらおうと思い立ちました。
やがて、だんだん来てくれる方が増えてきて、
古道具だけだったこの家のリビングに
作家の器や質の良い道具も並べるように。
私のお店の始まりです。
下は当時の自宅ショップの写真 かなりボヤけていますが・・・



私の店は今は路面店になっていますが、
最初の半年間はこうして自宅リビングからスタートした自宅ショップだったのです。
ここからの色々はまた改めて綴ろうと思っていますが
その後は
路面店への移転・喫茶店増築と開業に伴うリニューアルオープンを経て
昨年始まったばかりの2店舗目のオープンへと繋がってゆきます。
好きなことは自然と力が湧き
苦にならず
努力を楽しみに変えてくれます。
私はインテリアが好きでアンティークが好きになりました。
そしたら日曜大工が好きなことにも気づいて
ブログなどで文章を綴り発信することが好きだとも気付きました。
好きなことは夢中になって
ただ楽しんでやっているだけで
気がつくと
自分が知らなかった世界を見せてくれることもあるのだと知りました。
そして
それは思いがけない道へと導いてくれたりもするのだと。
雑誌の取材を受けたり
自分のお店をオープンするなんて
考えてもみなかったこと。
でも好きが繋がった先にあった私の仕事は
その後15年以上も毎日を楽しく幸せなものにしてくれ
私が喜ぶことで多くの方々に喜んでいただけています。
情報にあふれ、物にも恵まれた今の時代、
私がはじめた頃よりも
もっと好きなことで生きやすくなっていると感じます。
だけどだからこそ
たくさんの情報がありすぎて
自分が何が好きなのか、何をやりたいのか分からない人もいるのでは?
誰が何をやっているか
誰が何を言っているか
そこに気持ちを向けていては決して見つかりません。
どうか
人と比べず
人に向けている意識を
自分に向け
寝る間も惜しんでやれてしまうことだったり
何の知識や経験もなくても、何となくできてしまうことだったりを
探してみてください。
きっとそこから思いがけない本当に愉しい世界が見えてくるはず。
何にもなかった私でも見つかったように
誰しもが必ずあって
自分で蓋をしてしまっているだけなのです。
私は今もなお
まだまだ閉まったままの心の蓋を探しています。
それらが一つずつ開いていくたびに
本当の自分を生きれるのだと思っています。
ここでは探すコツもまたお伝えしていこうと思います。
一度きりの人生を
心豊かな満たされたものにするために
終わりを迎える時まで真剣に生きていこう。
私の志です。