彬子女王殿下の京都ガイド『京都ものがたりの道』
彬子女王『京都ものがたりの道』
京都ライター塾仲間の瀬田かおるさんがFacebookで紹介されていて、京都好きの私はぜひ読んでみたいと思い購入しました。
『京都ものがたりの道』は京都で暮らす彬子女王殿下(ひげの殿下の第一女子)が、京都の街の魅力を書き綴った「京都ガイド」です。
「京都という街は、タイムカプセルのようだ」という一文に、何てぴったりな表現だろうとしみじみ感じたり、通りの名にまつわる逸話に「へーなるほど」と納得したり。いわゆるガイド本とは違った視点で、歴史を肌で感じられます。
情景が目に浮かび、彬子女王殿下に京都の街を案内してもらいながら、街歩きでの目のつけどころや楽しみ方を教えてもらっているかのように読み進めることができました。
彬子女王殿下のお人柄がにじみ出ているかのような文章は優しくて、とても心地よかったです。同じくかおるさんにおすすめしてもらった、彬子女王殿下の英国留学記『赤と青のガウン』も読むのが楽しみ。
どの通りも魅力的で、本を片手に歩いてみたいと思いましたが、手帳の11月と12月のページに「きいろのくにへ旅に出る」と書き込んで予定にしたほど、堀川通が印象に残っています。
堀川今出川の交差点から紫明通の間の中央分離帯「堀川せせらぎ公園」は銀杏並木になっていて、銀杏の絨毯の上を踏みしめながら歩くことができると知ったからです。
銀杏の黄葉よりも楓の紅葉の方が好きでしたが、上を向いても下を向いても黄金色の世界「きいろのくに」に迷い込んでみたいと思いました。もう想像しただけでわくわくする!
京都の春の桜と秋の紅葉はあまりの人の多さに避けがちでしたが、今年は行ってみよう。