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12月noteチャレンジ「クリスマスの思い出」
京都在住エッセイスト・ライターの江角悠子さんが主催しているオンラインサロン「京都くらしの編集室」では、7月から毎月テーマを決めて、メンバーがそれぞれnoteを更新するという企画「noteチャレンジ」が始まりました。
今月のテーマは
・クリスマスの思い出
・2024年はみなさんにとってどんな1年でしたか
今回は「クリスマスの思い出」について書いていきます。
毎年、大晦日に放送されていた、あの人気番組「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!」の名物企画「笑ってはいけないシリーズ」。
そう、私のクリスマスの思い出は「ガキ使」なのです。
ある年のクリスマス前、4年付き合っていた人と別れました。最後の1年は、お互い「もういいかな…」と思いながら付き合っていましたが、いざ振られるとやっぱりショックで。
ただ、どれだけ憂鬱でも会社に行かなくてはいけません。重い足取りで会社に向かうと、そんなことは梅雨知らずの上司がいきなり、「自分、『ガキ使』好きやったよな?俺DVD全部持ってるから、焼いたろか? 」と言ってきたのです。
確かに「ガキ使」は好きですが、驚きすぎて何も言えずにいると、「いるやろ、自分」と謎の圧をかけてきたので、「あっ、お願いします…」と伝えると、満足そうに自分の席に戻っていきました。
そして数日後、本当に全部のDVDを焼いて持ってきてくれたのです。
図らずもその日はクリスマスイブ。DVDをもらうシーンを見ていた同僚が、「えっ、何?どうしたん?」とニヤニヤしながら近づいてきましたが、中身が「ガキ使」だと知ると無表情になり、さっさとどこかに行ってしまいました。
私はといえば、全くプレゼント仕様になっていない、スーパーの袋に入ったDVDを見ていたら何だか笑えてきて。
予定がないイブとクリスマス、「ガキ使」を見て過ごしたのは言うまでもありません。
世間的に見たら、独身女性がクリスマスに一人で「ガキ使」を見て過ごすって寂しい気がしますが、それでも私にとったら今後も忘れられない最高の思い出です。
ちなみに上司とは、その後も何もありませんでした。
※関西人は、あなたや君のことを「自分」と言います。