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一度死んだから言えること


実は打撲が一番怖いって知ってます?④
衝撃波編

打撲で起こる衝撃波とは?と書こうと思い、説明のためにググると次のようなものでした。

『衝撃波は、物体が音速を超えて移動する際に発生する波のことです。この波は、物体の移動によって周囲の気体分子が圧縮され、高温・高圧の状態が形成されます。そして、この圧縮波の移動によって衝撃波が形成されます。』

まぁ簡単に言えば戦闘機がマッハの速度に達した時に起こるショックウェーブというものなのですが、私が言いたいのはそうでなく、打撲そのものが物体との衝突によるものなので、そのエネルギーが波のように伝わっていく姿を言いたいのです

・・・でもそれに該当する言葉が無いので、衝撃により起こるエネルギーの伝達を【衝撃波】としてここでは使っています。

水面に石を投げ入れれば波紋が起きると言うのは、水面に衝撃による波紋が起こるからで、ジョジョのファンからすればわかりきった話ですが今日はこれを衝撃波とします。

人間は身体の60%が水分で出来ているので、強い衝突などをすれば水面と同じように波紋が広がります。

ただ水面と違ってそこには筋肉や骨格や血液や内臓などがあって、一概には水面の波紋の形の様に広がる事はありません。

例えば武術の打撃で考えると戦闘には向きません。昔に三年ゴロシという技があったそうですが、その衝撃が結果的に健康を脅かすからそうなるという原理です。

ではなぜ古武術が内臓破壊的な浸透系の打撃を重んじるか?です。つまり広がると言うのは便宜上であり、内部を破壊する為に衝撃を入れる訳です。

車の代わりに拳が身体にめり込むと考えればわかるでしょうか?

この場合に衝撃エネルギーは、波紋で説明はしましたが実際には波のように同心円が広がるように伝わる事はなく、どちらかといえばナインボールで玉を弾いたのと同じ様に衝撃は方々へと飛び散ります。

そして最終的にどこへ流れていくのかは予測不可能です。そもそも骨折とは、衝撃が衝撃波となる前にその場所で破壊を起こしたもので、皆さんが思うより意外と少ないです。

やはり衝撃が伝わりやすいのと同時に、筋肉や骨格によってショックアブソーバーの働きを起こし、ある程度は吸収されるのもあり、幾つもある様で処理しきれなかったものが身体の中に残ります。

爆発すれば骨折で終わったのですが、そこまで酷くはなかった時はエネルギーは消費されず、エネルギー玉の様なものとなり、時限爆弾のように破裂する時を待ちます。

骨折にまで至らなかった純粋な破壊エネルギーは、それがどの機会でどの様な状態を引き起こすかは予測できません。人それぞれといったところです。

昔の武術はそれを内臓に効かせて三年後に死ぬ病となす事から三年殺しと名付けられたものだと思います。

この事実からも打撲は内部に残るとジワジワと皆さんの体を蝕みます。だから出来るだけ早くに衝撃波を抜くのが一番なのです。

このシリーズの一番最初に書いたと思うんですが、尾骨の打撲が十数年経ってギックリ腰として再現されたと言う意味はここにあります。

だからそれが大きな問題になると死いたる訳ですから、その前に処理する必要がありますし、打撲を舐めていると泣く羽目になります。

でも、いつ爆発するか分からない爆弾を自覚する事は難しいですよね。だから小さい打撲であってもその都度処理するのが最もが有効な処置になります。冷やすより薬を塗るよりも、衝撃波を抜くのが一番なのです。

あなたと家族の周りの人が今日も健康であり幸せでありますように・・・。

続く



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