【“君”という漢字を調べてみた】
【珈琲のオトモのマメ知識 vol.608】
↓ 一応、こちらが順番の前回の内容です
この漢字って、
不思議じゃないです?
なぜ、そんなことを思ったか?
普段からNHKをよく拝見しておりまして、
全般的に好きなのですが、
その時、見ていたのが『グレーテルのかまど』
その中でも『皇帝ネロの雪のデザート』
参照:
https://www.nhk.jp/p/kamado/ts/VNWVWYKX3Q/episode/te/KN1N2MPP6N/
漫画家のヤマザキマリさんが描く
“皇帝ネロ”にフォーカスした回
世界史にある程度知見があれば、
わかるかもしれませんが、
彼は、歴史上の“暴君”
として有名な偉人となります
が、実はそれは元老院によって、
創り上げらたイメージでしかない
と、近年ではわかってきているそうで、
実は“名君”であったのでは?
という話だったりがあるんですよね
そこで登場する“君”これです
『これって、なんだ?』
と、思ったってことです
§『“君”という漢字』
参照:https://okjiten.jp/kanji479.html
読み
音読み:「クン」
訓読み:「きみ」
小学生3年生で習うそう
まぁ、これくらいはわかるかと、
部首は、口(くち、くちへん)
まぁ、こちらもだろうと予想すらできる
そして、意味が実は理解してなさそうです
①「きみ」(同意語:公)
ア:「帝王・天皇・天子(国を治める最も地位の高い人)。くん。」
(例:君のお言葉、君主)
イ:「自分が仕えている人。主人。くん。」(例:我が君、君公)
ウ:「人を尊敬して慕う気持ち・親しみの気持ちを込めて言う語。
くん。」(例:いとしの君、父君)
エ:「人名・官名(国家公務員の地位・担当する仕事の名前)に
ついて尊敬の気持ちを表す語」(例:師の君)
オ:「身分の高い人を言う語。くん。」(例:君に従う、君子)
カ:「遊女」
※遊女とは、歌や躍りにより客を楽しませ、客との性行為(子作りを
する際に使用する性器を使った行為)をも行う女の事を言う。
キ:「古代の姓(かばね)の一つ」
ク:「あなた(二人称代名詞。(話し手(書き手)に対して、
聞き手(読み手)を指し示すもの。)」(例:君の考えを教えて)
ケ:「同輩(同じ地位の人)や目下の人を呼ぶ語。くん。」
(例:君、ちょっと来てくれ、諸君)
②「同輩(同じ地位の人)や目下の人の姓名に付けて、親しみや
軽い敬意(尊敬の気持ち)を表す。主に男性の用いる語。」(例:佐藤君)
(古くは目上の人に対する尊敬の気持ちを表す呼び名として用いた)
③「諸侯」(例:君王、君侯)
※諸侯とは、君主(国を治める最も地位の高い人)の権力の範囲内で
一定の領域を支配する事を許された家来である貴族の事を言う。
④「君主の正妻(法律上の正式な妻)」
⑤「君主としての役目を果たす」(例:君臨)
⑥「君主とする」
意味が多い感じがしますが、
大きくは、2つになってます
1.偉い人への語
2.自分の立場以下の人への敬意を示す語
これ、意味が逆なんですよね
ココに不思議な感覚があるんです
なので“君”の対義語
こちらを確認してみると…
参照:https://thesaurus.weblio.jp/antonym/content/%E5%90%9B
なんと、こちらも2つあるそう
『僕』と『臣』のようです
『僕』こちらは、
ジェンダー問題によって変移してますが、
君は、従来、主に男性に向けての語
でしたよね?
だから、主に男性の一人称に用いられる
『僕』ってことなんだと思います
『臣』こちらは、
総理の取り巻き大臣ですからして、
対義語でしょうね
家来という意味もあるようですし、
つまり、そもそも意味が2つあるから、
対義語まで、2つあるってことですかね
対義語が2つあるってことが、
意味も2つあるという証明みたいなことですかね
§『歴史による意味の変移』
そもそも、日本語って“曖昧さ”
こちらを包含していることが多い
『空気を読む』なんて、いい例です
それが“何”と言えない
これが“人称”にもありまして、
人称には、1~3人称までありまして、
義務教育範囲内で、お勉強するはず
実は、学術的には、別に人称があるようで、
“前人称”“無人称”“非人称”
なんてものもあるそうです
主語がない場合など、
それに当たるようですね
日本語では多くないですかね?
『どこ行くの?』
『これから、どうする?』
誰が?何が?って感じですが、
結構、意味は通じていませんか?
ただ、これ、一般的には、
3人称に含まれるとされてます
でも、例えば『どこ行くの?』
こちらですが、
自らの子どもに言ってそうです
その想定ならば、主語は2人称のはずです
これが、古くからの“君”
これも同様だったようです
というか、今でもそうだと思う
どうゆうことかというと、
『そこを行く君へ、通学路につき、子どに気を付けろ』
こんな看板があったとする
この場合の“君”ですが、
2人称のようで、3人称でもある
今も、昔も、これは同様なようです
つまり、用法は変わってない
“意味”だけが変わってます
これ、どうやら流れがあるようです
万葉集(飛鳥・奈良時代)
君は、目上、特に君主に対し使われる
↓
大きく変移するのは、江戸時代
家康が、朱子学を推奨
人称に“漢語人称詞”が用いられる
⇒ 君が使われにくくなる
↓
代用されたのが『足下(そっか)』
ここで、意味が身分同等以下になる
↓
中国語では、そもそも
身分が低い者へ使われる語である
↓
この際、対義語として『僕』
こちらが用いられる
↓
僕(しもべ)という意味もあり、
2人称の対義語として成立している
↓
君という語は『兄弟』(親しみ=敬意)
という意味で、使われ残る
↓
明治時代となると、
足下という語が使われなくなり、
1人称 ⇒ 『僕』
2人称 ⇒ 『君』
となり、足下の『立場が下』
という意味を“君”が受け継ぐことに…
ザックリですが、
このような流れのようです
論文を流し読みしただけなので、
正確ではないかもですがね…
論文の中でも、著者ですら、
『詳しい調査ができない』と言っているようなので…
§『感想として…』
何とも、もやもやする感じですかね
なんか、もっとコレか!
みたいな内容かと思ってました
ただの時代の流れによるものでした
しかも、幕府による政策による影響
皇帝ネロ的な展開が起こりなので、
実は、歴史的な認識が覆される!?
みたいな期待をしておりましたね
まぁ、最初のハードルが高過ぎましたかね
言葉って、流行り廃りの賜物ですし、
意味というよりは、
理解が変わるんですかね
本来の意味 ⇒ 偉い人への語
時代の理解 ⇒ 自分の立場以下の人への敬意を示す語
ただ、現代における“偉い人”
そこに敬意を表すに伴わない
そんな方が増えたようにも思えます
これは皮肉ですかね
本来の意味もその理解も、
“敬意”という意味は、
違わないように、
自らも努めたいものですね
↓ 一応、こちらが順番の次回の内容です
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