また水を差すと言われても~どうにもならないこともある
また「水を差す」と言われるのだと思いますが、『努力は必ず報われる』という言葉が心配していた事態に繋がっています
正直なところ、数日前に公開されたCMの『自分の意思で運命は変えられる』というキャッチフレーズも、昨日『努力は必ず報われる』と聴いたときも、私は胸がザワザワしました
昨日の結果に、私も心から良かったと思いましたし、感動もし、涙も出ました。
オリンピック開催自体には不安を抱いていますが、昨日の池江選手の姿に、オリンピックが無事に開催されるといいのにとさえ思いました。
池江離花子さんは病を告げられた時、きっと「どうして自分が…」と思ったことでしょう
治療も計り知れない辛さがあったと思います
再びアスリートとして競技に向かうことは並大抵のことではないです。池江選手はやはりアスリートとしてずば抜けているのだとも思いました。
だからこそ、治療で練習から離れ、落ちていく筋力を前に、彼女はどんなにか辛かったかとも思います。
私も「あなたが諦めちゃダメ」「命はお金には代えられない」と言われる経験をしました
でも、どうにもならないこともあるのです。
変えられないこともある
変えられないのは努力が足りないからではない
本人は、受け入れ難いことを目の前にして、なす術がないことが何よりも辛いのです
案の定、「あなたも諦めないで」と言われたという患者さん、ご家族の声が、昨日から私のもとに届き続けています
さらには「努力してみて」と、根拠の不確かな療法を勧められる事例もでています
これこそが、奇しくも本日発行されたAERAに取り上げられた内容の具体的事例でもあり、なんとも言えません
さらに、最近、増えているのが【フォロワー数○○人の】と頭につけた発信の影響です。
「○○さんが動画の中で言っていた」という内容も問い合わせに必ずと言っていいほど含まれています
登録者数が多いことが、信頼できるという印象を与えてしまっていることを感じています
YouTubeでは発信者が自分のチャンネルのフォローを薦めることがほとんどだと思いますが、それは、フォロワーが増えると、発信者にメリットがあるからなのではないでしょうか
フォロワーが多い人の発信に接し、唖然とすることもしばしばあります
でも、「数」って力を持ってしまうのだとも思います。
最近は関心も下火になったと感じているclubhouseでは、フォロワーを増やすためだけに、全員が無言で滞在する部屋さえあり、中には、ずっと開かれていて(24時間)、誰もがモデレーターになれる部屋も存在します
そこでモデレーターをする人には、フォローが多くつく傾向もあるようで、フォロワーの数が増えるに伴い、不確かなことを、さらに自信をもって発言していく変化を感じて怖いなと思っています
「やってもいいじゃない」「弊害があるからやめたほうがいい」の2極で考えることではなく、
いろいろな言葉が届きやすい時代だからこそ、発信、受信への姿勢が問われるのだと思い
自分への戒めにもしなくてはと思います。
奇しくも、本日発売の週刊AERA 4月12日No.18号に
2月27日にオンライン開催した【寄り添いってなんだろう】を3ページにわたる記事として取り上げていただいています
当日の動画は以下からご覧いただけます
AERAの記事の中にもある清水研先生の言葉
【空車タクシーの心構えですね。要は『私はあなたを気にかけていて、手を挙げてくれればできることを手伝う』という距離感です】が、しみじみ沁みます