夜が明けないうちから~湧き上がる想い
夜も明けきらないうちから、犬ズと
ひたすら歩いてしまいました。
毎回、Japan Cancer Forumの夜は
眠れなくなるのです。
希望の会が初めて患者会として参加したのが2015年のJCF。
そして、初めて『胃がん』のセミナーを
開催したのが、2016年のJCF。
「無事にセミナーが終わった」という報告にうなづいたのが、
夫の最後の反応。翌朝、夫は旅立ちました。
『正確な胃がんの情報発信を』
夫の悲願が叶うまで、患者会設立から1年半かかりました。
医療者と繋がり、講師をお願いできるようになるのは、容易い道のりではなかったです。
『希望の会』という名前だし、
医療者の中には『患者会』に対して
圧力団体のようなイメージを抱く方もいました。
断られても諦めず、私たちの行動で
理解していただくしかないと踏ん張りました。
会議の傍聴、講演後の出待ちもしました。
正確な情報のため、自分たちの体験だけではだめなのだという
必死の想いでした。
「目立ちたいのだ」という噂、誤解にも苦しみました。
噂を払拭するには、行動で示すしかないと思ってきました。
その初めてのセミナーを見ずして旅立ってしまった夫を思うと、やるせなくて、ひたすら歩き続けてしまうのです。
今の希望の会は恵まれています。
日本胃癌学会に共催していただけるまでになり、交流会にも自ら参加してくださる。
有り難いことです。
一方、最近、コミュニティが増えてきており
時にエンターテイメント性が強い発信が増えている気もしています。
その発信が与える力もあるのだと思います。
命に繋げるために、地を這いつくばるような活動は
もう古いのかと虚しくなることもあります。
それでも、20代、30代の方の罹患、旅立ちが多く
この先にある、我が子の入園、入学の服を用意したり
できる限り手料理をと頑張っている患者さんを思うと
私は活動を命に繋げたい。
もう夫に4年以上、会っていないんだなと思いながら
空を見上げました
これからも、会えない日々が続いていく。
人を喪うということはそういうことです。
そして、決してカジュアルには語れない。
孤独を感じます。
眠れなくなります。
頑張っても、夫は返りません。
しんどいな…とため息が出ちゃいました。