AWARD大賞受賞!
欧州製薬団体連合会(EFPIA)Japanが行っている患者団体支援「PASE (Patient Advocacy Support by EFPIA Japan) AWARD」で、今回、希望の会が大賞をいただきました。「ニューノーマル下で患者さんがよりよい治療・生活を実現するための患者団体活動」をテーマに選出していただいたことは、何よりも励みになります。本日は、EFPIAバウムバッハ会長も来日されての授賞式に出席してきました。リハーサルも行われる式典で緊張MAX。受賞スピーチもドキドキでしたが、等身大で話せばいいのだと深呼吸して頑張りました。バウムバッハ会長との会話は、初めて対面で海外の方と英語で話す機会でした。ドキドキしたけれど、嬉しい1日になりました。
ちょうど10年前、どんどん胃の不調が進む夫は複数の医療機関を受診していました。
都度「バリウムも胃カメラもして、胃炎と診断されたのだから、あなたの不調は精神的なものだ」と言われていました。夫はそのこともショックだったのでしょう。
12月にスキルス胃がんステージ4を告知された時、「原因がわかってほっとした」と言ったのです。
「ほっとした」なんで言っている場合じゃないと思った私と夫は、ここですれ違いを起こしました。
仕事を持っていた私の料理が丁寧ではなく、大雑把な性格だから夫にストレスをかけてしまった…こんなことになったのは私のせいだから、私がなんとしても救わなくてはいけないと思い、私は検索に明け暮れました。
情報の見極め方を知らなかった私は、自分にとって都合の良い情報にすがっていきました。
夫は粛々と私の申し出を受け入れていましたが、後の取材を通じて、夫は『自分は死んでいくのだから、その後、家族を支えられない。思い残すことがないように、家族のやりたいことを受け入れるのが自分にできること』と思っていたのだと知り、支えられていたのは私だったのだと心から情けなくなりました。
相手を思っているようでズレていた私たちは、2015年の希望の会設立で二人三脚になれたのだと思います。
そして、さんざんやらかしてきた私が、今、患者向け胃癌治療ガイドライン作成委員になっていることに過ごしてきた日々を感じています。
今年、希望の会は発足から8年目を迎えています。そして、今年、いろいろなことがぐっと進んでいます。
2023年2月札幌開催の日本胃癌学会から、患者向けのセッションが開催され、患者さんも学会に参加します。
6月横浜開催の国際胃癌学会では、半日、患者向けシンポジウム開催と、交流ラウンジの設置が決定しています。
ここに至るまでの7年間は、必要な日々だったのだと振り返っているので、そんな時に大賞をいただけたことは、何よりの励みになります。
昨日、同時通訳のイヤフォンにエラーが起き、英語べらべらの人の中にポツンとルー大柴状態の私という構図になりましたが、人と出会い、話をすることから広がる世界を感じる機会にもなりました。
『直滑降女』と称され、閉じかけている扉に足を突っ込んででも無理くりこじ開けると夫は常に私のことをハラハラしていました。
でも、もし、空から本当に私を見ることが出来ているのなら、その性格も活かしようだったんだねと笑ってくれていると思います。
人との出会いが私を今日まで生かしてくださったのだと胸にとめ、これからも進んでいきたいと思います。
たくさんのコメント、ありがとうございました。