根拠がズレていたら、判断もズレてしまう

夫のがんが進行した状態でみつかった時、奈落の底に突き落とされたように思いました。

そんな私たちのために何かしたいという気持ちが、様々な情報として届きました。

出来ることは何でもやりたいと思いましたから、知り得た情報をもとに頑張りました。

たくさんお金も使いました。それが努力だと思ったのです。

効果、安全性が確かめられた治療は保険適応で広く誰もが受けられるから『標準治療』と言います。

高額な治療は、保険適応に至らない状態であるということを理解した時、私は愕然としました。

お寿司の特上みたいに、高い方が良いものだと思っていたからです。

知ることは判断の根拠になります。その根拠がズレていたら、判断もズレてしまいます。

今日、日本胃癌学会の理事長講演で、希望の会のホームページが画面いっぱいに映し出され、学会が患者と共に進む大切さを話してくださいました。不意を突かれて泣きそうになっちゃいました。

私は遺族です。誰かが厳しい現実に向き合っている時、自分が体験したことが蘇り、感情が揺さぶられます。

でも、私が出来ることは、誰かの判断の根拠になることを願い発信すること。

発信に責任を持つこと。

優しい言葉を言えたら、どんなにいいかと思っても、感情に流されないこと。

患者会が、多くの命を救うために取り組む医療者を応援出来る存在となれるよう、もう少し頑張っていきたいと思いました。


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Romi
全国胃がんキャラバン、多くの人にがん情報を届けるグリーンルーペアクションに挑戦しています。藁をもすがるからこそ、根拠のある情報が必要なのだと思い、頑張っています。