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【書評】「伸びる会社は「これ」をやらない!」~社長は孤独を愛せ!愛ゆえに苦しめ!~

読んだ方がいい人:経営層、管理職
一般社員が読んでも、いいですがもっといい本があるはず。社長はもちろんですが、管理職が社長と一般社員の間でうまく潤滑油になり、本書を使ってうまく部署・チームをまとめ、運営していくといいですね。

伸びる会社は「これ」をやらない!のあらすじ

会社組織のために、社長や管理職はよい社長に、よい管理者になろうと一生懸命に組織運営に取り組んでいる方ばかりです。
しかし、多くはうまくいってないのが実情です。理由は、よかれと思ってやっていたことが、組織内に誤解や錯覚を生み、それが原因で多くの問題が発生していたのです。
しかも、この誤解は錯覚の要因の大半は社長や管理者の日々の言動にあります。本書を通じて、組織内に発生している誤解や錯覚を発見し、それを解消していく方法を少しでもご理解いただければと思います。

背景

パーソナリティを理解していただくために簡単に属性を記載しておきます
・私は複数のプロジェクトの管理者をやってます。
・チームとのコミュニケーションはざっくりチャットが5割、オーラルが5割
・職場の人とのランチはMTGの時くらい。基本は一人で食べてコーヒー飲
 みながら本読んでます。
・チーム運営は基本的には、
 クライアントMTG⇒チームインストラクション⇒review⇒feedbackのルーティン

イケてる3つのマネジメント手法

本書では30ほどのマネジメント手法が紹介されていますが、独断と偏見で3つほどご紹介します。

①社長がみずから現場に入ってくるのをやめる
②過程、プロセスを評価するのをやめる
③管理者に部下のモチベーションをあげさせるのをやめる

①社長がみずから現場に入ってくるのをやめる

社長が現場に入ってコミュニケーションをとると、その現場だけをみれば、適切な判断やスピード感のある業務ができます。
しかし、社業の業務は複雑かつ多岐にわたり、時間は有限であると考えると、社長は現場に入って時間をロスするよりも、もっと自分がやるべきことに時間を使うべきなのです。
そのために、組織を作り、社内で抱える必要のない業務は外注へアウトソースするのが正しいのです。

それぞれの責任者が目標達成のために本気で考え、問題があれば的確に報告する体制を築くのが「社長の仕事」ですよ。すべて自分がやった方が速いとか、うまくいくというのは、私の過信でしたね。

私の勤務先は専門家集団なので、ほとんど社長が個別の問題に口を挟むことはないです。
アライアンス等のイレギュラー案件や契約関係の際に報告あげるくらいです。その方が個々のチームメンバーで考えますし、チームで解決できない論点が発生した場合は他のチームに照会するなど横展開するようにしてます。
結果、チームの成長スピードは早くなっていると実感しています。

②過程、プロセスを評価するのをやめる

部下のがんばっている姿や積極的に取り組む姿勢を評価したい気持ちは分かります。しかしそこで、社長・上司の認識できる範囲で感覚的、感情的な評価を下してしまうと、評価になりません。それが、組織の成長を妨げる要因ともなるのです。

これはグサッとささりました。どうしても顔合わせて仕事してると、一生懸命仕事やってるのは分かりますから、プロセス評価したくなります。
しかし、これは明らかに誤っています。なぜなら私の給料はクライアントとからの報酬によって支払われているからです。
クライアントが私を何で評価するでしょうか?一生懸命仕事を頑張ったことでしょうか?
違いますね。クライントは私が彼らに提出した成果物をもって私と会社を評価します。
したがって部下を評価する際は、成果物である結果で評価することが正しいという論理です。

③管理者に部下のモチベーションをあげさせるのをやめる

本書ではモチベーションUPを中間管理職にもとめると以下のような弊害があるとしています。


・モチベーションにこだわると、上司に対する評価者が増える
・個々のルールに合わせることで、組織が機能しなくなる

仕事振る側からすると、モチベーションはすごい気にします。
モチベーションが高い人や仕事をやりきってくれる人には、仕事を任せたくなります。
しかし、負荷をかけすぎるとモチベーション高い人も腐ってしまいます。

上記2つの弊害にハマってる例として、ベンチャー企業のCFOへ転職した会計士仲間の話を思い出しました。
彼の部署は男性1人で年齢も20代は彼だけであとは30,40歳代の女性ばかりの職場環境。
彼は彼女たちのモチベーションをキープするために、定期的にお菓子を貢いでいいリレーションを築いていると話していました。
彼の職場の女性たちは若い上司である彼を評価しているだろうし、彼は彼女たちのモチベーション維持のためにフェアでない振舞いをしているわけです。

これに、対する解としては、そもそも会社の業績をあげる行為自体がストレスのかかる行為であり、モチベーションは下がるのだからモチベーションUPなんて考えなくてOKとしています。
むしろモチベーションをあげるために、従業員ごとにフェアでない扱いをすることの方が会社運営上好ましくいのです。

最後に

そして、本書では最後に以下のように締めくくっています。


社長は会社を成長に導くのが最大の仕事です。そのために、社長は社内で孤独でなければなりません。
もし、その孤独が「イヤだ」というのであれば、いますぐ社員を雇うのやめましょう。雇われた社員が不幸です。

幸いにも、弊社の社長は本書のあるべき社長像にかなり当てはまってるなと思いました。
私が好きな彼の言葉で「社長自身の成長スピード以上に会社は成長することはない」というがあります。
社長自身が一番会社の未来を考えて、時間を使って業務にコミットしているのだから、自分の器以上に会社は大きくならないと言いたいのでしょう。
従って、私のような立場の人間は社長の孤独を知りながら、組織を健全な方向へきめ細かくフォローしていくことなのでしょう。











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