笑顔満点の人生であってほしい【わんだより】vol.1 エマちゃんの話
わんだん邸卒業生のエマちゃん(元マロン)
元飼い主の離婚が原因で飼育困難になり、2021年11月にわんだん邸にやって来ました。2022年12月に現在の飼い主さんの渡邊さんと出会い家族に。
わんだん邸を知ったきっかけ
渡邊さんにとって保護施設は遠くにあるイメージでしたが、SNSがきっかけで都内にも保護施設や保護犬カフェがあることを知り、わんだん邸にも行くようになりました。その後、わんだん邸のボランティアにも参加するようになったそうです。
エマちゃんとの出会い
渡邊さん:
「私がエマちゃんに初めて会ったとき、エマちゃんの方から膝に乗ってきてくれました。私は種類や年齢などにこだわりはなく、犬が自分をいいと思ってくれて、自分も責任を持って飼えることが条件でした。また、賃貸で犬と暮らすには『小型犬まで』などの条件がありますが、エマちゃんだったら大丈夫。病院やお出かけで移動するのもキャリーに入れれば一緒に電車やバスにも乗れる。エマちゃんだったら自分の生活に合うと思い里親に立候補しました。」
エマちゃんの里親希望をした時、他にも立候補した人がいたそうです。複数の里親希望がある際は先着順では決まりません。それぞれのご家庭のアンケートを確認し、どのご家庭が保護犬にとってより良い環境なのかを慎重に検討して里親が決定されます。
渡邊さんは一人暮らしで、在宅勤務ができない仕事でした。エマちゃんのお留守番時間も長くなってしまうため、他の立候補者さんに引き取られてしまうかなとも思ったそうです。それでもせっかく出会えたエマちゃんだからこそ里親になりたいと思えたその気持ちをしっかり伝えたところ、思いが伝わり渡邊さんとエマちゃんは家族になりました。
エマちゃんがくれた自信
渡邊さんはエマちゃんと暮らし始めてから、ポジティブになったといいます。以前は、嫌なことや仕事で上手くいかなかったことを、帰ってからも色々と考えてしまいました。一人暮らしなので誰かに話すこともできず、モヤモヤしたりネガティブになりがちだったそうです。しかしエマちゃんが来てからは嫌なことを家まで持ち帰ることは減りました。毎日のお散歩がいい気分転換になっているといいます。もちろんエマちゃんがダメなことした時には叱ることでネガティブになることもありますが、エマちゃんのそばにいることは前向きな影響の方が大きいようです。
渡邊さん:「エマちゃんは絶対自分のことを好きでいてくれるから、それが自分の自信になってると思います。それが嬉しくて幸せだから、前向きになれているのだと思います。」
エマちゃんの名前の由来
わんだん邸にいた時は元飼い主さんが付けていた『マロン』という名前で呼ばれていました。わんだん邸では、正式譲渡後、元飼い主さんとのトラブルを避けるために名前の変更を勧めています。
渡邊さん:「今までマロンとして生きてきたから、名前はそのままでいいかなと思っていました。私は元飼い主さんにエマちゃんへの愛情が全くなかったとは思っていません。虐待されていた訳でもなく、前のお家で幸せな時間もあったと思います。でも、わんだん邸さんの勧めもあり名前を変更することにしました。これからは笑顔いっぱい、笑顔満点の人生であってほしいと思って(えがおまんてん)『エマ』と名付けました。」
渡邊さんのお話を聞いて
取材前は里親になることは保護犬を助けることだと思っていましたが、エマちゃんは渡邊さんから、渡邊さんはエマちゃんからお互いに活力をもらっていることを知りました。両者にとってこの活動は価値のあることだと感じました。わんだん邸で出会った保護犬と里親さんの暮らしを今後も取材していきたいと思います。
撮影・取材協力
渡邊さん・エマちゃん / Twitter:@iiinunnneko
わんだよりとは
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?