Apple、M4チップファミリーを搭載したMacBook Proを発表。 / サンデーAFJ号外 2024年10月31日号
先週金曜日の予告通り連日新型Macが発表されていますが、10月31日の0時頃にM4チップファミリーを搭載した新型MacBook Proが発表されました。
今回はこちらの進化ポイントについてまとめていこうと思います。
M4チップファミリー
前モデルはちょうど1年前にM3/M3 Pro/M3 Maxチップに刷新して登場しましたが、今回順当にナンバリングを重ね、M4/M4 Pro/M4 Maxチップを搭載してきました。
M4チップはiMac、M4 ProはMac miniの記事にて述べているので省略するとして、今回初登場のM4 Maxチップ。
最大16コアCPU、40コアGPU、128GBユニファイドメモリまで選択することが可能ですが、数字上では実はM3 Maxと変わっていません。
パフォーマンス性能の比較を見てもM3 Maxとの比較では大幅に変わった印象はありませんが、3世代前にあたるM1 Maxと比較すると3Dモデルのレンダリング速度が最大3.5倍、Xcodeでのコンパイル時のパフォーマンスが最大2.2倍高速と結構体感差がありそうなので、M1 Maxチップ搭載モデルからの買い替えは検討してもいいかもしれません。
もちろんIntelチップを搭載しているモデルを使用している方は買い替えると全く違う体験を得られると思います。
M4 Pro/M4 Maxチップ搭載モデルでThunderbolt 5ポートを採用
Mac mini(M4 Pro, 2024)でMac製品の中で初めてThunderbolt 5ポートが採用されましたが、MacBook Proでも同じく採用されました。
Thunderbolt 5ポートは高速なデータ転送が可能となっており、Thunderbolt 4が最大40Gbpsだったのに対し、Thunderbolt 5では最大120Gbpsと3倍のデータ転送速度となっています。
ただThunderbolt 5からの映像出力については前モデルのM3 Pro/M3 Maxから仕様が変わっていないのと、M4チップ搭載モデルについては引き続きThunderbolt 4ポートのままとなっているので、その点についてはお気をつけください。
12MPセンターフレームカメラ
M3チップファミリーのMacBook Pro(2023)では1080pのFaceTime HDカメラを搭載していましたが、今回のM4チップファミリーモデルからは12MP センターフレームカメラを搭載しています。
こちらはiMac(24-inch, M4, 2024)でも触れましたが、被写体を追従したり、被写体の数によって画角を自動で合わせてくれるセンターフレームと、手元を俯瞰撮影しているかのように見せることが出来るデスクビューがMacBook Proでも使えるようになりました。
コロナ禍が落ち着いてきたとはいえ、それ以降リモートワーク等が続いた環境もあると思いますので、MacBook Proのウェブカメラがより高性能になったのは多くの人にとって恩恵の大きい進化だったのではないでしょうか。
Nano-textureディスプレイ
今回MacBook Proで初めてNano-textureディスプレイを選ぶことが可能となりました。こちらもiMac(24-inch, M4, 2024)と同様の変更ポイントですが、MacBook Proは持ち歩くことが多い分、良くない光の環境下で使わざるを得ないユーザーも多いかと思いますので、このオプションが選択出来るようになるのは嬉しいユーザーが多いのではないでしょうか。
1点気になるポイントとしてはベゼル部分の処理がどうなっているのか。Pro Display XDRやStudio DisplayはベゼルまでNano-textureの仕上げがされているのに対して、iPad Pro(M4)では表示領域のみ仕上げがなされており、ベゼルは標準ディスプレイ同様光沢仕上げになっていたということがありました。
このベゼルは光沢で表示領域部分のみが非光沢になっているのが見栄え的によろしくないという声が上がっていたので、今回のMacBook Proではそのベゼルの仕上げがどうなるのか気になるところではあります。
M4チップ搭載モデルが地味に進化
今回のMacBook Pro、仕様を見比べていくとぶっちゃけ地味な変更ポイントではあるものの、M4チップ搭載モデルの進化が大きいと感じています。
まずM3チップ搭載モデルではM3 Pro/M3 Maxと比較してThunderbolt 4ポートが1つ減っていて2つしか無かったものの、今回のM4チップ搭載モデルでは1つ増えてトータルで3つとなりました。
この事によりM4 Pro/M4 Maxチップ搭載モデルとポート数は同じになりました。
そしてもう1つ驚いたのが今回のM4チップから映像出力の仕様がM4 Proと同等になった点。
実はM3チップ搭載モデルも発売後のソフトウェアアップデートで2系統の映像出力が行えるようになったものの、これは本体のディスプレイを閉じたいわゆる「クラムシェルモード」にした場合においての話でした。
しかし今回のM4チップは仕様書を見ると映像出力の項目がM4 Proと同じ扱いにされていることから、クラムシェルモードではないMacBook Pro内蔵ディスプレイを使用した状態でも2系統の映像出力が出来るようになっています。
上記2点からわかる通り従来のMx Proチップに限りなく近づいていて、それでいてベースモデルの価格が¥248,800という価格設定。この事からM1 Proチップ搭載モデル等を使用しているユーザーで、M4 Proまでは必要ないという方はかなり良い買い替え先になっているように見えました。
実際筆者もM1 Proチップ搭載のMacBook Proを持ち歩き用として使用しているため、もし買い替えるならM4チップ搭載モデルで十分なのではないかなと感じています。
以上、M4チップファミリーを搭載したMacBook Pro(2024)の変更ポイントでした。
M3チップファミリー搭載モデルと比較するとそこまで変更点がないのが正直なところではありますが、M1世代を使っているユーザーは買い替えを検討してもいいかもしれないという仕上がりになっているように感じました。
皆さんは今回のMacBook Proどのように感じましたか?是非AFJにて教えて下さいね。
それでは今回はこの辺で。