夢は現実になる⁈
高校3年生の進路相談で
『ミュージカル俳優になりたいです』
本気で担任に話した。
本気で思っていた
今から40年前のこと
1980年代のことだ
歌の経験もない
(むしろ音を外すのが得意😆)
ダンスが上手い訳でもない
中学生になった頃
親に頼んでミュージカルを観に行った
初めての生の舞台
興奮する気持ちを抑えきれず
自然と身体が前のめりになる
熱のこもった言葉や歌
身体中が痺れた
舞台が近かったので
俳優さんの汗が飛び散るのも見えた
言葉が刺さりまくる
歌が心に沁みる
自然と涙がでた
最後には観客をステージに上げて全員で合唱
ステージから見た景色は今でも忘れない
会場いっぱいに広がるたくさんの人たち
全員がこっちを観ている
ステージに上がる階段を上がると
別世界が広がっていた
当時はビデオもない時代
脳裏に焼きついた映像を思い出しながら
部屋にこもりレコードを何度も聴いていた
最近インスタで海外のミュージカル関係の人をフォローしている
毎日のように
流れてくる動画を何気なく見ているがすっかり忘れていた
ミュージカルが大好きだったんだ
ブロードウェイに行きたい!
新たな目標ができた
日本国内でもミュージカルをあまり観ることはなくなった
理由は観たいと思う作品がわからない
料金が決して安くないので失敗はしたくない
プレビューを見てチケットを買おうとするが手が止まる
何度も繰り返した
地方にいるため交通費も計算する
なかなか実現しない
もう何年も実現しない
唯一観に行ったのは『えんとつ町のプペル』
どうしても観に行きたくて
初日のチケットを取った
その後も何度も探してみる
なかなか見つからない
そっか
アメリカに行っちゃおう!
ブロードウェイやラスベガス
観たい作品が山のようにある
新しい目標ができた!
もりや先生、元気かな?
ミュージカルが無理なら
歌手の後ろで踊るバックダンサーでもいい
それが無理ならスタッフでもいい
そんなふざけた夢の話に担任のもりや先生は真剣に対応してくれた
『東京にこんな学校があるよ』
『こんな事務所なんかもあるけど、どうだろうね』
『学校に求人は来ていないので自分で調べないといけないね』
あの時、夢を追いかけていたらどうなっていたかな?
当時はネットもスマホもない時代
直接電話をかけるか行くしかない
東京に行くことも詳しく調べることもできなかった
諦めていたのだ
周りの目や親の目を気にして
頭では考えているのに
身体を動かして行動することができなかった
あらためて親身になってくれた
もりや先生に感謝したい