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早期おうち英語民がゆる小受をした話


小学校受験をしようと考えた経緯

我が家は23区のなかでも比較的治安が良くかつ家賃の安いエリアの2LDKに住んでいました。特に私立志向ではなく、このまま近くの公立小に…と思っていましたが、考えが変わってきたのは年中の頃です。

「この地域は中受率が高いけれど、早期英語をやってきた娘にとって4教科での中受は不利だし過酷なのでは…そもそも、そのうち家も買わないといけないのに中受費用なんて払えるのか…」

もう一人子どもも欲しいし、予算面で考えたとき、
プラン1:いまの場所で家購入+中受
はあまりにもカツカツに思えました。

そこで代替案を考えました。
プラン2:いまの場所で家購入+高受 …結局まわりに流されないか不安
 ↓中受率低い地域に行けば解決では?!
プラン3:区外で家購入+高受 …小学校で知り合いゼロスタートは不安
 ↓区外に行って住居費が下がる分教育費に回せるのでは?!
プラン4:区外で家購入+中受 …通学大変or受験校が限定されてしまう
 ↓それならいっそ小学校は?!
プラン5:区外で家購入+小受
お教室の知り合いがいるはずなので知り合いゼロスタートにはならないし、好みの環境を買うこともできるし、これはいいかも!最近は英語教育に力を入れている学校も多いし、ということで郊外小の受験を考え始めました。

小学校受験というと「幼稚舎」とか「青学」とかを想像する方が多いと思いますが、他にも魅力的な学校はたくさんあります。
東(茨城千葉)、北(埼玉)、西(多摩)、南(神奈川)とそれぞれ郊外に逸れた地域で気になる学校をピックアップして、説明会に行き、ここだ!と思う学校を見つけることができました。

小学校選びのポイント

あまり詳細に書きすぎるとどの学校かわかってしまうのでふわっと書きますが、小学校選びにあたっては以下の点を重視しました。

①教育理念に共感できるか
ポエムみたいなものではあるのですが、複数校見てみるとやはり考えが合う合わないというのは明確にありました。

②資産家・縁故が少なそう
私自身が私立小出身だったのですが、まわりが非常に裕福な人ばかりで肩身が狭い思いをしたので、そういう学校は避けようと思いました。

③共働き歓迎か
アフタースクールが充実していて17時や18時まで安全に楽しく過ごせそうかは非常に重視しました。公立小だと学童が楽しくないという人が多く、小3くらいから学童に行く人がほとんどいなくなってしまう、民間学童はものすごく高い、という話も聞いていたので、そのあたりも私立小受験の動機になりました。

④中受だとしても行かせたいと思う学校か
小学校受験だと小学校ばかり見がちですが、内部進学前提で考える場合、中高のほうが重要だと思っています。偏差値が高い低いではなく、中学高校のカリキュラムが魅力的かどうかは重視しました。

⑤英語教育が充実しているか
あまり優先順位としては高くないものの、できれば英語教育が充実しているといいなと思いました。英語の授業そのものに期待しているというよりは、英語に力を入れているご家庭が集まることに価値がありそうだと思ったためです。

お教室通い

新年長の1月ごろから自宅学習を始め、3月から志望校の近くのお教室に通いはじめました。自宅から2時間ほどの距離でしたが、志望校に毎年合格者をたくさん出していることと、先生の雰囲気が良かったので通塾を決めました。

最初はお教室なんてどこも同じだろうと思い、適当に近くの準大手に通い始めたのですが、
・放任主義で無機質な感じがだんだん不安に
・国立最難関を見据えたペーパーが過剰
という理由で即退塾しました。

志望校の近くのお教室の先生は、ベテランの先生で、非常にあたたかく、幼稚園のような雰囲気で見守ってくださったので安心して通うことができました。ただ少し評価が甘いかなと感じることもあったので、模試は他の校舎で受けてみたりなどもしました。

塾代は月謝がおおよそ3万程度、その他学校別や模試、季節講習などがあって総額60万程度でした。比較的お安く済んだのかなと思います。

受験対策で苦戦したこと

小学校受験で行われる試験は下記のとおりです。
・ペーパー(常識、数量、図形、言語、記憶、思考、知識)
・口頭試問(面接)
・運動
・行動観察
・巧緻性(工作)
娘は口頭試問・運動・行動観察・巧緻性などがもともとできる子だったので、そこは親としては楽させてもらいました。
ペーパーも、遅く始めた割にはそれほど出来は悪くなく、順位もずっと真ん中あたりだったのですが、早期英語との食い合わせの悪い「言語」の問題に非常に苦戦していました。

①しりとり
たとえば、たぬき・きつね・ねこ・こまの絵が描いてあって、しりとりが成立する順番に線で結びましょうというようなのが小学校受験の問題です。
簡単なしりとりの問題でも、頭の中に日本語と英語が混在している娘にとっては難問になってしまいます。きつねの絵を見て英語名(fox)は浮かぶが日本語名(きつね)は浮かんでこない、浮かんでくるのにも時間がかかるなんてこともしばしば…。
英語の結びつきも弱まってほしくないなと思いつつも、絵を見て即座に日本語名が出てくるよう練習しました。
あとは英語動画ばかり見ていたので日本の伝統的なもの(かどまつ、こたつ、こま、etc.)との接触機会が圧倒的に少ないので、語彙を叩き込みました。

②音の数
たとえば、たぬきの絵が描いてあって、この言葉の音の数だけ〇を書きましょうというような問題が出ます。
おそらくこれは英語をやっていなければ苦戦する分野ではないのでしょうが、娘にとっては難問でした。
よく外国人が日本語を話すときに、「アリガトゴザマス」というように母音が消えてしまう現象があると思いますが、まさにそれが起こりました。「ドーナツ」がなぜ4音か理解できないなど…。
これも感覚でわからないものはもはや覚えるしかない、と訓練してどうにかできるようになりました。
※後日談として、日本語の音の数の考え方がしみつきすぎた結果、今度はPhonicsの問題が解けなくなっていました。言語って難しいですね。

結果

ペーパーの仕上がりに関しては本当にギリギリだったんじゃないかと思いますが、どうにか合格をいただくことができました。年齢以上の日本語力が求められる小学校受験と、早期英語との相性は悪いと言わざるを得ません…が不可能ではないということがわかりました。両立する場合は早めの対策が吉です。
たいした体験談ではないですがどなたかの参考になれば幸いです。
これから12年間、中受・高受が(多分)なくなるぶんの時間を語学に充てていきたいと思っています。

もう一周やるなら…

第二子も小受を考える場合、英語とのバランスをどうするかは非常に悩みそうです。ちょっとヒヨって英語は控えめにしてしまうかも…。
自宅学習は年少からこぐま会を100冊やると思います。100冊というとちょっと身構えてしまいますが、これは1冊が軽いので、案外できてしまいます。良問揃いで、お教室通いを始める前の土台づくりとしてとても良いと思いました。


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