ボブカットが好きになった話
豆宮はボブカットがめちゃくちゃ好きである。 そんなきっかけになった話でもしよう。
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高校1年生の時に地元のホームセンターでアルバイトを始めた。
アルバイト未経験どころかコミュ障のポンコツだった。
そんな時に手助けしてくれたのは社員2年目のIさんだった。
Iさんは細身の女性でボブカットが特徴で、初期のあのちゃんをアヒル口にした美人さんだった。
かといってコミュ障童貞の豆宮とお淑やかなIさんが2人で雑談する事はあまりなかった。
覚えてるやり取りは「学園祭シーズンですよね〜。豆宮さん若いから羨ましいです(笑)」とか
「豆宮さんってめちゃくちゃ良い匂いしますよね。柔軟剤は何をつかってるんですか?」だった。
よくよく考えれば気を遣って話しかけてて草。
あまりボブカットには興味がなかったけど、Iさんのお陰でボブカットとあのちゃんに興味を持つようになった。
長かった髪をバッサリ切ってボブにした時にはIさんがすごく嬉しそうに褒めてくれたのを覚えてる。あとバイト先にいたチャラい先輩。
パートさんには「2人とも後ろ姿そっくりで姉妹かと思ったわ〜」って言われた事もあった。
やめろ!Iさんに失礼だろ!と思いながらもこの髪型がとても好きだった。
そんなこんなで1年を過ごしていたら、Iさんは本社がある県への異動が決まってしまった。
(蛇足だけど当時の店長がパワハラで数人を鬱にさせてたのを数年後に知ったから、本当に良かった)
シフトが被る最終日まで何を言えば良いかずっと考えていた。憧れでした。とか…?無難にお世話になりましたとか…???
親には手紙を勧められたけど、仲良くないのにちょっと重すぎるし…。
結局、当日は緊張してしまって
お互いに「今までありがとうございました!(お仕事)頑張ってください!」「そちらこそありがとうございます!(受験)頑張ってください!」って感じで、結局言いたいことは言えなかった。
高校生ながら、私が男性だったら初恋だったんだろうなって気持ちと言いたいことを言えなかったけど人生って後悔の連続よなって気持ちになった。
Iさんはステラおばさんのクッキーの詰め合わせと可愛らしい文字の手紙を置いて居なくなってしまった。
それから4年ちょっと経つ。
地元のホームセンターでは何故か古参になって、パートさんや店長とも雑談できるくらいには成長した。
なんだかんだで5年くらい勤めたと思う。
別れ際には古着が好きで大学の専攻に詳しいパートさんから素敵なブローチを頂いたのが印象深かった。
そして半年の秋から訳あって引っ越し先の近くにある他店舗で勤務してる。
同じ会社でも土地によって店のカラーや客層が違ったりするけど、パートさんは県民カラーもあって気は強いものの面白いし、社員さんは温厚で優しい。
また、いつかそこにIさんが異動してきたら「ずっと前から憧れでした。あの時はもっとお話ししたかったです。」って言えたら良いな。
あとボブカットすごく似合ってますよねって言いたい。
ちなみに豆宮はというと毛量の多さと顔面の長さでボブカットにするのはやめた。骨格に似合う髪型が1番やね。