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女という加害性

もっと屁理屈をこねて『兎にも角にも嫌だ』と言えればよかったけど、ロールの押しつけに反抗して『頭のおかしい奴』と思われるのを幼い頃の私は物凄く恐れていた。今思えばそんなものは取るに足らないものだったけど。

私の意思に関わらず浴衣を着せられたり稚児行列に並ばされたり、小さな女の子として、あたかも着せ替え人形のようにされるがまま客体化されて行く自分を前に私はただただ非力だった。

巷では男→女の加害性が話題に上がるけど、今でも私を苦しめるのは女性らしさであり、はたまた女による女への加害性である。(当たり前だけどここで言う加害性というのは物理的なものに限った話ではない。)

私自身自分の内側から出てくる言葉に同性への敵意が剥き出しになる事が往々にしてある。

しんどい。女という生き方も、生き物も。

それでも昔に比べたら少しは語彙力も教養も身に付いて、苦しいことを苦しいとちゃんと言えるようになった。なにより1番良かったのは『思った事を言ってもいい』と思えるようになった事かな。

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