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2022年2月3日放送坂本サトル『ひとりミリオン』(坂本サトル『ループ』)

坂本サトルさんのラジオ番組『坂本サトルのひとりミリオン』(FM青森 毎週木曜21:45~)のリスナーです。
サトルさんが、ご自身の楽曲について語る言葉を記録していきたいと思い、noteを始めました。
読んでいただいたメールと、サトルさんのコメントを記載します。

2022年2月3日 放送『坂本サトル ひとりミリオン』より

(以下、まめきち42のメール)
こんばんは。
先日、一年前と何も変わっていない世の中の状況や、政府の対応を、
「まるで無限ループの中にいるよう」と仰っておられましたので、
本日のリクエストは、2009年発売のアルバム『1:25pm』に収録されている「ループ」です。
「ループ」は、個人的に、サトルさんの楽曲の中でも、上位に位置する大好きな曲です。
アルバム『1:25pm』は、サトルさんのライナーノーツによると、「ハッピーなアルバムを作りたい」と思って作成した、とのことでした。
しかしながら、この3曲目の「ループ」は、歌詞の主人公の、逃避行のようなミステリアスな行動や、どこか投げやりで絶望感を漂わせる心情を描いた歌詞が、マイナー調のメロディと相まって、この1曲だけダーティな雰囲気をまとっているように感じられました。
正直に告白すると、アルバムを手にした若かりし当時は、ちょっと不穏なこの曲を、スキップすることも少なからずありました。
ところが、年齢を重ねていくうちに、この「ループ」の歌詞世界に深く共感できるようになり、若い頃と180度変わって、ある時からすごく好きな曲になりました。

「ループ」の歌詞は、主人公が何から逃げているのか、何を望んでいるのか、はっきりと明かされず、謎めいています。
それは、この歌詞が、完全に主人公の主観、視点のみで描かれているからだと思います。説明的でない分、ちりばめられたキーワードがメタファーのような効果をもたらしており、短編映画を見ているような、余韻が残る歌詞世界となっています。

「ループ」はサウンドもかっこよくて、間奏に聞こえて来る謎のパーカッションの音が不穏さを増しています。
プロデューサーの石崎光さんの解説によると、ループ素材は使わずに生のグルーヴにこだわったそうですね。ループなのに。

私も、早くこの雨雲を抜けて、光が照らす場所へ行きたいです。
(まめきち42号)

*************
以下、サトルさんのコメント引用)
はい。この『ループ』という曲は、デモテープをかなり作りこんでいて。
このアルバムは石崎光君というギタリストがプロデュースしてくれたんですけど。この曲に関してはほぼデモテープのまんまですね。デモの音を尊重してもらって。ギターソロも俺が弾いているんですけど、デモテープで弾いたものをそのまま採用しているんですよ。
この曲の、不穏でなげやりな感じ、だけどちょっと映画を思わせるような、そういう雰囲気を印象付けるために、ドラムの録り方もすごく変わっているんですよね。
(引用おわり)




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