クソシェアハウス奮闘記其の四「実態」
お疲れ様です。豆鉄砲佐藤です。
東京でも桜が咲き始め、花見にでも行ったらいいのに今日も遊びに来てくれてありがとうございます。
今日は入居したての僕がクソシェアハウス調査に奮闘した時のことを書いていきます。
【登場人物】
🏚️🐉🐙🐴
僕はこの家の本格的な調査に乗り出すことにしました。何故ならまだ、この家の表層的な部分しか見れていません。何が原因で汚いのか、臭いのか、なにもわかっていません。それでは掃除の手のつけようがないのです。
前回の記事でも書いた通り、序盤も序盤にベッドの下にシフォンケーキがあることを見つけ、僕は挫折しかけていました。
もう一度ベッドの下を覗いてみると、やはりシフォンケーキが一切れ、手前に置いてありました。ある、というより、置いてある、という感じでした。倒れているとかじゃなく、綺麗に置いてあるのです。それがまた一層腹が立ちました。ベッドの下であることと、お皿がないこと以外は、お店の人が出してきたかのように綺麗に置いてありました。
僕は昨日、シフォンケーキの上で一晩寝たのか。そう思ったら、昔弟とキャッチボールをした思い出の光景が一瞬現れてそしてすぐ消え、無意識に「返して、返してよ」と呟いてしまっていました。弟は野球をやっていたため投げるボールが重く、グローブ越しでも骨まで響くくらい痛かったのをよく覚えています。それと同じ痛みを、その時胸の奥に感じました。
トミサットさんはもうシフォンケーキのことについては、「すごいね」としか言わないロボになってしまったので、自力で調査を進めることにしました。
シフォンショックであまり見えてなかったのですが、他にもたくさんのものがベッドの下にはありました。
飲みかけのペットボトルが盛ってとかじゃなく20本くらい。空いたお菓子の袋。カピカピになった米粒。スプーンや皿、グシャグシャのパンツや靴下、Tシャツ、漫画、雑誌や何かの紙切れ、コントで使ったのかどうなのかのガラクタ、見たこともない変な機器もあったりしました。
それら大量のゴミが下に投げ込まれるようにしてあり、もう覗く前にはベッドの下から溢れ出して見えていたので、これはやばそうとは思っていましたが予想以上でした。
そうだ、全部捨ててやろう。いるかいらないかの質問なんてしない。まずはゴミ袋を大量に買ってこなくては。あとマスクと手袋。掃除の予定が立ってきました。
ただ、ここで僕は結構もう堪らなくなってしまっていることがありました。というのも、ベッドの下もさることながら、この家はまずベースの床が汚すぎる。基礎から汚い。地肩がしっかりと汚い。継続の賜物の汚さ。メンバー全員の意識と方向性がぴったり揃った組織が取り組むことで初めて到達できる汚さ。完成された汚さ。そんな感じでした。僕は靴下で歩くのも嫌でした。
スリッパがどうしても欲しかったので聞いてみると、なんと使ってない新品の外用スリッパがあるということで、僕はそれを履いて生活するようになりました。ダメ元で聞いてみましたが、もしあったとしても家中用のスリッパではとてもじゃないが心もとないと思っていたので、我が意を得たりといった感じで初めてこの家で頬が緩みました。
ちなみに言うと、その日から僕は家の中ではそれを脱ぐことはありませんでした。僕はクソシェアハウスを素足で歩ったことがないのです。家なのに足元だけはずっとリラックスできません。なにせ外用の硬いスリッパ履いていますから。てか素足で歩けないってことは、もしかしたらそれってもう家とは言えないのかもしれませんね(笑)笑えます(笑)
さて、外用スリッパを手に入れて水得た魚状態の僕は勢いのまま、ついに、敬遠していたキッチンエリアに行くことにしました。
その周辺は、もう、なにか、ドスい※オーラが漂っており、見るまでもなく、って感じでした。
(※ドスい。僕がクソシェアハウスの雰囲気にインスピレーションを受けて作った造語です。ニュアンスでなんとなく伝わってください。)
ちゃんと見るのを後回しにしてたのは、見たくないと言うよりはそこを歩きたくなかったからだったので、スリッパを手に入れた今ならいける。もちろん本当は見たくもないし行きたくもない。
しかし、しょうがないので勇気を出して近づいてみると、明確に、異臭が強まりました。すごく臭い。
見つけたぞ。ここだ。ここに臭いの根源がある。
僕は少し、胸が高まり、脳内ではファンファーレと共に大場真人さんのナレーションが聞こえてきました。
"ゴミ、汚物、悪臭、かつてこの世の全ての不衛生を手に入れたクソシェアハウス。この家が最後に放った一言は全世界の人々を掃除へと駆り立てた。
『汚い理由か?欲しけりゃくれてやるぜ・・・
掃除してみろ 汚れを全てそこに置いてきた』
世はまさに大掃除時代。"
うるせェ!自分で掃除しろ!!!
いやダメだ。あのノロマドラゴンとグズタコガッパが掃除し始めるのは望み薄。
ゴムゴムの手袋をつけて、ありったけのゴミをかき集め、探し物がみつかりやすい家にしてやる。
そしてついに、
僕はキッチンエリアに足を入れました。
まず目に入ったのはシンク。
フチから溢れ出るほどの食器が溜まっています。なぜこの家は全部溢れ出ているのか。涙が溢れるのを我慢してちゃんと見てみると、シンクの底の方にあるコップに、緑色の水が溜まっているのが見えました。
青汁を飲んだ残りならいいなぁと思いましたが違うんだろうなぁとも思いました。
おそらく変色しているのか、、それか、苔?
すぐに洗いたいと思いましたが今は調査の段階。
他のところも見なくては。
次に目についたのはガスコンロ。
最初見た時黒いコンロだと思ったコンロは、近くで見るとどうやら元々黒ではないことに気づきました。
飛び散った食材やタレなどが腐ったり熱で焦げたりして固まり、黒く見えるだけだったのです。
コンロの汚れが黒く固まることはよくあることだと思いますが、驚いたのはそれがコンロ全体に広がっていたことです。元の色が全部隠れていて、ここまで飛び散るのはアクロバット料理でもしたのかと思いました。
ちかくにあった爪楊枝で突くと爪楊枝が折れるほど硬い。これは一枚岩ではなく、その汚れが何年も明けて何層にもなってるんだとわかりました。
樹木みたいな成り立ちでした。
アクロバット料理ってなんだよ。
そして冷蔵庫。
何をこぼすことがあるのかわからないのですが、外の扉もひどく汚れており、これ背負って野球したのかなってくらい汚かったです。
中はさらに酷く、開けた瞬間瘴気が溢れ出しました。
腐った野菜や果物が大量に入っていて、変な液体も壁面に大量にこびりつきそこにカビが群生し、ナウシカの腐海みたいになっていました。
危機察知をして1秒もかからずに扉をしめたのですが、少し肺に入りました。
正直この時点で相当ひどいですし普通の家なら充分嫌な臭いも発しています。しかし、シンクもコンロも冷蔵庫も、僕がこの家に入った時に感じた、そしてまだなお感じる異常な異臭の直接的な原因ではないようでした。
そして、判明しました。
異臭の正体は、大量の洗濯物でした。
キッチンエリアには洗濯機もあり、その横に結構大きなランドリーバッグが2個並んで置いてあるのですが、僕は最初そのバッグに気付けませんでした。
その理由は、一個でもとてもパンパンになるとは思えないくらい大きなランドリーバッグの中に、パンパンに服が入っていて、さらに溢れかえってバッグを覆い隠していたからです。
具がはみ出して溢れてる高い海鮮丼、あるじゃないですか。あれが腐ったみたいな感じでした。
なぜここまで洗濯せずにいられるのか。
じゃあ今着ている服はなんなのか。
色々わからないことばかりでしたが、とにかく異臭の原因はわかりました。
時期が夏ということもあり、おそらく汗をかいてそのまま投げ捨てているのでしょう。
一応少し臭いも嗅いでみたのですが、その瞬間頭がクラっとし、意識が飛びそうになりました。
これが覇王色の覇気・・・こいつをなんとかしてぶっ飛ばさなきゃいけない。
一体何日かかるのだろう、、。
今日はゴミ袋や手袋の買い出しをして、取り掛かるのは明日にしよう。そう思いキッチンをあとにしようとしたとき、あるものに気づきました。
冷蔵庫の上にレンジがあるのですが、その上に盛り塩がまぁまぁ山盛りで盛られているのを見つけてしまいました。
まさか、この家は事故物件でもあるのだろうか。
心霊現象とかまで起きるのだろうか。
しかもこの量、なかなか頻繁に起きていそう。
だとしたらクソ家としてオールマイティすぎないか?
怖いなぁと思い、近くにいたコモダさんに聞いてみました。
「キッチンに盛り塩があったんですけど、なんで置いてるんですか?」
「あぁ、それ味の素やで」
あぁ、怖い。
幽霊とかより怖い回答が来るとは思いませんでした。
それはなぜ?どうして盛ってあるんですか?容器はどうしたんですか?なんのために?
聞かなきゃ行けないことはたくさんあることはわかっていましたが、僕はあまりの恐怖にもう何も聞くことができませんでした。
そして今に至るまで、まだその理由はわかっていません。
🏚️🐉🐙🐴
次は魂の掃除編。
今回はこちらで締めさせていただきます。
長くなりましたが、
今日もご精読ありがとうございました!!
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