「刑務官が明かす死刑の話」⚠ネタバレ感想⚠
母が好みそうだからと買ってきた本。
結構面白かった·····!
死刑とひとくちに言っても、死刑囚となるまでの審査や、刑務官が執行官に選ばれる過程とか、死刑囚に関わる人達、教誨師(きょうかいし)(刑務所・拘置所で宗教活動を行う宗教者)、お医者さん(一般の病院に務めている方だというのも驚き)、葬儀屋などなど、色々と知れた。
読むまでは死刑執行するボタンは3つあって、どれか当たりかは分からない程度しか知らなかった。あと首吊りが日本の死刑だとか。
近所で首吊りした人がいたという話を聞いてから、後処理を葬儀屋の方が来るまでに刑務官がやるという話を聞いて、本当に大変だなと思う。首吊りする前の状態に戻すってことだから、元に戻るのかなとか思ってしまった。
葬儀屋が来るということはきちんと棺に入れ、火葬し、その間にお坊さんがお経を上げていることから、一般の方となんら変わらないところもあると知った。あと、執行されるまで健康な体を維持させることも、すぐには執行できないことも。
だから、雑に扱ってはいけないんだなと思った。ああいう人達も死を恐れるらしく、そのストレスから精神に異常をきたすらしい。
刑場で幽霊を視たというくだりで思い出したのが、身内が刑務官をやっていて、うつむき加減で歩いていた人とすれ違い、帰宅した時、玄関の壁に掛かっていた鏡に後ろに憑いていたのを視たという話。
ところどころ記憶違いをしている話だけど、恐いよりそもそもそういう職業があるんだ!とワクワクした小学生の自分·····笑 怖いもの知らずすぎる。
精神鑑定の話の中ででてきた、木の絵を描くと、その人がどういう人物なのか分かるというもの。
解説が書いてあったので自分は分かってしまったので描けないけど、周りの人に試してみたいなとも。
受刑者の描いた描写があったのだけど、常人とはやっぱ違う禍々しいものを感じた。
コロナ対策に対しても一般人のような対策が出来る訳がなく、理由はマスクを食べて窒息、紐で首吊り、消毒液は飲んでしまう可能性があるというもの。 なかなかに対策するのが大変そう。
だから、外との接触がある刑務官が徹底的に気をつけて対策しているだという。本当にあのウイルスの影響力が半端ない。それに対するストレスもありそう。
可愛らしいイラストで分かりやすく解説されていて、何もかも興味深かったし、普段知ることが出来ないことが知れて大変面白かった。
他作品で刑務所での話をまとめた本があるようなので、機会があれば読んでみたい。