9/2、実家にて
9/2は母の三十三回忌でした。
私はこれまで実家の法要にほとんど参加していません。
一番の理由は、私が大阪に根を下ろしてしまったことで、盆と正月以外の半端な時期に帰郷しづらかったからです。しかし、今回ばかりは弔い上げの法要になるだろうと聞き、県を跨ぐ大移動には不適切な時期だとは思いつつも、会社に二日間の有給休暇申請をして九州へ帰郷しました。
このnoteは帰りの新幹線の中で書いています。
そもそも弔い上げという言葉を、今回の帰郷がきっかけで私は初めて知りました。故人に縁のある人たちが高齢化していくと集まることが難しくなるため、改めて故人を偲ぶけじめというか(今までありがとうございますと縁者を気遣う意味合いの方が強いのかな)正式な年季供養はこれで終わりです、というタイミングらしいです。
難しいご時世に人を集めて法事をすることには、もちろん葛藤があったようです。
うちの実家は浄土真宗のお寺で、今は1番上の姉があとを継いでお寺の切り盛りをしてくれています。少し前までは、自分の代で寺は終わりだと言っていたのですが、姉の長男が寺を継ぐ決心をしたらしく、姉の中で未来への希望が生まれたんでしょうね。今回の三十三回忌の法要は、長男が親族の前で僧侶として初めてお経を上げる法要となりました。
その日が来る前は、私の中では、また台風が来て交通機関が使えなくなるんじゃないかとか、雨でひどいことになるんじゃないかとか、いろいろ不安ばかりでした。
けど、ある時、2番目の姉が「お母さんが何とかしてくれるよ」と言いました。
私も何だかそれをすんなり信じてしまって、調子に乗った姉の、どうせなら三姉妹水入らずで温泉行かないかという提案に大喜びで賛成していました。実は最後に父が参加したいと駄々をこね、三姉妹水入らずの夜は流れましたが、本当に本当に三十年ぶりくらいに家族で一泊旅行しました。
父は早々に寝てしまいましたが、私と姉2人は夜3時くらいまでいろんな話をしてました。みんな話聞いてようが聞いてなかろうが構わず話してるから、全然話が切れないんです。なんかやたら楽しかった。
今まで9/2は母の命日だったけど、来年からはみんなで集まってどこかに泊まる日にしないかという話になりました。
来年はどこに行けるかなあ。今年はとりあえず実家の近場で、玉名温泉(熊本県)に泊まりましたよ。田舎なのでちょっと寂れてはいるんですが、とても良いお湯でした。お肌つるつるです~、ほんとに良いお湯!
ちなみに9/2午前中、私の実家近辺は雨が降りそうで降らないギリギリの天気でした。母の法要が終わる前に一瞬だけ強い雨が降り、雷が聞こえました。母のお葬式の時もそんなで、みんなが帰る頃にはまた雨が上がっていました。偶然だろうけど、何となく亡くなったものや人たちの意思の強さを感じる日になりました。
今回しっかりお経を上げきった姉の長男は、母の命日に生まれています。不思議な偶然ですが、こういったものも人生においては珍しくないように思います。
また来週から仕事忙しくなって、いろんなことにあたふたする日が続くのでしょう。束の間の帰郷はとても有意義に終わってくれました。
写真もたくさん撮ったので掲載しておきます。
まずはうちの実家近くの川辺の道。
35年前にもこの赤い花あったなぁと、見た瞬間に思ったんですよ。
びっくりするくらい鮮やかな赤なんです。いつも何の花だろうと思うんだけど、いつも名前を調べるのを忘れる。今も名前を知りません。
でも風景だけはすごく覚えてた。
めちゃめちゃ田舎です。一時間に、普通列車が二本やっと留まるようなところです。人は全然歩いていません。
タイトル写真にもした場所。
港町なんです、有明フェリーの港がありますよ。私のおじいちゃんは絵が好きで、この場所を何枚もスケッチしていたらしいです。姫が浦と言う場所らしい。今回帰郷して初めて行きました。
法事で帰りはしましたが、さすがにワクチン接種済みでも長居は気がひけて一泊だけで場所を移動しました。2番目の姉が福岡に住んでいて、博多駅まで送ってくれるというので、このあと私は福岡に直行してます。
以下の写真は今回食べたいろいろなもの~
やっぱりこれでしょう?
家族で玉名温泉に一泊した夜、二番目の姉と散歩していて見つけたラーメン屋さんに飛び込みました。玉名ラーメン「桃園」にて。
福岡の糸島近辺を車で散策。地元で有名だというイチゴ専門のカフェで食べた、シフォンケーキのフレンチトースト?見た目より甘くなくて食べやすかったですよ。ただこの日は気温が低くて、アイス食べたらすごく寒かった!
「いちごや cafe TANNAL」にて。
糸島では海辺も少し歩きました。写真はとったけど、これはこれでまた後日にしときます。枚数がどんどん増えちゃうし。
食べ物写真最後。大阪に帰る日のお昼に食べためんたい重。シンプルだけど凄く美味しかった! 隣の汁物はめんたい吸い。底にお豆腐が入っていて、それを崩しながら食べます。どちらも博多ならではの味です。
「元祖博多めんたい重」にて。
余った時間はほぼ大濠公園で過ごしてました。
水辺には良い風が吹いていてとても気持ち良かった。写真もたくさん撮ったんだけど、ひとまずはこの一枚を。
ちょっと見えづらいけど、水の上の杭の上に一羽ずつ鳥が止まってるんです。黒い鳥の向こう側は多分ウミネコ。ウミネコは体重が軽いせいか、風が吹くと体が浮き上がっちゃう子がいて、その子は自分の杭の上から別の杭の上に飛んでいくんですが、その杭に止まっていた子が今度は飛び上がって別の杭を目指すんです。全部の杭に鳥が止まっているから、風が吹くたびに一部で席の交換が進む。見ていて飽きませんでした。
平和な帰郷でした。
久しぶりの機会を、お母さん、ありがとう。