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10年着たい服
おととい、お気に入りの洋服屋さんに1年以上ぶりに行くことができた。
そのお店は、私が住む東京には1店舗しかなく自宅からも遠いため、その方面に行くときや仕事が早めに終わったときに行くことが多い。おとといは、お店の近くに住む友達に会う約束があったため、1時間前に着いて買い物してから友達に会えるようにしようと、浮足立って向かった。
毎回のことだが、たまにしか行けないので5~6着まとめて買ってしまう。買う気まんまんで行くので、あれこれ気になるものをピックアップして、次から次へ試着して、レジ前で店員さんに相談しながら最終的な購入品を決める。
その中でひとめぼれしたシャツがあったのだが、なんせお高い。着てみると自分のコンプレックスをうまく隠してくれる形、パーソナルカラーどんぴしゃの色、縫製も丁寧な日本製・・・でも高い。
最後まで悩んだのだが店員さんに
「縫製も丁寧で、生地もいいものを使っているので、10年は着られると思いますよ」
と言われて背中を押され、まんまと買ってしまった。
家に帰ってうきうきと一人ファッションショーをすると、やっぱり素敵なシャツだなぁとほれぼれしてしまう。良い買い物をした、と心から思えた。
高齢者の家に行くと「これは30年前に買った服ね」みたいなのがザクザク出てくる。そして、現役で着ていたりする。しかも、流行が巡り巡って今着ても全然おかしくないのだ。昔は【いい服=縫製や生地がしっかりした服】であり、デパートで買った服は今でも十分着られるくらい丈夫にできている。そんな風に、長く愛せる服に憧れがあった。愛着を持って大切に大切にしているその人を、とても愛しく感じた。
私もついに、そんな服を手に入れた。
本当に店員さんの言うほど持つかはわからない(がさつなので、丁寧に扱い続ける自信もない)が、大切にしよう。10年後にも、この素敵なシャツを着こなせる自分でいたい。
そんな風に、変わらない良さ、みたいなものを発見した年末だった。