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千方SS全10種
時代順に、藤原千方の感情をSSにしました。
わたしの千方への全て……(かなり重い)
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『気に入ったものを可愛がること』
ミコトバヅカイの敵であるマガツ鬼。
飼い慣らすことで遊んでいたけれど、
保護した本心はきっと彼らが可哀想で。
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『からっぽ。そこに何もないこと』
心を邪気に満たして鬼になった千方。
闇を溢れさせる心は、
時間と共に空っぽになっていく。
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『深いふち。奥深さが底知れないこと』
封印されて落ちていくのは永遠の闇。
憐れんだ感情が追うように孤独を襲う。
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『愛することと、憎むこと』
本人も分かっていない、心の底の慕情。
感情が動かなくなってから分かる、
妹姫への愛情と自分への憎しみ。
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『心から楽しむこと』
世の中は無常で、常に変わっていく。
再び邪気で心を満たし復活した千方。
今はただ、邪気を食う悦びを。
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『夢のようなとりとめのない考え』
きっと本人は全く気付いていない。
でも底にチリが積もるように少しずつ蓄積されて、
ある時きっと気づく。
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『すがすがしく新しいこと』
モモの術により人間に戻った千方。
些細なことも愛しく感じるようになり、
これまでの生き方を一変させる。
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『邪心のない、ひたむきな愛情』
千方がモモに寄せる密かな恋情。
それは邪気にさえも染まらない、
ただひたすらにまっすぐな愛。
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『未練がましいこと』
終わりが迫る中、決断を下した千方。
絶対に気付かれてはいけなかったのは、
隠し通した儚い望み。
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『霊魂が他者の体を受け、世界を迷い巡ること』
現代に復活した時、妹姫の生まれ変わりがいた。
仲互いしたまま関係を終え、
再び巡り合ったのは果たして運命か。