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ようこそハーデン
この機会を逃すとNOTE書くことがなさそうなので、ハーデントレードについて書きます。
ファンの当初の反応を見る限り、正直マイナス意見の方が多数派でしたが、もちろん大きな不安もあるものの、ポジれる要素も大いにあると思います。今回のトレードが起こす影響について考えを一旦まとめておこうと思います。
※11/2のLAL戦を終えた今ハーデンを待ちわびる人も多そうですが、本記事は大半を10/31に書いておりますので、少し前のstatsなどを引用している点は予めご了承ください!
トレード概要
Draft compensation that the Clippers are sending Philadelphia in James Harden trade, per sources:
— Shams Charania (@ShamsCharania) October 31, 2023
- 2026 LAC first-round pick via OKC
- 2028 LAC first-round pick
- Two second round picks
- One pick swap https://t.co/ApsFqTjZ9e
Further trade details: The Clippers are sending a 2027 first-round pick swap to Oklahoma City, clearing way for OKC to move a protected 2026 first-round pick to the 76ers, sources said. The Clippers are sending a 2024 and a 2029 second-round pick to the Sixers in the deal too,… https://t.co/IlIGoEa9Fm
— Adrian Wojnarowski (@wojespn) October 31, 2023
また、シクサーズはロスタースポット確保のためにダニグリを解雇しているようです。
失ったものは決して安くないですし、ハーデンの延長もできず1年レンタルになりそうですが、カワイ・ジョージは延長交渉中で残留の保証はなく(残ってくれると思いますが!)、結成5年目で年齢的にも勝ちたい。ズバが話題に上がったり、マン+1巡目2枚という状況から交渉が始まったことを踏まえれば、そしてハーデンの素行を度外視し実力のみで判断するなら、LACとしては決して悪くない内容かと思います。
時間が経過し、マキシーが確実に成長する一方で、ハーデンを欲しがる第3のチームが現れなかった(リラードパターンのトレードだって起き得たのに起きなかった)ことが、LACに有利な状況を生んだはずです。
マン・ズバが出たら私は発狂していたでしょう。
でもマイナス意見が多いのは、放出が見合ってない派やフィットしないだろ派が多いというわけで、ではマイナス面とそれに対する個人的な見解を記しておこうと思います。あくまで個人的な見解なので悪しからず!間違っているかもしれません!!!
あと、スタメンはハーデン/ジョージ/カワイ/マン/ズーの想定(希望)で書いています。タイルーは相変わらずアイドンノーしか言いませんが。笑
Ty was asked if Russ, Harden, Kawhi, and PG would all be starting next game. He just said, “I dont know”
— Jacob 🦴 (@Jacobtheclipper) November 3, 2023
If this man has the guts to bench either Russ or Harden I will love him forever. The ball NEEEDS to be in Harden’s & Russ’ hands. Sharing the floor together makes no sense. pic.twitter.com/NOZNBviWz8
2人ともPGをやって欲しいですしね。
頼むよタイルー!
マイナス意見について
今季良かったのに…
➡落ち着こう、まだRS3試合だ!
たしかに今季は調子が良く、トレード時点のOFF RTGは120.5で2位、DEF RTGは103.6で5位、Net RTGは16.9で1位とかなり好調でした。
オフェンスも良いですが特にDFが素晴らしく、その屋台骨には、元DPOYのカワイ、1Qで5STLする男ジョージ、Rim dFG%リーグ8位でショットコンテストリーグ4位のズバがいて、そこに元ALL DFの3&Dロコ、今期その身体能力をDFにも発揮するラスがいて、見ていて爽快でした。このDFもハーデン反対派を生んでいるわけですが。
ただ上記はあくまでPORとSASという再建チーム相手に大差で2勝しただけで、数字のからくりもあります。SASとの試合前、10/29の段階ではOFF RTGは2位を保っていましたが、DEF RTGはリーグボトム5でした。
The LA Clippers enter this weekend as a bottom-5 defense and the NBA’s worst defensive rebounding team.
— Law Murray 📱 (@LawMurrayTheNU) October 28, 2023
They also have the 2nd-best offense in the league, behind only the Pacers.
Situational basketball and offense will be better. The rebounding is ruining the defensive effort
再建チームとの対戦においては、PORは1年目のスクートをラスに付けるが止められるはずはなく、SASはDFの化け物ウェンビーをロコに付けていかにも今勝つ為の試合運びをしていません。シーズン序盤のNetRatingやプラスマイナスは当てにならず、下から5番目だったDEFは今7位なわけですが、スモールサンプルのレーティングは山の天気より変わりやすいですよね。今、ハーフコートのオフェンスレーティングでリーグ1位?それは幻想だ!
そしてUTAには負けています。またLACファンなら、昨年以前も健康体であってもコンテンダーチームにはRSで結構負けている事実には目を背けられないはずです。
とにかく、このRSは間違いなく良いスタートをしたけど、これ以上補強を望まないというほど確固とした実績は何もないということです。
(重ねて言うけど、とっても良いスタートで、とっても良いチーム・ケミストリーだなと思ってました!)
スモールボールができないじゃないか!戦術の幅が狭くなる!
➡スモールボールは万能じゃない
私はバトゥムをセンターに置いたスモールボールをこよなく愛しています。それについて話したくて、TwitterとNOTEを始めたようなもんです。そしてLACのスモールボールを見続けた個人的な所感は「スモールボールは強者の戦略であり、弱者の戦略である」ということです。むしろ、弱者の戦略であると言い切りたいです。語弊がありそうですので補足すると、GSW等は例外ですし、ここではあくまでLACについてのみ言及しています。この話は過去にも何回か書いています。
基本的にLACのスモールボールは、OFではP&Rを捨てアイソバトルになり、DFではただのオールスイッチです。LACは元々両エースがウィング故にP&Rを多用せずアイソ中心なので不都合がなく、カワイのアイソは最強!で、DFではスイッチできるウィングが贅沢なほど多くいたことから多用されてきました。この点、強者ゆえに選択できた戦略と言えます。
然しその実、例えばPOのDAL戦でいえば、LACのアイソよりドンチッチがズバを狙う方が確実に点が取れてしまうこと、お互いにブリッツしあえば213よりドンチッチの方がパス捌きが上手く効率的なシュートをクリエイトされてしまうこと、すなわち正攻法では勝てない故にスモールボールを取らざるを得ませんでした。アジャストメントといえば聞こえはいいですが、お互いのスタメンをぶつけ合って負けたわけです。これに、DALもUTAもビッグマンがボールを捌くタイプでなかったことが重なりこのスモールが刺さるわけですが、続くPHX戦ではここがエイトンとなると捨てきれず、ズバが平均31分出て、±はチームトップの+6.3、Game3ではチームハイの+28で勝利に導きました。
今季のズバとプラムリーを比べて見ればわかる通り、リムプロなんてあった方が良いに決まってるんです(涙)。リバウンドだって厳しい。スモールボールは、ADやバム等が成立させるP&Rの優位性を保ちながらのリムプロ+オールスイッチの、基本的には下位互換になりえると思ってます(もちろんLACは全員3P打てる強みがありますが)。
POでのスモールボールの成功は、DALならドンチッチ、UTAならミッチェルと、特定の1エースを止める観点で成功していましたが、今のリーグは1人エースの方が珍しく、止めきれずにリムまで到達されてしまうことは多いと思われることから、リムプロは存在した方がいいなと思います。
また、先日のUTA戦や、PIでのウルブズ戦など、相手にもスモールされた時の勝率が意外と低いことも気になります。
後述しますが、個人的にはスモールボールを卒業出来たらいいなと思っています。ズバは間違いなく強い!ズバがいて勝てるラインナップを作る一番良いと思っています。
スモールボールについては過去のNOTEにも、ズバについては当時このスレでまとめていたのでご参考まで。
#来季のLACにワクワクするスレ
— Mame (@Mame5555555555) October 16, 2022
(開幕まで時間ないので続き!)20-21のLACは、エース陣のIsoやP&Rによる重力から、リーグ1位のSpot upを繰り出すスタイル。40%超えは7名(!!)、19-20に叫ばれたアイソ偏重の批判は聞かなくなっていた。一方、Transitionは26位で、ウォール獲得の背景の1つになった pic.twitter.com/WaFmgEErru
また、選手層の厚さで勝ててこなかったLACにとって、戦術の幅より、最強のスタメンだとも思ってます。選手層が厚すぎる故の不安定なプレイタイムは、昨季2ndメンバーを苦しめた部分もありました。
ニコロコを出したらDFが悪くなる!
➡リスクはあるけど…マンとタッカーがいるよ!
まずバトゥムについては、上述のスモールボールをはじめ全盛期を知る方なら、このプレシーズンのバトゥムを見てDFでの劣化を感じた人は多いはずです。彼のPositional Versatilityはリーグ1位であり、オールスイッチしながら3シーズン連続で3Pを約40%で決めていた彼を惜しまないわけはないですが、本人が2ndを申し出るほどに、そして今季限りで引退を宣言するほどに、そのDF強度は落ちていたと思います。
Top 11 Players in Defensive Positional Versatility Based on @The_BBall_Index DPV Rating
— Coast 2 Coast (@Coast2CoastNBA) January 31, 2023
1. Nicolas Batum
2. Paul George
3. OG Anunoby
4. Scottie Barnes
5. Jayson Tatum
6. Grant Williams
7. Royce O’Neale
8. Dorian Finney-Smith
9. Kyle Lowry
10. Pascal Siakam
11. Jalen Williams pic.twitter.com/h1cuoDhQEC
またロコのスタメン化の背景には、バトゥムはリム周りの平均得点が0.8点とリーグで最もペイントアタックしない選手であり、リーグで最もパスの判断が早く、即ちすぐにエースにボールを返す選手で、カウンタードライブをしない性質が、カワイ・ジョージのOF負担を増加させていたこともあると思います。これまで、一度のOFでカワイにボールが3回わたるなんてことはザラにありました。その点、ロコがカウンターアタックする姿は今季本当に多く見られます。
Most points in the paint per game:
— NBA University (@NBA_University) July 16, 2023
1. Giannis Antetokounmpo—18.8
2. SGA—15.9
3. Nikola Jokic—15.8
3. Anthony Davis—15.8
5. LeBron James—15.1
6. Joel Embiid—14.9
7. Bam Adebayo—14.6
8. Ja Morant—14.4
9. Luka Doncic—13.4
10. Deandre Ayton—13.2
.
.
.
225. Bullock—0.9
226. Batum—0.8 pic.twitter.com/SR3RntZ4hs
Highest quick-decision pass%:
— NBA University (@NBA_University) June 27, 2023
1. Batum—14.6%
2. Tucker—10.41%
3. Konchar—8.91%
4. Vucevic—8.72%
5. Grimes—7.92%
6. Joe Harris—7.90%
7. Bullock—7.63%
8. Grant Williams—7.37%
.
.
.
218. Brunson—1.31%
219. Doncic—1.17%
220. Trae Young—0.99% pic.twitter.com/F17910Kc1t
ただ!正直バトゥムの放出はめちゃくちゃ辛いです。ここ数年のLACで最も好きなシーンの1つは、POのJAZZ戦勝利後のインタビューで、その試合は後半だけで19アシスト・81得点を記録したことを踏まえて、バトゥムが「That's Basketball」と言った瞬間でした。。。
彼の人間性・献身性は替えの利かない存在でした。本当にありがとう!
![](https://assets.st-note.com/img/1699004945228-KSlHOvx2ON.png?width=1200)
そしてロコ。今期素晴らしい活躍をしていました。正直なんで去年DNPだったのか、私もよく分かりません。昨シーズンは500分以上出場した選手367人の中でディフレクション回数が5.3で1位でしたし、また90STL、90BLKを唯一記録した選手でもあります。LAC自体がセンター不在が長く、スモールセンターを務めることも多かったですが、リムプロタクトやショートロールのロールマンとしては望まれた活躍は出来なかったのは運が悪かったです。
ただまず、本来スタメン争いで勝ったマンが捻挫で出れず、もし今季マンがスタメンで爆発していたらもっと不安なくこのトレードを見れたのに、結果的にロコがスタメンで出た試合で大勝したことがファンの不安をより煽ったと思います。変な話、マンがスタメンで大活躍してロコに注目が集まらなければ、控えでタッカー来て一安心か、と収束する世界線もあったかもしれません。
今試合出てないけどマンがいるんだよ!!!
このトレードは、マンが4番としてスタメンを張れるとフロントが確信したから起きたと思ってます。フロントはマンがロコに勝ると確信しスタメンにしました。
開幕時にあれだけ「マンスタメン最高!」と言いながら、ロコが放出した途端「(スタメンからロコが消えて)サイズ小さいけどリバウンド大丈夫か」となるのはずるい!笑、
冒頭に記載の通り、ラスロコがいたUTA戦でもラバウンドで9負けており、ロコが万能な解決策ではありません。人選よりもボックスアウトをしていないことの方が気になりますし、スモールボールを強いられたことの方が気になります。いずれにせよリバウンド問題は今回のトレードを否定する要素ではない気がします。もちろんリバウンド問題は今後も向き合う必要はありますけどね。それでも私はマンに30分以上出てほしいです。ラスも並みのPFよりリバウンドを取っています。
ちなみに最近のタッカーは見れていませんが、スタメンながら出場は20分程度ですし、マンがいるので、2nd想定です。
タッカーとニコロコを比較すると、3P%を昨季40%で決めている点で両者と似ていて、リーグで2番目にパス判断が早い=エースにボールを返す点はバトゥムと瓜二つ(先程のスタッツご参照)、ヤニス等のゴリゴリ系PFのマッチアップを担当していた点がロコに似ていますね。マンがヤニスをつくのはあまり想像できないので、その選択肢があることは喜んでいいと思います。レブロンにもついていましたね。ニコロコもガードへのスイッチ力は今は少し衰えているところを見ると、そこも大きく変わりないのかなと。
とにかく、ニコロコの穴はマンとタッカーに頑張ってもらいましょう!
ハーデンがDFサボりがちなのは消えない懸念ですが、あとの4人は強力ですし、ハーデンをもっともチアアップできる人間はラスなのかなとも思いますので、期待してます。今年はTOP 5 DFを狙うとタイルーが公言しているので、頑張ろうねハーデン。
ちなみに、もちろんマンはDFだけの選手ではなく、2ptを60%、リムアタックを77%、3ptを39%(コーナー以外で44.2%!)で決める男です。そして213の横で素晴らしいフィットを見せています。
もちろんこれは序盤じゃなくてシーズン通しての数値ですよ!
📊Over the 620 possessions that Kawhi Leonard, Paul George and Terance Mann played together last season:
— Clippers UK (@ClippersUK) October 3, 2023
128.2 PTS/100 Poss (99th %ile)
61.0% eFG% (99th %ile)
11.3% TOV% (97th %ile)
+6.1 Points Differential (86th %ile)#ClipperNation pic.twitter.com/9nUQrAsKyf
ただマンの怪我についてな復帰目処が立っていないようなので、いつ見れるかはわかりません。
早く良くなってね。。。
Terance Mann said on his new show about his ankle sprain that he "did some 🤬 to some muscle in there, like I overstretched it, maybe tore a little. So right now, there's no timeline, man. No timeline, just figuring it out, day by day, trying to get the swelling down." https://t.co/7jbGkoENh9
— Law Murray 🧾 (@LawMurrayTheNU) November 2, 2023
なお、PFを4人放出したLACですが、空いたロスタースポットをPFに割くのはありだと思います。ただ、2ndのDFを本気で改善するなら、プラムリーを変えるしかないとは思います(涙)。試合を見ていて、そもそもプラムリーが振り回されてゴール下にいないことがめちゃくちゃ多いんで。笑
あと、ここでモリスのこれまでの活躍にも感謝しておきます。彼のようなタフガイで点取り屋は他にいませんでした。熱を感じないと言われる両エースの横で、時に円陣を組み、時に吠え、時に最低なテクニカルをし、カワイの頭を撫で撫でできるのは彼しかいませんでした。フィジカルで優位を取れば無双できるジョージをSGにし、カワイをSFに出来るのは、「エースの横に3&D」というセオリーを破ってでもやる価値があったと思います。
今期はもう出ていませんでしたが、DALとのGame7を見たり、PHXでブッカーをいじめ続けたGame5?を見たり、RSのLAL戦を見て思い出にふけりましょう。
KJはちょっと厳しかったかな…ガベージでのプレイタイムはコビブラにあげてほしかったので、ポジティブに捉えようと思います。
スタメンPGはラスでいいのに!
➡今季のラスはいい。ただハーデンは求めていたPG像だ!
メインアジェンダです。
反感を買いそうなので先に言っておきますが、ここまでラスはとても活躍しています。なのでラスを批判したい趣旨ではありません。
ただ、213時代をずっと見ていて、特にポイントガードの不在に関しては、試行錯誤が続く本当に長い歴史がありました。そしてラスの活躍の裏には、タイルーの頑張りや、カワイやジョージのアジャスト・自己犠牲もあるということは知っておいてほしいなと思っています。少し話題を小分けにして書きたいと思います
①ポイントガード渇望の歴史
LACのPG枠は、ベバリー、ロンド、ブレッドソー、レジー、ウォール、時にマンやジョージと、本当に試行錯誤を繰り返していました。PO敗戦後にカワイがPGを欲しがっているとの報道が出たこともありました。そんな中、21-22シーズンのオフ、フロントから明確な獲得指針が打ち出されました。
Lawrence Frank: "Roster building is still ongoing."
— Law Murray 🧾 (@LawMurrayTheNU) February 5, 2022
Frank says this while describing the point guard dearth, and explains how team doesn't look at point guards the same anymore. Instead, it's:
• Play starter
• Play connector
• Finisher
キーワードは「①Play Starter、②Play Conector、③Finisher」です。
スタメン級で、パスの供給ができ、213からのキックアウトを受けるシューターでもあるとの人選から、これまでもラウリー、FVV等の名前が上がりましたが、獲得には至りませんでした。また獲得の話題が上がるたびに、マンの噂が上がり、まあじゃあ獲得はやめておこうとなってきたわけです。
Conectorについては、「LACはカワイとジョージでUSG60%を占めるチームだ」と補足されており、ボールを支配するスコアラーは欲していないことを明言していました。
Finisherをどう捉えるかはコメントされていませんでしたが、当時のLACのバスケは、213の重力からSpot up 3ptを決めることに重きが置かれており、ロスターには40%のシューターが7名いる状況で、これは3ptに言及していると解釈するのが自然だったかと思います。
![](https://assets.st-note.com/img/1699005226163-lMDrWF51yl.png?width=1200)
そんな折、ジョージがラスを誘い加入に至りました。今季最初の3試合ですっかり魅力に取り憑かれたLACファンですが、当時のTwitterのTLは今回のトレード以上に荒れていました。当時のラスの評価が下がっていたからだけではなく、通常のトレードとは異なり、直前に似たタイプのウォールで失敗していましたし(ごめんよウォール)、上述の通りPG枠はその選手像が明確に打ち出されていたからです。獲得後にタイルーが記者に感想を聞かれた際、「びっくりした」と答えたこともその唐突感を表していました。
そして獲得後、例えばTOR戦の1Qがわかりやすいですが、213のクリエイトが全て空けられたラスのコーナースリーに収束するという、想定しうる最悪の展開に、個人的にもかなり辛い時期でしたし、そりゃそうだともなっていました。カワイというポスト大好き人間の横に、ズバ以外にノンシューターが増えることになれば、スペーシングが狭くなることは明らかであったからです。
今シーズンと比べれば、当時チームとしての相互作用はそこまで大きくなく、RSは再建チームと怪我でエース不在のコンテンダーを倒す一方、本命には勝ち切れない状況が続き、そしてジョージの怪我で終わりました。当時、3人が揃った時のネットレーティング等が持て囃されましたが、ラスが加入しジョージが怪我で離脱するまでの12試合で5勝7敗、対POチーム8試合で3勝5敗、勝ったのはモラントのいないMEM、ウィギのいないGSW、ブランソンのいないNYKでした。LACファンの不安は、一部顕在化したわけです。
②ラスの起用法
ハーデンの話題に行く前に、今シーズンのタイルーのラス起用について触れておこうと思います。昨シーズン、ラスのスペーシングに苦しんだのは、主にラスがエントリー後にコーナー待機すると、ラスを離されて213のスペーシングを潰しに来るためでした。
そこで今季のラスは、「213にエントリーパスを出したら、213がいない方のローポストに切れる」というルールでプレーしていて、非常に徹底されています。その様子はこちらのスレにまとめています。
ラスとポストプレーの共存の為のルール
— Mame (@Mame5555555555) October 26, 2023
「ラスはエントリーしたら逆サイドのローポストへ」
オフェンスリバウンドのおまけ付き pic.twitter.com/xA92mgQ43I
同サイドや45度にいると、ラスのディフェンダーがポストのカワイにちょっかい出す為に組まれた仕組みですが、これが一義的には成功したと言えます。
また、LALの頃よりLACに来てからの方がいいよねと言われるラスですが、実はリバウンドはLALの21-22シーズンが7.4から、LACの22-23シーズン4.9と低下していました。上記のローポスト待機は、これを今季7.8まで大幅に引き上げており、リバウンドも課題に挙げていたLACにとって、素晴らしいフィットにしようとしたタイルーの意図が伺えます。
The Clippers were obliterated in the possession battle last season, allowing foes to grab 35 more offensive rebounds and having 102 more turnovers than opponents.
— Law Murray 🧾 (@LawMurrayTheNU) October 5, 2023
So it was good to see Tyronn Lue address the possession battle early, saying team was 12-3 when they won it with 213 pic.twitter.com/fFrlulPFSK
ちなみにノンシューターポイントガードにとってこれは普通のことなのかな?と少し気になり見てみましたが、例えばネッツのベンシモンズはコーナーへ行くことが多いですが、おそらく明確なルールはなくまちまちで、マジックのフルツも同様でした。これは彼らが若く成長途上であることや、チームでの序列が高いことから、がちがちにルールで縛っていない為と思われます。
上記のローポ待機に加えて、ラスのパス能力を生かすために、今期は213のオフボール・カッティングを増やしています。今季のLACのカッティングは平均10回でリーグ2位であり(1位はGSWの14!30位はマブスの4)、昨季が6.4回でリーグ26位であることを踏まえると、これがどれだけ意図的にやっているかわかります。
LACの弱点の一つに、アイソ偏重で重たいオフェンスがあり、ロブパスもダンクもイージーバスケも少なかったわけですが、これまたチームの課題解決とラスへのアジャストを同時にやってのけたわけです。
ジョージだけでなくカワイもオフボールのシューターセットをやっており、彼らもラスに合わせて少しプレイスタイルを変えています。また、ラスを離すディフェンダーは一定数いると思いますが、ラスの視界が空き自由にパスを出させる状況はまずいと思われることは、結果的にラスを離されないことにつながる副次的な効果もあるかもしれません。加えて、ラスをロールマンやカッターとしてのみ活用するのではなく、PGとして活用できることは、ラスのモチベーションにとっても良いことだと思います。
ラスはP&Rはほぼしませんが、ミスマッチであればドライブをする自由が与えられており、結果的にラスはここまで15.2点をFG51.6%、3pt38.9%で決めています。得点が全てではないと彼に伝えながら、結果的に非常に効率的な選手へと変わることになりました。
"I told him during the game, 'Your scoring is not that important. Don't get frustrated with missing shots. You bring us way more than just scoring the basketball. Don't let that affect your game.'"
— ClutchPoints (@ClutchPoints) April 17, 2023
Clippers coach Tyronn Lue's message to Russell Westbrook 💯
(via @TomerAzarly) pic.twitter.com/ED6fCLv5Oe
このように、ラスとのフィットを追求し、結果的に開幕から大勝を収めて成功したように見えました。…が、そう簡単には上手くいきませんでした。
今季負けたUTAとLALには共通点があり、それは「ラスにPFを付けてフィジカルのミスマッチをつかせないこと」、加えて「カワイを抑えることに重点を置いたディフェンスをすること」です。UTAならゾーン、LALなら2〜3センターをしたうえで、ラスのディフェンダーがカワイに寄ったり、カワイのいないサイドを3:4で守ったりしていました。結果的に「カワイというポスト大好き人間の横に、ズバ以外にノンシューターが増えたらスペーシングが狭くなる」という最初の懸念点が改めて露呈したわけです。90年代のスペーシングだとも揶揄されていました。
The Clippers are running offensive sets as a throwback to ‘90s spacing. pic.twitter.com/2SwArSs0rN
— BBALLBREAKDOWN (@bballbreakdown) November 1, 2023
ラスに4番を付けることが定番化され始めており、その様子は以下にも一部あげています。LACが大勝した再建チームはこのような対応はしておらず、逆にこの対応をされた場合には一様に負けている、というのが悩ましいところです。
4 on ラス#これがほんとのClips pic.twitter.com/J686uvcA48
— Mame (@Mame5555555555) November 3, 2023
開幕当初、カワイの不調が話題にされていましたが、個人的には「新しいスペーシングにアジャスト中だから仕方ないんだよ!」と思っていました。POでは5outしてたチームが、いまや3out-2inです。確かに動き自体がややもっさりして、パスも雑でしたけど。でも「つい6月までバスケが出来ない怪我を負っていたんだよ!」とも思っていました。
とにかく、カワイはラスをしっかりとPGとして成立させ、彼が活躍するために、自分に出来ることをしていたと思います。やたらスリーのアテンプトが多いのも、レブロンのように健康対策もあるかと思いますが、カッティングの威力を上げる目的と、このスペーシング対応があると思います。
話を戻すと、4番をラスに付けられた際は、ラスをスクリーナーにする回数を増やしたり、カワイへのエントリーをジョージが担ったり等の対応が見られましたが、根本的な解決に至りませんでした。
UTA戦ではゾーンを敷かれました。LACはPOのMAVS戦ではゾーンへのオフェンス効率が1.3/pppを記録するなど、ゾーンを苦手としているわけではないですが、今回は捕まってしまいました。
LAL戦でのスリーセンターも衝撃的で、LALには過去数年勝ち続けていましたが、このようなカワイ対策は1度もされたことはなく、それはモリスやケナードらの3ptの雨で勝ってきたからです。スリーセンターをされてしまうと、副次的にカッティングによるイージーバスケも生まれず、カワイやジョージへのロブパスはほぼなかったと思います。
またスモールボールもやっていたものの、冒頭記載の通り、オールスイッチと3P40%軍団を並べることが元々のLACのスモールボールのコンセプトであり、ラスの起用は相手にビッグマンをコートに残せる理由を与えてしまっているように感じました。
…とここまでラスのマイナス面ばかり記載してしまいましたが、今回はLACがアジャストされたので、次はタイルーがアジャストする番とも言えます。予想できませんが、新しい対応策が生まれるかもしれません。ラスがもたらすペース改善、リバウンド(特にOREB)、カッティングへのパスによるイージーバスケの増加は、LACが求めていたものであることは確かです。
ただ、上記の相手チームの対応はタイルーもきっと想像できていたことであり、現状解決できていないのはそう簡単ではないからだとも思います。
そこでハーデンは、LACのオフェンスをより簡単にしてくれる存在だと思うわけです。
③ハーデンがもたらすもの
LACがオフェンスで解決したいのは、アイソ偏重からくるその重たさかと思います。言い換えると、P&Rでの簡単なリムアタックやロブパス、速攻、カッティングへの合わせなどのイージーバスケがもっと欲しいです。
もちろん、我々ファンはもう4年間LACを見ていて、カワイとジョージのクリエイトで勝利を重ねてきたから、それが優勝出来ない構造上の要因であるとまでは思っていません。今のLACも好きです。ただ近年の優勝チームで、LALの速攻や、GSWやDENカッティングバスケなどを見ていると、FG60%のアイソより、90%決められるレイアップを重ねられた方が強いよな、と思っています。これが全てではないですが。
そして私は、ガードのP&Rから始まるLACのバスケが見たいです。
冒頭のスモールボールの件でも述べましたが、LACはP&Rがオフェンスの中心ではないチームの1つです。22-23シーズンでは、P&Rのハンドラーのポゼッションこそ19.2回でリーグ15位(1位はHawksで24.5回)ですが、ロールマンは4.4回でリーグ29位です(1位は8.9回で76ersだよ!)。
これは、基本的にカワイ・ジョージが攻めるためにP&Rを使っていて、2人共ロブパスがそこまで得意ではない、ないし2:1を攻めるためのP&Rというよりも、2人のアイソを助けるためのスクリーンプレーであることを表していると思います。これもイージーバスケが少ない背景の1つです。
P&Rにこだわる理由は2つあります。
① Blitz対策
そもそもLACはP&Rを苦手としているかというと、そうではありません。昨シーズン、40試合以上出場し3回以上P&Rをした選手のEFG%ランクでは、カリー、ミッチェルに次ぎ、カワイは3位です(58.9%)。これは4位のドンチッチの58.7%も超える数字です。プレイオフで、ジョージ不在となってもその威力は健在でしたし、相方のジョージも53.3%で18位です(6.9回)。
Kawhi as a PnR Ball handler - 1.17 PPP
— Justin W. (@LAClippersFilm) April 11, 2023
Zubac as a PnR Roll man - 1.30 PPP
Heavy diet of this vs PHX. If there is a way to get the chains moving offensively, it's through this. This is how you get to Terance and Russ attacking closeouts, getting to the rim, Kawhi downhill, etc. pic.twitter.com/RXuFzGiRK3
ただ強いて足りないものを上げるとすれば、他のP&Rハンドラーに比べて”Blitz(ダブルチーム)の対応”が得意ではないことです。これが、P&Rハンドラーを欲する理由の1つ目です。
先ほどのEFG%ランキングでいえば、カワイのポゼッションは4.8回に対し、カリーは7.7回、ミッチェルは9.3回、ドンチッチは10.2回ですので、効率的な割に回数は少ないです。カワイはBiltzされた後、残る4対3を完全攻略するほどのパサーではない為、Blitzを見てキャンセルしたり、ボールを止めてワンパスアウェイの距離の選手に出すことが多く、そこでディフェンスが一度体勢を立て直せてしまうこともあり、回数がそこまで増えない傾向にあります。例えばドンチッチみたいに、逆サイドのコーナーへ鋭いパスを出して一発攻略なんてこともなかなか見られません。
このBlitz対応は、LACフロントも注視しているところでした。
I feel like T Lue has been even more open with the info he gets from analytics teams than usual. He’s already shared metrics about LAC performance in:
— Law Murray 📱 (@LawMurrayTheNU) October 5, 2023
- offense vs blitz coverage
- # advanced passes
- scoring efficiency after advanced passes
- scoring efficiency in transition
そこに舞い込んできたハーデン。
間違いなくBlitz対応のできるP&Rハンドラーです。
というよりむしろ、カワイとジョージが隣にいるわけで、ハーデンがそもそもBlitzを受けない可能性が高く、同様にカワイやジョージへのBlitzも減ることで、根本的な課題が解決する可能性すらあると思います。
想像してみましょう。POで40点取れるアシスト王が、ズバとトップでP&Rしてオフェンスが始まり、通ればレイアップかズバのダンクによるイージーバスケ、通らずとも素晴らしいパスを受けたカワイ・ジョージがC&Sするか、DFのずれのある状態から攻撃を始めるわけです。2人のためのスペーシングも十分。相手のエースディフェンダーを誰に付けるのかも悩ましい。
強いよきっと!
このBlitz対応は、例えばBlitz対応が比較的出来るジョージがラスと組む時間帯を作り、カワイはハーデンと組む時間帯を作ることで、スタメンの時間以外にもきっと良い影響をもたらしてくれると思います。
改めて思い返します。
①Play Starter、②Play Conector、③Finisher
昨シーズンのハーデンは、P&Rを平均6.2回やり、EFG50%で、リーグのトップ30ではありませんが、我々が求めているのはUSG%の高いスコアラーではありません。上記の通り、あくまでパスをつなぐコネクターです。
本人も言うように、これを完璧に遂行できるのがハーデンだと言えるのではないでしょうか。
James Harden had strong words about his time on the 76ers, but he also said this about his fit on the Clippers:
— Joey Linn (@joeylinn_) November 2, 2023
“I’m fine on the basketball, off the basketball, pick and roll, catch and shooting.”
He talked about being unselfish and adaptable like he was in Philly and Brooklyn.
たしかに開幕3試合で好調だったチームを根底から変えるのはリスクがありますが、それでも何年も何年もLACが課題とされた点を改善するチャンスを逃さなかったフロントの考えを、私は支持したいと思っています。
②ズバッツの活用
P&Rハンドラーを欲するもう1つの理由は、ズバを最大限に活躍させることができるということです。これが、個人的に今期スモールボールからの卒業を願うという点に繋がっています。
ズバッツのディフェンス力は、もはや疑うまでもありません。リバウンドもリーグ13位です。そして、オフェンスでも高いEFG%を誇ります。昨シーズン、Post upは1.6回やりEFG61.4%で4位、ロールマンは1.9回やりEFG69.3%で11位です(いずれも40試合以上出場、POSS1回以上)。今シーズン、またさらに成長している様子ですが、回数が少ないゆえにNBA.stats上まだ集計されていません。
また当然ながら、ズバッツへのロブパスの増加は、オフェンスの重たさを解決するイージーバスケットの増加にもつながるはずです。
LACのスモールボールは、P&Rというオフェンス有利なバスケットの定石を最大限に発揮できないことに端を発して活用されてきましたが、リバウンド、リムプロテクトなどの問題もはらんできました。また、アイソ偏重を加速させた要因でもあります。
正統派P&Rハンドラーを獲得し、Blitz対応もできるようになることは、ズバッツを常にコートにおいて正面勝負ができることに繋がり、LACの固いディフェンスを維持することにつながると思います。また、ドロップで守れることは、カワイジョージのディフェンスでの体力温存にもつながると思います。ズバッツは昨シーズン、RSは28.5分、プレイオフは26.0分の出場でしたが、彼よりスタッツの良い選手は凡そ33-34分のミニッツをもらっていますし、特にプレイオフで今まで以上に増えることを期待しています。
おまけとして、ズバの今シーズンのディフェンスClips集も付けておきます。
— Mame (@Mame5555555555) October 26, 2023
長くなりましたが、上記の理由から、ガードのP&Rから始まる新しいLACのオフェンスに期待しています。
PHXがKD、ブッカー、ビールで沸いていますが、ハーデン、カワイ、ジョージもそれに匹敵する攻撃力があると思います。そして、ズバも含めてディフェンスはLACに分があるはずです。
ちなみに、LACはこのオフにも、ホリデーの獲得を真剣に検討しており、ラスがいても追加でPG/ハンドラーを取る気があったのは明らかでした。彼はDPOY級のディフェンスに加えて、3ptを40%で決められ、7Astを決めるパサーでもあり、P&Rを平均7.2回やりEFG56.3%でリーグ9位です。違いはあれど、ホリデーとハーデンには共通して、上述の①~③を満たせており、優秀なP&Rハンドラーであるという特徴があります。
紆余曲折を経たLACですが、求めていた人物像を初めて獲得できたのが、まさにハーデンだというわけです。
そんなにアセット放出して大丈夫か?
➡まだ頑張れる…はず!
もう蛇足ですが。
オールインな風合いですが、LACには、2027、2029、2030年の自前1巡目指名権、2024(2枚)、2029、2030の2巡目指名権が残っています。2027年はトレード不可ですが。1巡目を2枚出すことを何とか回避したことで、オールインというにはまだ少し指名権があります。今すぐでなくとも、PFやセンターの補強が必要になれば少し動くことも可能です。
(ハーデンにアセット使ってヨキッチ対策はどうすんだって?そんなもん存在しないから優勝したんだよあほ!)
![](https://assets.st-note.com/img/1699013612550-eDAjgYG5Uq.png?width=1200)
たしかにサラリーの柔軟性はなくなり、来期は既に166Mが埋まっています。ただ、もともとロコニコモリスも契約残り1年で変わりは必要でしたし、ハーデンも契約最終年なので、新たに抱えた契約は11Mのタッカーのみであり、またロコなら残っていても延長していたかもしれないと考えると、自由度が大きく変わったわけではなく、もともとノームを格安アセットで獲得するために払った代償です。
1巡目1枚(とSWAPもありますが…)の放出のみであれば焼け野原ではありません。今年優勝するしかないという話もありますが、213が延長するなら、まだマンズバのコアもいるし、ラスもいるので、チームを作れます。フロントは213とは減額契約の交渉をしているようですので、それ次第でも大きく絵姿は変わります。
ESPN曰く、カワイ・PGはLAにいたいだろうから、max未満での契約延長を目指して、延長契約は腰を据えて話し合う様子とな。
— Mame (@Mame5555555555) July 28, 2023
たしかにカワイは7/12、ジョージは9/1に延長契約の権利を得たけど、音沙汰なし。現役TOPクラスのコンビが2人ともmax未満受け入れたら、NBAに新しい風が吹きそう https://t.co/ZPUXnowXoU
そもそもこのパッケージは、マンを含むスタメン全員を残して、1巡目1枚で、昨季東3位のECSF進出チームのスタメン2人を取ったんです。こんなことは今後も起こりえないし、しかも取ったうちの1人は、POでDPOYにマークされながら45点取り、昨シーズンは平均AST10.7本でアシスト王を取りながら、リーグ32位の平均21得点を、44.1/38.5/87.0で残している漢です。指名権を残したからといって、これ以上の選手を取れるとは思いません。いまLACが補強できる選手ではトップです。悪くないパッケージだと思います。
また、我々にはタイルーという天才がいると同時に、NBAのロゴでありこれまた天才であるジェリおじがフロントにいます。LACファンのフロントへの信頼は相応に厚いはず。マンは出さないし、ズバは出さないし、考えに考え抜いて発生したトレードです。
これまでも、ノームもロコもPORからほぼタダでゲットしていますし、ボーンズだってDENとのWin-Winトレードにし、他チームからより良いオファーがあったのに激安でゲットし今の活躍に至っています。フロントは今まで大きな間違いをせずチーム作りをしてくれました。
え、ウォールを獲得したいがためにハーテンを引き留められなかったのは史上最悪の握手だろって?…勘の良いガキは嫌いだよ。
とにかく「タイルーを信じろ」ならぬ、「ロゴおじを信じろ」です。
オーナーのバルマー氏、ロゴおじ、フランク社長、こちらもBig3なのです。
![](https://assets.st-note.com/img/1699013484579-AAzP33sFdH.png?width=1200)
最後に
さて、気づけば14,000字を超えていたわけですが(!?)、ここまでお読み頂いた方は本当にありがとうございました。
ハーデントレードは、予期せぬキッカケから突然に舞い込んだ話であり、モーレーとのやり取りなどを見ていて、不安な点も多々ありますが、クリッパーズのオフェンスを改善してくれることと期待しています。もしも大滑りしたらこのNOTEは消しましょうかね…笑
いずれにせよ、今期のLACがとっても楽しみです。成功を、そして優勝を信じています!
Go!Clippers!
ありがとうございました。
Mame