性と生
とっても久々に更新。
コロナで色々な変化が生じていますね。
我が家の近況はというと、
夫:完全リモートワーク継続中
母:一時は仕事完全ストップ。育児に専念することになりかけるも、徐々に再開。
長男:小学校にもだいぶ慣れ、お友達と自転車で遊びにいくように。勉強や習い事でも自身が付いて、去年とは別人かのよう!!
長女:相変わらずのしっかりさん。弟と兄の面倒見がよくて助かる。文字より先に音符を覚える。
次男:階段で落ち、前歯を折ってからちょっぴり慎重派に。2歳前におにいパンツデビューし、とっても経済的。
色々同時進行でやりがちな私だけど、シンプルにしていないとテンパるタイプなので、
とにかく一番の軸は子育て!と思って日々生活しています。キャパオーバーにならないように仕事量はコントロール中。
さて、近況報告はこれくらいにして、今日久々にnoteに記録しておきたいと思ったのは、昨夜読んだ1冊の本が理由です。
皆さんはこの本ご存知でしょうか?
産婦人科でお仕事をさせて頂いたり、地域でママや赤ちゃんと出会う機会が増える中で、命の〝誕生〟に触れる機会が多くなりました。
現在の働き方をする前、病院にいた頃は命の〝終末〟が身近だった私にとって、とても新鮮で、明るく、希望に満ち溢れた世界に足を踏み入れたように感じました。
でも、産婦人科領域で仕事をし、学ぶ中で深い問題や闇も垣間見ることになります。
不妊で悩む方が本当に多い事。
死産を経験した女性が次の妊娠・出産に対して感じる恐怖や不安は計り知れない事。
そんな一方で、堕胎により失われる命が、日本ではどんな死因数よりも多い事。
助産師さんとの出会いも増え、知らない事だらけの私はつい何でも質問し、アレコレお話しして頂くのですが、皆さんおっしゃるのは〝日本の性教育の遅れの深刻さ〟です。
とにかく知識がなさすぎる。だからこそ、起きている問題が沢山ある。
妊娠の仕組みを知らない。体の仕組みを知らない。情報源はネット。
助産師さん達は生命の誕生の場面に立ち会いながら、より、もっともっと手前の段階である思春期の子達に対する教育が大切であると痛感しているようです。
そんな現実を深く学び始めた私が、最近この本と出会いました。
対象は幼児から大人まで。
まさに幼児から少年が揃っている我が家にとっては、とりあえず持っておくべきであるような気がして、購入してみました。
とはいえ、買ってみたものの上手く読んであげられる気がしなくて、パラパラっと眺めて本棚へ。
3ヶ月ほどは温めたでしょうか。
自分の中でも心の準備をしていたのかもしれません。
そして時が来ました。
「僕って、どこから生まれて来たの?」
「〇〇(娘)ちゃんって、ママのお腹にいたの?」
今なのかな?と思って、寝る前に本を開く事にしました。
私も、すんなり本を開く事ができたのは、子ども達のおかげかもしれません。
本を開くと、まずはもうすぐ2歳になる末っ子男子がケラケラ大笑い。
末っ子「はだかんぼー!!!!」
私「そうだねー!〇〇くんみたいだねー!どっちがねーねで、どっちがにーに?」
長男・長女「こっちが(兄と弟)で、こっちが(妹)ちゃん!」
こんな調子で、ごくごく当たり前の事、自分の事としてすんなり本を読み進めていきました。
そこからは、本当に本の力のおかげで、全然読みづらさもなく、絵本を読み進める事ができました。
上の2人もふざける事など全くなく、真剣に眺めていました。
子ども達が、今の子ども達なりに受け止めていくように見えました。
とてもいいなぁと思ったのは、体の仕組みや生理の事から、説明がある事。
そして、赤ちゃんが誕生するシーンがイラストで載っている事です。
命が産まれるって奇跡のようなこと。こんなに小さな命の源が、女の人のお腹の中でちょっとずつちょっとずつ大きくなって、生まれてくる。
臍の緒でママと赤ちゃんはこんな風に繋がっていた。
その臍の緒をチョキンってパパが切ってくれた。
その跡が、あなた達のお腹にあるお臍。
不思議そうにお臍を眺め、嬉しそうに顔を見合わせる姿に、なんともいえない気持ちになりました^^
その後も本は続きます。
赤が好きな男の子。
青が好きな女の子。
何かおかしい???何にもおかしくないよね。
男だから泣いたらいけない?
そんな事ないよね。
こんな話にもなりました。
バカ・しね・きもい
こういう言葉はどうかな。死ねって、どんな言葉かな。
死ぬってどういう事?心臓が止まる事。
心臓が止まったら、もう戻らないんだよね。その人の事、心では覚えていることができる。でも、その人の体はもう戻らない。
会えなくなるんだよね。
言われて嫌なことはしない。言わない。
死ねという言葉はとても悲しい言葉だね。
最後に。
もし誰かが自分に触れて来て、嫌だと思ったらどうする?
我慢する必要は全くないよね。自分の気持ちは大切にしていいんだから。
もし、万が一、怖い人に出会って、嫌な事をされそうになった。そしたら、その気持ちは押し込めなくて大丈夫だよ。
ママやパパじゃなくてもいいよ。安心して話せる大人に話してみてね。それは大事な事。
ママも、変な人に会ったこと、実はあるんだよ!
だからバァバに言ったら、バァバが一緒に怒ってくれてスッキリしたんだ。
最後の方は、実際はそんな深刻な話ではないけれど、身近な人でもそんな経験をしたりするんだ!と知ることで、危機感や実際に体験した際に話しやすい意識づけをするために大切なのではないかなと思い、ポップに伝えました。
(実際本当に笑い話で。高校生の時、部活帰りにバス停で立っていたら、バイクに乗った男が、追い越しぎわにお尻をペーンと叩いたのです。しかも、振り返りながらバイバイして来て。状況が理解できない私は、うっかり会釈してしまい、周りにいた学生がザワつくというなんともアホなできごと。笑)
長くなりましたが。
昨日の夜の読み聞かせは、私たち親子にとって、貴重な尊い時間でした。
なんとなく、避けたくもなる話。
でも、命とは何か。
心とは何か。
生きるとは何か。
全てに通じる、とてもとても大切なお話な気がします。
心の準備ができたら、ぜひ手にとってみて欲しい一冊です。