ダンナさんすごいね、と言われて。
今年になって初めて、近所に住む友達と会った。
マンション管理組合の仕事を通じて知り合ったのだが、年齢は私のひと回り上で、もう孫もいるお姉さん。ひと回りも違うのに、何だか考え方や好みが似ていて妙に気が合ってしまって、たまに一緒に買い物に行ったりお茶を飲みに行ったりする関係になった。
今年もよろしくね、の挨拶の後「実は年末大変だったの」という彼女。何でも忘年会帰りに足をくじいて、大したことないだろうとその日はそのまま就寝。が、翌日になったら歩けないほど痛くなっていて、足を引きずりながら何とか病院に行ったそうだ。看護師さんに「自力で歩いてきたの!?」と驚かれ、車椅子にのせられてレントゲン室へ。骨には異常がなかったのだが、松葉杖を借りてえっちらおっちら病院から帰り、とにかく足が痛くて歩けない状態が1週間ほど続いたらしい。
年明けからは仕事もあるのでお正月は無理せず、松葉杖姿でしばらく出勤。ここ数日で、やっと普通に歩けるようになったのだそうだ。
私は足をくじいたり骨折したりで歩けなかったという経験はないが、ぎっくり腰や恥骨結合炎でよちよち歩きしかできなかったということは・・・ある。痛くて思うように歩けないというのは、かなりのストレスだ。特に40歳を超えてどこかが痛くなると、体力の衰えを思い知らされ、今後の不安などから精神的にも落ちこむものである。
彼女も「歳も歳だし、このまま歩けなくなっちゃうんじゃないかと思った」と言っていた。さらに「だから、ダンナさんすごいよね。ちゃんと歩けるようになるってすごいね」と。
そうか、やっぱりウチのダンナはすごいのか。
義足をつけて歩いている後姿を見て、改めて思う。リハビリ病院で初めて仮の義足をつけたのが一昨年の6月、そして本義足になってから約10ヶ月。
本義足になったばかりの頃は短パンの季節だった。今では短パンでなければ義足だとはわからないくらいにまで歩けるようになっている。
「ダンナさんすごいね」のコトバに、ただそばに居ただけの私までうれしくなる。
歩けるってすごい。いろいろな人のおかげでここまで歩けるようになった。歩けるって、ホントにありがたい。改めて感謝、改めてダンナのすごさを実感。