復職者に対する上司の視点①、本人がコントロールできないことを悩ませない
ママリ編集部の湯浅です。
今月は復職をテーマにしたnoteを編集部のメンバーとともに色々と書いてくれているのですが、「復職者と向きあった上司としてどう見てたの?」ってメンバーに聞かれたので書いてみました。
「この言葉をかければとりあえず大丈夫!」みたいなものはない…
これまで10人くらいの産育休からの復職者を迎える体験をしてきました。
ネットには上司のNG行動が溢れていますし、上司としてとるべき行動のまとめ記事もあったりします。最初は僕も色々と読んで勉強をしていたのですが、復職者それぞれの状況やニーズは違いますし、「この言葉をかければとりあえず大丈夫!」みたいな正解に辿り着くことができなかったので諦めました。
いや、むしろ家族の大きな意思決定に対して「この言葉をかければ大丈夫!」みたいな対応が誠実じゃない気がしてしょうがなかった…。
色々と考えたのですが、結局「本人がコントロールできない」ことだけに拘ってみることにしました。
本人がコントロールできることかどうかで自分の行動を変える
仕事をする上で、能力やスキル、経験はすごく会社のパフォーマンスにとってすごく大事なこと。そしてそれらは本人次第でなんとかなったりする部分だから上司としても成長を期待します。
でも、本人や子どもの体調であったり、保育園に入れるかどうかなんてどうしようもない話。
もっと言えば、子どもが園に慣れなくて登園できないから出社できないとか、子どもが朝ぐずって出社が遅れるとか、園や学校から呼び出されて迎えに行かなきゃいけなくなったとか…。そういうのも本人がコントロールできることじゃない。
でも、本人は同僚や会社に罪悪感をおぼえるかもしれませんし、今後仕事を続けられるのかどうか不安になるかもしれません。本人にもどうすることもできないのですが、そこに悩むんですよね。
そこで上司として僕ができることを色々考えたのですが、本人がコントロールできないこと対し、できるだけ本人が不必要に悩まないように環境を整えることでした。
チーム内の共感性を高め、本人がコントロールできる範囲を広げる
僕の場合、チームのほとんどのメンバーが子育て中だったのでチーム内の共感性は自然と養われていきました。体験したことがあったり、状況を想像できていたりすると、かける言葉にちゃんと感情がのるんですよね。
もうひとつは会社のルールに制限されていることがあった場合、会社と調整して可能な限り本人の希望に応えられるよう調整しました。
慣らし保育が終わるまで復職を延期したり、退社後夜に仕事ができるように会社のルールの解釈を広げたり…。
会社のルールが本人がコントロールできることを狭めているのであれば、本人が仕事に対して自信が持てる環境を整えることが不安を和らげることにつながると思います。
上司としてできることを最大限に
業種は職場環境によって上司ができることは大きく変わると思います。そういう意味では僕は職場環境に恵まれていました。
でも、どの職場でもできるのは本人の話をちゃんと聞くことと、上司としてできることを最大限行うこと。すごく当たり前のことですね。
本人がどうしようもできないことに対して責任を感じたり、不安になったりすることってすごく負担なはず。何もできないわけですからね…。
ママリでも復職に関する漫画や記事をたくさん掲載しています。個人的なおすすめは宝あり子(@ariko_hiyokko)さんの「3歳の壁にぶち当たった話」、保育園へお迎えと通勤からフルタイムで仕事ができず、転職まで考えたママの話です。ご興味あればぜひご覧ください!
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