オルタナティブ回想記①
おはようございます。
フジイ サダモリです。
音楽業界はよく20年周期と呼ばれます。
20年ごとに流行が繰り返すってことですね。
では、今から20年前の1998年はどのような年だったのでしょうか。
一言で言うとビックビーツの到来と、オルタナティブの終焉。
日本に関して言えば、小室哲哉黄金期の終わりと天才・宇多田ヒカルの登場でしょう。
ではまず、ビックビーツとはなんぞやというと
いわゆるテクノミュージック(を用いたダンスミュージック)の一種で、
その代表的なアーティストがFat Boy Slimという(ノーマン・クックの一人)ユニットがいます。
まずは聴いてみましょう。
あとはケミカル・ブラザーズ。この名前はおそらく聴いたことがあるかもしれません。
つまり、以前までテクノといえばそれこそYMOに代表されるような『ピコピコ音』で形成されていることが殆どだったのですが、この頃になるとロック的なダイナミズムを取り込んだようなサウンドが、世界各地で鳴らされるようになりました。
また、その一方で次々と発表される様々な機器を用いて今までにはできなかったような音楽が生まれ始めました。エレクトロニカや、アンビエントと呼ばれるような少し内省的な音楽がその台頭でしょう。
ではロックはどうだったのか。
これはちょっと難しいタイミングに入っていました。
90年代の前半を引っ張ってきたオルタナティブロックの筆頭、『NIRVANA(ニルヴァーナ)』のボーカル、カート・コバーンは自らの手でその命を絶っていましたし、イギリスにおけるビートルズの再来とまで謳われた『oasis』 もその勢いを失っていました。
(つづく)