本当に大切なことは
このテーマを言われて、ギクッとした。
冷蔵庫を最後に開けたのいつだっけ・・・?
ほとんど外食で終わらせてしまう生活をしているため、冷蔵庫の中身などいちいち覚えていない。
中身を見る前に、記憶の限りで中身を思い出してみる。
たしか、今年の誕生日に貰った日本酒がそのまま入っている。お酒をよく飲むのでプレゼントでもらうことがよくあるのだが、如何せん家では飲まないため、貰ったお酒がどんどんたまるのである。
それと麦茶・炭酸水・水は入っていると思う。外でお酒を飲んできたら、家ではお茶が飲みたくなる。特に麦茶はミネラルも取れて、飲酒後の脱水症予防に効くので常備している。キレートレモン、リポビタンDなどの栄養ドリンクもしかり。
あとは調味料がある。全然使っていないけれど、賞味期限とかってあるんだっけ?
ここで気が付いた方もいるかもしれないが、食べ物は基本的に入れない。入れたとしてもすぐに食べられる量しかいれない。なぜなら腐らせるから。我ながら合理的である。
頻繁に使うわけではないから、必要最低限しかいれない。あれもこれもと入れても忘れてしまうから。
さてさて、そういうことで答え合わせをしてみる。
だいたい思ったとおりだ。玉子はおなかすいた時に食べるように買ったの忘れてた。
あ!
謎の瓶詰がある。
これなんだっけな・・・
自分で買った覚えはないので、誰かからのプレゼントだろうな・・・
誰だっけ・・・何か大切な人のことを忘れているような・・・
「会った人たちは全員、私の記憶が消えている」という不思議な女の子との恋愛ストーリー映画と言えば『忘れないと誓ったぼくがいた』である。
大学受験を控えた平凡な高校三年生・葉山タカシの前にふと現れた少女・織部あずさ。タカシはあずさに一目惚れしデートを重ねてゆくが、ある時、あずさはタカシに不思議な告白をする。
「私に会った人たちは全員、数時間後には私の記憶が消えているの。ただ理由もなく私のことだけが記憶から消えているの」
そんな馬鹿げた話を信じるはずもないタカシだったが、ふとしたときに、あずさのことを忘れていることに気づく。あずさと会った日の出来事や、デートの約束などを細かくメモに書き留めたり、動画に収めたりする。自分だけは絶対あずさを忘れないようにと・・・。
忘れないと思っても、忘れてしまうのが人間で。だけど忘れないようにと工夫できるのも人間だ。しかし、すべてを覚えておくことなんて出来ない。
だとすれば「本当に大切なこと」とは、「忘れたとしても思い出せること」のことかもしれない。
あ、この瓶詰、飲み屋で会った知らないおっちゃんに貰ったんだ。
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