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「怒れるおじさん」が暑苦しいのか、暑苦しいから「おじさんは怒れる」のか
今年の夏は暑いを通り越して、もはや#暑苦しい。気温が高いだけじゃなくて、湿度も高いせいで息苦しさがある。
この暑苦しさのせいか、怒りの沸点が低い人が多くなった気がする。
先日、街中で大声を出しているおじさんがいた。
どうやらマスクをしないで道端で喋る若者を注意していたようだ。何となく気持ちも分かるけど、この炎天下でそんなに目くじら立てることかね・・・。あんたもマスクしてるとはいえ、そんなに叫んだら飛沫・・・と思いながら横を通り過ぎた。
この夏も暑苦しいけれど、怒れるおじさんも暑苦しい。そんな怒れるおじさんが12人も出てくる映画が『十二人の怒れる男』である。
スラム街に暮らす18歳の少年が父親を殺した容疑で起訴された裁判に、陪審員として集められた12人のおじさん。
評決の条件は全員の意見が一致することとされ、もし有罪なら死刑が確定することになっていた。
狭い部屋で審議に入ったおじさんたちは「さっさと終わらせたい」という気持ちもあり、一人目から次々と有罪の立場をとった。しかし最後の一人だけ無罪の立場をとり、「もっと話し合いたい」という意見から、全員でもう一度事件に向き合うことになるのだが・・・。
予告の動画やタイトルから分かる通り、この映画はほとんど「おじさん」しか出てこない。そのうえ「怒れるおじさん」たちが狭い部屋の中で激論しているシーンばかりで、見ているだけ暑苦しい。
この映画は「11対1の議論」の様子から、色々な学びがあるから面白い。大学では組織論や集団心理の授業に、企業研修でチームワークを勉強する題材として使用されることもあるらしい。
他にも、「当事者に分からない匿名性のある議論」の様子から、昨今のインターネットやSNSの状況をみるのに役立つなんていう話もある。
気になる人は映画をご覧になってから解説記事などを読むと面白いと思う。が、この記事はそんな洗練された批評はなく、単に「暑苦しいと思考能力が低下するよね」という話だ。
もしこの陪審員たちが集まった部屋が、もっと広く、もっと涼しげな部屋だったら。もっと冷静な判断ができたのではないかと思う。少なくとも、議論の途中で暑さを理由に席を立ったり、怒鳴り散らかしたりはしないだろう。そうすれば、もっと早く考えがまとまったはずだ。
頭が回らない、イライラする、あいつのせいだ、自分のせいだ、と誰かを責めるより先に、涼しい場所に移動してみたら良い。それだけで意外とスッキリするもんだ。
「怒れるおじさん」は暑苦しいが、暑苦しいせいで「おじさんは怒れる」のだろう。街中で大声で叫んでいたおじさんも、涼しい商業施設の中だったら、あんなに怒っていなかったんじゃないかな。
おじさんを責めたりする前に、まずはみんなでこの暑さを何とかしたいな?
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