こいのぼり、感動を分かち合いたいという気持ち
保育園の帰り道、娘が「今日保育園でお散歩に行った、たくさんこいのぼりがあるところ…今から見に行きたい」と言った。
今日は少し遅いしもう暗くなるから帰ろうというと、普段は「そっかー」程度で済む娘が自転車の後ろでとてもしょんぼりしているのが背中越しにわかった。泣きそうな声で、「どうしても行きたかったのに」という。
じゃあ明日ねと約束してその日は帰り、翌日約束通り娘を連れてこいのぼりを見に行く。道すがら、「ここには〇〇くんが住んでるんだよ、ここの公園でいつも遊んでるんだって」などプチ情報をくれる。とても楽しそうな娘。
こいのぼりが飾られている場所につくと、川に色とりどりのこいのぼりがたくさん泳いでいてなかなか壮観である。「きれいだねえ、すごいねえ」というと、娘は嬉しそうに言った。「でしょう?すごいから、ママにも見せたいと思って。こんなにすごいと思わなかった?」。
それを聞いて、わーそっかあ、となんだか感動した。
自分がもう一度見たいから行きたいといったわけではなかったんだ、と。
そして、私の目を通した世界を想像して、私がそれを見たらきっと感動するだろうと考えて、連れていきたいと思ったんだ、と。
私にたくさんシロツメクサを摘んでもってかえってきては「嬉しい?」と聞いたり、私や夫に手紙を書いたり。最近そういうことが増えてきた。
自分がやりたいことだけで占められていた時期はもう終わりなんだなあ。
…と感慨にふけっていたのに帰りにがっつり隣の公園に寄らされて「あれ?」となったけど、それもまたいい。人の顔色を気にしすぎることなく、自分のやりたいことを素直にのびのび、できるようになるといいなと思う。