トラック

車の免許を取得してからは毎日、妹弟の送迎は私の仕事となった。

今朝その帰り道、ローソンの近くでトラックとすれ違った。けっこういかつめ。そのトラックには文字が書いてあった。

「咲いた花なら、散るのは覚悟」

習字の筆で書いたようなフォントで力強く書かれていた。これを椎木知仁や尾崎世界観が歌詞にして出したなら、次の日曜日には #日曜日だし邦ロック勢と繋がりたい のタグと共にツイートされるのかな、なんて考えてる間に通り過ぎた。世の中にあふれている言葉は、付加価値によって評価されていることが多いな、言葉だけじゃないけれど。変。

「咲いた花なら、散るのは覚悟」一瞬しか見ていないこの言葉が、一日中頭の中をぐるぐるとしている。結局何事にも終わりは来るんだな、と、最近になって学んだからだろうか。植物も人間も、生命の始まりはそう違わない、終わるのも同じ、多分、気が付いた時にはもう、絶えている。

もう咲いているのか、散ってしまうのか、散っているのか、わからない。散ってしまうなら、いっそ、ずっと、咲かなくていいかもね。覚悟はない。

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