TL読書録 2024年10月
御曹司の敏腕社長が初恋をこじらせたようです (こはく文庫)
ムーンライトノベルズの方で何度も読んだこの作品。何気なくKindle Unlimitedを確認したら本になっていた!ということで迷わず読み始める。
あらすじ
最近やってきた派遣社員の理香子さんが気になって仕方がない若社長の御息怜貴。仕事は敏腕なのに初恋の前にはなすすべ無し‥‥さておき、理香子さんにはなにやら秘密があるようで?
原作のほうが面白いかも‥
ミステリアスで色っぽいヒロインは実はヅカオタだった‥という本作。
出版するにあたってでしょうね、実際の宝塚の名前は出てきません。ヅカもツキなんていうふうに変わっています。うまく言えませんが、内容は変わりないのになにか勢いが削がれた感じがある。
この作品、自分の職場付近が舞台なこともあって、読んでいてかなりリアルにその風景が目に浮かぶわけですが、そんな効果もあって原作のほうが面白く感じられたのかもしれません。
ちなみに、原題は「彼女の秘密の花園」
タイトルも元のほうが良かった。
主人公は魅力がない?
何気なくレビューを覗いたところ、ヒロインに魅力がなく薄っぺらいという感想がありました。
そうかなあ‥‥ヒロイン理香子31歳、落ち着いていて色気がある。言葉選びも品があり、育ちの良さが伝わってきます。でもかなりのヅカオタ。そのギャップがまた良いわけで。
私が男で、こんな人が勤め先に来たら頑張っちゃうだろうなあ、と思う。そんな人物です。
TLのヒロインってすごい頑張り屋だったり、苦労人だったり、自己肯定感が低かったり‥‥歳も20代が多い。そういう中では異色のキャラ設定で、TLのヒロインにしては落ち着きすぎている感は確かにある。ファンタジー感も足りてない。
でも、そこがいまの私には刺さりました。
なにより、ヒロインが年齢も派遣社員であることも全然気にしてないのが良い。全く焦っていない。太い実家のおかげで彼女の精神は安定している、というのがかなりリアル。
ちらりと名前だけでてくる未来の姑とも渡り合っていけそうな逞しさもある。気は強くないけど芯がある。そんなわけで、私は理香子さんがかなり好き!結局そこに作品に対するものが集約されるのでした。
さて、10月末で2024年の読了は117冊。先月から+3冊でした。
振り返ってみれば、今月は園内かな先生の作品だけ読んでいました。園内先生の作品はベッドシーンに「わ、わかる‥この動きしちゃうよね‥」と共感するものが多く、違和感なく読めてしまう。
いや待て、もしや園内先生と私が同じ動きをしている‥?ベッドシーンって実体験を元に書いている人、いない人がいるとは思うけど、どうなんだろう?
という疑問を胸に、今月の読書録はおしまい。
Kindle Unlimited
(上記作品はKindle Unlimitedで読めます。2024年10月末時点)