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『世紀末青リンゴ学習塾』を!!無料だから!!読もう!!

LINEマンガやebookjapanで配信されている韓国発の漫画作品、『世紀末青リンゴ学習塾(原題:세기말 풋사과 보습학원)』。ざっくり言うと尊さを極めたボーイミーツガール、ガールミーツボーイストーリーものだ。

日本向けの広報がほとんど無いためマイナー気味の作品であるが、韓国では読者登録数55万人以上を誇る一大コンテンツだ。

参考までに、2024年の年末に Tik tok やTwitter(現X)等のありとあらゆるSNSを席巻したあの世界的ミーム”𝓠𝓾𝓮𝓮𝓷 𝓷𝓮𝓿𝓮𝓻 𝓬𝓻𝔂”を生み出した「기자매(The Ki Sisters)」の読者登録数は約19万人である。

この作品は、何かのきっかけさえあれば、日本でも大きなムーブメントを起こす力のある作品だと思っている。マンガ好きなら抑えて損はない作品だ。是非、軽率に手をだしてみないか・・・?

とはいっても150話以上更新されている当作品、どうしても最初の1回は相当な開拓心が無いと読むのは難しいかもしれない。
ということで現在読書ガイドを執筆しているが、本作の内容に言及するまでに既に記事がだいぶ長くなってしまった為、記事の前半に記していた内容を分割することにした。

この記事では、私が観測した範囲で『世紀末青リンゴ学習塾』の読者が主に好きな作品タイトルの羅列とその特性、作家「スンキ先生」の前作や今作の韓国での人気っぷりをお伝えしたい。作品の内容に関してはあまり触れていない点を承知頂きたい。

作品が読めるリンクはこちら

先に『世紀末青リンゴ学習塾』(日本語訳版)が配信されているプラットフォーム二つのリンクを紹介する。
プラットフォームによる大きな違いはコメント欄の有無だが、コメントは諸刃の剣なのでお好みでプラットフォームを選択して欲しい。

LINEマンガ:利点)コメントが読めて楽しい

ebookjapan:利点)コメントが無くて平穏

こういう作品が好きな人へオススメ

作品タイトルを羅列してみる

『うる星やつら』
『らんま1/2』(要は高橋留美子作品)
『スキップとローファー』
『ふつうの軽音部』
『正反対な君と僕』
『氷の城壁』
『メダリスト』
『まじっく快斗』
『それでも町は廻っている』

「こんなのみんな好きじゃん」という作品群かもしれないが、
『世紀末青リンゴ学習塾』はまさに「こんなのみんな好きじゃん」作品だ。

上記の作品の共通項をあげるとしたら、人物の行動に個性はありつつも妙なリアリティというか「納得できる感じ」があるという点だと思う。

あと太眉毛好き。太眉毛太眉毛太眉毛太眉毛太眉毛太眉毛太眉毛太眉毛

webtoonの作品に馴染みがなくとも(むしろ抵抗感がある人程刺さる内容だと思う)、上記の作品を楽しんでいる方には是非、『世紀末青リンゴ学習塾』という作品にも触れて頂きたい。

作品と読者の傾向

個人の独断と偏見と感性から言うと、日本の雑誌に載るなら「アフタヌーン」。そもそも「アフタヌーン」とはどんな雑誌かと言えば「こんな雑誌」という輪郭が存在しない、ただジャンルに捕らわれず純粋に「漫画って面白い!」という体験が出来る場所だと思っている。
いやでもサンデーもありかもしれない…。(まあこれはあまり深く考えてもしょうがない)
LINEマンガにて、『世紀末青リンゴ学習塾』には「恋愛」「学園」「成長」「癒し」というタグが付いており、少女漫画とカテゴライズされることもあるが、絵柄の雰囲気や感傷的すぎない人物の性格には青年誌掲載っぽさが何となくある。

読者の年齢層としては主要人物は中学生となるが、時代設定が1999年ということもあり、成人済みの方でも共感を得たり懐かしさを覚えつつ読むことが出来るだろう。というか、主人公の「ファン・ミエ」の人間的魅力は、酸いも甘いも経験を積んだ大人にこそ、ダイレクトに伝わる部分があるように思う。
かといって”Y2K”など「あの時代」がリバイバルしている現代では、作中のファッションなども絵柄も含めてレトロ・平成ポップ的な要素として受け取る事が出来る。例えば作中の人物と同じ中学生が読んだとしても古臭さは感じないはずだ。
SNSで感想を漁ってみると、女性読者が多いが熱心な男性読者も見受けられる。先に上げた作品程度のラブコメ要素が好きであれば、老若男女問わず楽しめる作品だ。

前作も⁉あの大ヒット作品の作者‼

この物語の作者、スンキ先生は、デビュー作『チーズ・イン・ザ・トラップ』(通称:チートラ)で世界累計11億view、KADOKAWAより日本語訳版の書籍(全10巻)が発売、またTVドラマ化/映画化も果たすなどwebtoonの盛り上がりを作った存在の一人だ。

チートラ書籍発売時に作られたPVには悠木碧さん、細谷佳正さんが起用されている

この人気作っぷりを見よ!!

そして現在連載中の『世紀末青リンゴ学習塾』も、2020年の連載開始以来、ソウルにある遊園地「ロッテワールド」との大規模なコラボや、韓国版マクドナルドのInstagramの投稿にも登場するなど作品世界が広い範囲で活躍している。多くの人から愛される作品なのだ。

昨今のwebtoon作品は、1話やプロローグで「引き」となる場面をダイジェストで流すことで読者へ「こういう作品ですよ~」と提示してくれる親切設計のものが多いが、『世紀末青リンゴ学習塾』にはそれが無い。また、徐々に関係性を積み上げていく様子が作品の良さであるものの、一定の人からは「展開が遅い」「盛り上がりに欠ける」というコメントも見受けられる。

とりあえず、これらを生み出したヒットメーカーの作品という信頼を盾に、20話程度までは挫けずに読んでもらえないだろうか。
スロースタート気味なのはご愛嬌として、50話近くまで読めばこの作品の吸引力に『世紀末世紀末世紀末青リンゴ青リンゴ青リンゴ学習塾学習塾学習塾』と脳内が埋め尽くされる。私はそうなった。一緒に幸せになろう。

この作品を選択肢の一つに

(ここから何故か急に文体が変わる)

長い文章になってしまいました。適正な文字数が分からず、気持ちのままに文を綴っています。ここまで目を通して下さった方には特別な感謝を。ありがとうございます。

正直、「日本向けの広報活動が無い」という理由だけでこの作品の持つ普遍的な優しさに出会えない人がいる事が悔しい気持ちです。また、現状の作品view数ではプラットフォーム側にも注目するべきコンテンツとしての光を当てて貰えない現状にあります。日本語訳版の書籍化などは夢のまた夢です。

実際どうなるのかは分かりませんが、本作品は作者のInstagramによって、2025年中に完結するスケジュールだと発表されました。また、現在本国版では休載中、日本語訳版も徐々に、休載に入った話数に追いついてきています。

私は様々な形で布教活動をしていますが、「良いもの」に溢れた現代、有限な時間の中で、紹介したとて全員がすぐに読んでくれるとは思っておりません。
ただ、この作品をいつか気が向いたときに読んで貰ったり、ちょうど傍に「青春ラブコメディーが読みてぇなぁ」なんて人がいたら周知してもらいたい。少しでも、作品の完結を供に迎える同志を増やせたら嬉しいです。


#今こそ読みたい神マンガ
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