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日々ムサビ(通信) 【生涯学習概論】

学芸員資格取得のため、「生涯学習概論」に取り組みました。課題としては、

あなたの身の回りにある博物館・美術館、また公民館、児童館、図書館といった社会教育施設の中から一つを選び、その館の概要を説明するとともに、生涯学習施設として実際にどのような活動を行なっているか述べよ。また博物館、美術館であれば収蔵品、またその他の館においても立地条件、利用者層といった特徴を生かした生涯学習プログラムを一つ提案せよ。

というものです。

●生涯学習とは?

私はまず、教科書に目を通して生涯学習とはなんぞや?を大まかに把握してから取り組みました。その中で、生涯学習は、「個人性の原理」があることが分かりました。

・「個人性の原理」とは・・・  生涯学習は「個人の自発的な意思に始まるもの」だという原則。個人のやる気でいつでも始めることができるが、反対にいつでもやめることができるとも言える。

ここでいかに自己学習を支えるかが、学芸員の使命とも言えます。学芸員は多角的な好奇心を持ち、応用力を持つ専門家。様々なテーマについて、学芸員自らの学習成果により実物資料の収集と新たなアイディアを提示しつつ、観覧するものの好奇心を刺激して学習のヒントを提供し続けるのです。

●生涯学習施設としての「上野の森美術館」

課題に取り組む上で、私は上野の森美術館について調べました。まずはネットで概要をいろいろ調べました。そして生涯学習の活動としては、

・上野の森アートスクールという絵画教室が開かれていること

・「上野の森美術館絵画大賞」「日本の自然を描く展」「VOCA展」といった公募展が定期的に行われていること

が分かりました。上野の森美術館は、調べる中で、絵を学びたい人、自分の絵を認めてもらいたい人など、初心者からプロの方までたくさんの方々に開かれた美術館なのです。

●私の考える生涯学習プログラム

まずプログラムを考える上で、上野の森美術館の立地条件や利用者層をまとめました。

・立地条件:上野の森美術館は上野公園の中にあり、豊かな自然に囲まれている。

・利用者層:中高年の年代の方が多い。また、アートスクールがあるため、絵を学びたいという意欲のある人も多い。

このような立地条件や利用者層から、私は「モネの目で自然を見てみよう」というワークショップを行うことを考えてみました。

ワークショッププログラム:「モネの目で自然を見てみよう」

目的:光を追求して同じモチーフを何度も繰り返し描いたモネのように、同じモチーフを異なる時間で描く。

プログラム内容
①朝10時半に参加者集合。モネの連作「積みわら」を提示し、様々な時間帯や天候、季節で見え方が変わる「光」の魅力について伝える。
②実際に上野公園に出て、好きな風景を見つけ1時間ほどスケッチする。
③15時半に再び集まり、参加者は朝選んだ場所と同じ場所でもう一度新たな気持ちでスケッチする。
④スケッチを終えたら二つのスケッチを並べて掲示し、参加者それぞれの時間や天候による光の描かれ方の違いなどを鑑賞しあう。

❇︎ワークショップ会場に、今まで描かれた、講師や参加者による参考作品などを展示しておくことで、その日だけではわからない季節による光の違いなども体験することができる。

●講評を受けて

まずは「とてもよくまとまっています」とお褒めいただきました…!よかった、とちょっと安心しました…照
そのほか、

・プログラムのタイトルにある、「モネの目」についての解説が、制作の後のある方がいい

・画材などは自由に選べるのか

といったご指摘をいただきました。特に「モネの目」は漠然としているので、確かに、と納得のご指摘でした。

講評を受け、まずは画材について改めて考えると、色鉛筆や水彩など、手軽に描けるもので、いろんな画材を自由に選べるようにしたいと思いました。ワークショップ会場にも貸し出せるように用意しておくようにします。参加者それぞれが使いたいものを選んで制作することが、豊かな表現に繋がると考えました。
そして、「モネの目」。モネのように、「光」の移り変わりに着目して世界を見る目。その目を持って改めて目の前のものを対峙すると、光を意識しなかった世界とは少し違った世界に見えるのではないでしょうか。意識して、ものを見る目、自然を見る目を、ここでは「モネの目」として説明したいと思います。


この課題は通常、スクーリングを受けてから通信課題を行うのですが、今回コロナの影響で、順番が前後しても良い、とのことだったので、先に通信課題に取り組みました。
これからも精進します!

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