「美しい日本語」は君たちにとって、「品性」と「知性」という名の武器になる
ママの大好きな女優さんに、オードリー・ヘップバーンという人がいるのだけど、その素敵な女性がこういう言葉を残しているわ
「美しい唇であるためには、美しい言葉を使いなさい」
どんな言葉を使うかが、その人自身を表現していると思うの。
きたない言葉を使う人に、美しい人はいないわ。
だからね、下品に見られたいのであれば、下品な言葉遣いをすればいいし、おバカさんに見られたいのなら、間違った日本語をとんちんかんに使えばいいの。
つまりはね、君がかしこく上品な人に見られたいのなら、正しく上品な言葉を使いなさいということよ。
逆に言えば、中身が伴っていない段階だとしても、言葉を気をつけるだけで、見られたい自分になれるのよ!
そして、品性や知性(があるように見られること)は、あなたが幸せに生きていくために必要なスキルの一つよ。
美しい人や、かしこい人は、人に好かれ、人を呼び寄せ、選ばれるわ。
日本語を正しく使うこと
「正しい日本語」には2種類あるわ
1つ目は、言葉自体の正しさ
2つ目は、意味としての正しい使いかた
言葉自体の正しさで言うと
「キモイ」→「気持ちが悪い」
「すげぇ」→「すごい」
こんな感じで、「マジで」「うめぇ」「ありえん」とか、
君たちが大好きでよく見ているNARUTOの「てばよ」という語尾とか
日本語としてそもそもそんな言葉はない
「スラング」と呼ばれるものね。
こういうのは、正しい言葉ではないわ。
2つ目の、意味としての正しい使いかたは、結構難しいわ。
たとえば、「了解」という言葉、大人でも間違っている人が多いのだけど、本来は目上の人から目下の人への許可や承諾を意味するわ。
だから、先生やママに「了解」と君が言うのは、正しい使いかたじゃない。
「はい」もしくは「わかりました」これが正しい日本語の使いかたなの。
大人であれば「承知しました」というべきね。
美しい日本語を選びなさい
さっき出てきた、「スラング」と呼ばれる言葉は、決して美しい日本語とは言えないわ。
「まじでうめぇな、これ」
「バリキモイ!」
こんな言葉どうかな?美しいかな?
「ほんとうにおいしいね、これ」
「ものすごく、気持ちが悪いね」
きちんとした丁寧な日本語で話すだけで、美しい響きに代わるの。
それから、間違った言葉ではないけれど、
「美しい言葉」と「美しくない言葉」も存在するわ。
例えば
「めし」は「ごはん」だし
「おまえ」は「あなた」
「トイレ」は「お手洗い」
君のおばあちゃんが、うんちが出ることを
「お通じ」と教えてくれてからの君は
「ママ、今日はお通じが出ないの」
と、お腹が痛い時にママにこう相談するわよね。
とっても上品な表現だと思うわ。
きたない物事さえも、美しい日本語で言える君は素晴らしいわ。
その調子で、「美しい日本語」をチョイスしていくのよ。
「上品」は作れる
さっきの「お通じ」の話ではないけれど、上品さというのはいとも簡単に作れてしまうわ。
それは、物事に「お」をつけて呼ぶことよ。
「水」→「お水」
「風呂」→「お風呂」
「しょうゆ」→「おしょうゆ」
「電話」→「お電話」
「野菜」→「お野菜」
どんな言葉にでも「お」が付けられるわけではないのだけれど、
つけられるものには「お」をつけてごらん。
君も「子供」と呼ばれるより「お子さん」と言われた方が気持ちがいいでしょ?
本当に単純なことだけれど、「お」をつける、たったそれだけの言葉遣いで、ずいぶんと上品になるわ。
心掛けてみて!
これは単なる習慣の問題のようだけど、上品な言葉を使うと、上品な行動、上品な考え、言葉が君の上品さを作り出してくれるわ。
これが、ヘップバーンが言いたかったことね。
「知性」は自分の力で育てるもの
ただ、知性だけはそんなに簡単に作れるものではないわ。
最初に説明した通り、スラングをやめる事でも多少なりとも知的に見えるし、正しい意味で正しく言葉を使えるようになればさらに賢く見えるものよ。
だけど、正しい言葉の意味を知って使いかたやタイミングを的確にするには、言葉をよく知って、そして正しいタイミングで使うための訓練がある程度必要ね。
知識に加えて、挑戦して、失敗して、経験の中で身につく時間がかかる事なの。
それに、やっぱり「知性」というならば、話す内容が大事よね。
よく学び、よく考え、それを理論立てて話すこと。
その時に使う言葉が美しく正確であれば、「知性」と「品性」が最大限に発揮できるわ。
知性を身につけるのは簡単ではないけれど、これからコツコツと頑張ることで、大人になったときに君の大きな武器となるはずよ。