あの人、何考えているの?
「なんでそうなるの・・・?」
こんな風に思うことはありませんか?
あの人が考えていることや今の気持ちがわかったら、コミュニケーションがもっと楽にスムーズになりますよね。
それだけでなく、あなたの心のモヤモヤ・イライラも消え去ります。
いつも忙しく頑張っているママのモヤモヤ・イライラは誰よりも多い!
家族のために一生懸命なママだから抱えてしまう、モヤモヤ・イライラ。
そのような感情を抱いた時、みなさんはどんなアクションを起こしますか?
ため込んでしまう
その感情を直接ぶつける
しばらく距離を置く・・・
いろいろあると思いますが、人の気持ちがわかるとママのモヤモヤ・イライラは自然と浄化されていくのです。
ガンジーはこのような言葉を残しました。
「あの人が何を考えているのかわからない・・・」
「どうしてそうなるの・・・?」
そんな風に目の前の人が、一瞬「敵」に見えてしまう瞬間が誰しもあると思います。
そんな時、ネガティブな感情を消し去れたらどうでしょうか?
ガンジーの言葉の通り、人の立場を理解することはこの世界の不幸や誤解の
処方箋になるのです。
「人の立場を理解する」とは簡単に言えば「人の気持ちがわかる」ということです。
このnoteは、そんな「人の気持ちがわかる」方法についてまとめたものです。
ぜひ最後までお読みいただき、みなさまの生活に少しでも役立てていただけたら幸いです。
目次
第1章 人の気持ちをわかるには?
「わかる」ってなんだろう・・・?
感情を乗り越えると見えてくる
第2章 怒りの感情を手放す
あなたの見る目を研ぎ澄ます
自分と向き合う「6秒間」
マインドセット
第3章 あなたに訪れる愛
この記事のまとめ
第1章 人の気持ちをわかるには?
「わかる」ってなんだろう・・・?
「人の気持ちがわかる」
という言葉を聞いた時、どのようなことをイメージしますか?
様々なキーワードやイメージが出てくるかもしれません。
このnoteでは「わかる」ということを、次のように捉えたいと思います。
まず大切なことは、「きちんと見極めること」です。相手を決めつけるのではありません。目の前にいる人のことを、見て、聞いて、感じて、考える。
そして、どんな状況に置かれていて、どんな感情を抱いているのかを見極める。これこそが大切な心得です。
次に大切なことは、「自分の立場と相手の立場を切り離して考えること」です。相手の立場と自分の立場を混同させてしまうと、誤解が生まれてしまう可能性があります。
人の気持ちをわかるには、客観的な視点が必要です。
ぜひ、この2つのポイントを覚えておいてください。
感情を乗り越えると見えてくる
「言われなくてもいつも人の気持ちをわかろうとしてるよ!」「当たり前のことじゃない?」と思った方。たしかに、私たちはいろいろな人と関わりあいながら生きているので、人の気持ちをわかることは当たり前のことのように思えます。
しかし、人の気持ちをわかるには、乗り越えなければいけないものがあります。それは、あなたの心の中に生まれる「感情」です。
「感情」とは一体どんな感情でしょうか?
それは「怒り」の感情です。心の中の「イライラ」なのです。人の気持ちをわかろうとしても、イライラがあなたの邪魔をするのです!そんな風に邪魔をされてはあの人が何を考えているか、いつまでもわかりませんよね。
では、なぜイライラが生まれてしまうのでしょうか?
その原因を探っていきたいと思います。
イライラの原因
「フィルター」が作る思い込み
人は誰でもそれぞれ「フィルター」を持っています。そのフィルターを通して、この世界を見ています。フィルターとは簡単に言うと「物の見方」です。過ごした環境・生まれ育った
などによって形成されていきます。
同じ家族であっても、深く愛する人であっても、親友であっても、フィルターは人それぞれ違っています。だからこそ同じものを見ても注目するポイントや感じ方が人それぞれ違うのです。私たちは、そのおかげで多様な価値観
個性あふれる感性に触れながら、人生を楽しむことができます。フィルターは私たちの「個性」であり、世界を彩ってくれます。
ですが、「人はそれぞれ異なるフィルターを持っている」ということを忘れてしまいがちです。あの人も「自分と同じフィルターを持っている」と思ってしまうのです。これこそが「思い込み」です。あなたとあなたの周りにいる人はひとりひとり違った感性考え方を持っています。「それぞれが異なるフィルターを持っている」ということを忘れてしまうと、あなたの心のモヤモヤが多くなってしまいます。
例えば、他人に対する期待。自分の思い通りにしてくれないことに対する怒りもここから生まれてきます。あなたのフィルターが思い込みへ。思い込みが他人への期待と膨らみます。期待すると思い通りにならないとき怒りの感情が生まれてしまうのです。
なんだか、穏やかでないですね。
こういった言葉を心の中で思ってしまったり、口にしてしまう時がありますよね。このモヤモヤ・イライラがあなたの心をむしばんでいってしまうのです!心がむしばまれてしまうとどうなってしまうでしょうか・・・。
気付いた時には「あの人をわかろう」とする気持ちがどこか遠くへ行ってしまうのです。このように、あなたの「フィルター」が思い込みとなるのです。そしてその思い込みは、あなたの心に「モヤモヤ・イライラ」を作ってしまうのです。モヤモヤ・イライラは、他人をわかろうとする気持ちを
遠ざけてしまいます。だからこそ、怒りの感情を乗り越える必要があります。怒りの感情を乗り越えると、あの人の気持ちが見えてくるのです!
第2章 怒りの感情を手放す
第1章では「人の気持ちがわかる」とは何か、人の気持ちをわかるために、
怒りの感情を乗り越える必要性をお伝えしました。心の中の「モヤモヤ・イライラ」、すなわち怒りの感情を手放すにはどうしたらいいのでしょうか?
第2章では、怒りの感情を手放して、人の気持ちをわかるための実践方法をご紹介します。実践法は大きく3つあります。
①あなたの見る目を研ぎ澄ます
②自分と向き合う「6秒間」
③マインドセット
①あなたの見る目を研ぎ澄ます
まずは「観察」しましょう。人間の
何気ないしぐさ
行動
発言
には心が全て反映されています。隠そうと思っても隠しきれないのです。何気ないしぐさから見えてくる、心のシグナルを見逃さない。ここではメンタリストDaigoさんによる著書『メンタリズム:人の心を操る技術』を参考にしながら、わかりやすくてためになる観察の仕方をいくつかご紹介します。今回ご紹介するのは「顔の観察」です。顔から得られる情報はたくさんあります。その中でも、
「笑顔」
「口元」
「視線」
に注目してみましょう。
あなたの目の前の人は本当に笑っていますか?
一口に「笑顔」と言っても種類があります。心からの笑顔と作り笑い。同じ笑顔でも抱いている感情は全く違います。目の前には
と言いながら微笑む子供。
「本当に大丈夫なの?」とママが聞きます。
「大丈夫だよ!」
一見元気そうに笑っています。ママは「大丈夫だよ!」という言葉とその笑顔を信じて「本当に何もないのだな」とその場を後にします。
しかし、なんとも言えないモヤモヤが心に残ります。
実はその笑顔が作り笑いだったら・・・
何か重大な悩み事や問題を抱えている可能性があります。本当に幸せで心から楽しんで笑っている時、上まぶたが下がって細目になり、目じりにシワが寄ります。この自然なシワというのは、無理やり作ろうとしても作れず、心の底から笑う時でなければ作れません。さらに、頬の筋肉が大きく持ち上がり唇の端と目尻が自然に近づきます。一方で作り笑いは、目尻に自然なシワが寄らず、筋肉を動かすことも出来ません。笑顔の終わりにも違いが見られます。心からの笑顔は自然に余韻を残しながら消えていきますが、作り笑いにはその自然な余韻が見られません。
みなさんも一度は「作り笑い」をしたことがあると思うのですが、笑顔の終わりがどうも不自然でちょっとぎこちなかったり、突然ぱっと笑顔が消えて
真顔になってしまったことはありませんか?相手が心の底から笑えているかどうか、観察してみてください。
口元に現れる不安・緊張
口元にもその人の心が強く現れています。リラックスしているか、緊張しているのかがわかります。相手の話に興味があり本当に楽しんでいる時、人の口元の筋肉は自然にゆるんでいます。口が軽く開き歯も時折見え隠れします。一方で、
話に興味がない
不安を抱えている
緊張をしている
などのマイナスの感情を抱いているときは、逆に口元がギュッと閉じる傾向にあります。さらに、不安や緊張で唇が乾いてくると唇を頻繁になめるようになります。筆者も緊張するとずっと唇をなめてしまいます。もし、話しているときに相手の口元に力が入ったり、唇をなめている場合は、不安や緊張を感じているサインです。サインを見逃さないことで、緊張をほぐすように話題を変えたり、くすっと笑えるような豆知識を話したり、すぐに本題に入るのは避けるなどの対処ができます。
目は口ほどにものを言う
「目は口ほどに物を言う」
とよく言いますが、目の動きも大切なシグナルです。
まず、目の前にいる人が
目を合わせようとしない
顔を見れていない
ときというのは、本音を言えていなかったり、不安や緊張を抱いている可能性があります。このアイコンタクトの観察は不安・緊張を感じ取れるだけでなく、相手の嘘を見抜く際にも役立ちます。
さらに、「視線がどう動いているか」を観察することでも相手の心境がわかります。視線が
上下に動いているか
左右にふらふらと動いているか
です。相手が話の内容に興味を抱いている時、視線は顔や胸のあたりを上下しながら縦に動きます。しかし、関心がないとき視線は左右にふらふらと動きます。このように、
笑顔
口元
視線
を注意深く観察すると、隠しきれないその人の本音が見えてきます。ほんのちょっとの意識で、あなたの見る目はどんどん研ぎ澄まされていくのです。
②自分と向き合う「6秒間」
「6秒」
この時間が何を表しているかご存じですか・・・?
「怒りの感情がピークに達するまでの時間」です。怒りの感情は6秒でピークに達すると言われています。ここでは
「魔の6秒」
と呼ぶことにしましょう。意外とあっという間ではないでしょうか⁈この6秒をやり過ごせば、声を荒げたり、怒りに身を任せて行動することもなくなります。
少し具体的な例を考えてみましょう。子どもが部屋中におもちゃを散らかした。片づけるよう何度も注意しているのになぜか片づけてくれない。もうご飯の時間になる。イライライライラ・・・
ここで声を荒げてしまいたくなるママもいると思います。でも、一度冷静になって、怒りのピークを、すなわち魔の6秒を乗り越えてみましょう。
「片付けが進まない理由はなんだろう・・・?」
「もし自分が子どもたちの
立場だったらどう思うだろうか・・・?」
などと自問自答してみてください。すると、少し見えてくるものがあるかもしれません。例えば・・・
あくまでもこれは例ですが、こんな風にイライラしていた気持ちが落ち着き、子どもとその環境について理解できたのです。私たちが職場などで上司に「ちょっとこの部屋片づけてくれる?」と言われたらすぐに片付けますよね。でも、「ものすごく楽しいタイミングで、ぐちゃぐちゃに散らかった部屋を片づけなければならない」ということになったら、さすがに目をそむけたくなりますよね。何から手をつけたらいいのかわからず、途方もない作業に思えて、やる前から気分はだだ下がりです。ため息までついちゃうも・・・!
何度声をかけても子どもたちが動いてくれないのは、少しイライラしてしまうかもしれません。ママは毎日一生懸命いろんな家事をこなしています。忙しい日常を送る中でも感情に任せて行動するのではなく、一度落ち着いて相手の状況を分析してみる。そして、相手の状況を把握し、理解する時間を作ってください。それは、自分と向き合う時間です。怒りの感情を手放し冷静になって考えてみるのです。
たった6秒。
されど6秒。
怒りの感情がピークに達するまでの6秒間を自分と向き合う時間にしてください。
③マインドセット
心理学の世界では有名な「誤信念課題(ごしんねんかだい)」と呼ばれるものがあります。「誤信念課題」とは、簡単に言ってしまえば「他者の心を推測する機能」を獲得できているかどうかを測るためのテストのようなものです。その中のひとつである「サリーとアン課題」をご紹介しますので、みなさんもぜひやってみてください。
【サリーとアン課題】
サリーとアンという二人の女の子がいます。
サリーはビー玉を持っています。
サリーはそのビー玉を自分のカゴに入れて、
外に散歩に出かけました。
そのあと、
アンはサリーのビー玉をカゴから出し、
自分の箱に入れました。
サリーが外から帰ってきました。
サリーは自分のビー玉で
遊びたいと思っています。
サリーがビー玉を探すのはどこでしょうか?
いかがでしょうか?
答えは「サリーのカゴの中」です。
サリーが外に出かけている間に、
アンはビー玉を移動したので、
サリーはビー玉が
アンの箱の中にあることを知りません。
サリーは「自分のカゴの中」に
ビー玉があると思っています。
おそらくほとんどの方が
正解できると思います。
それは「サリーがどのように考えるか」を
客観的に推測できているからです。
「アンがビー玉を移し替えたことを
自分は知っているけれど、
サリーは知らない」
このようにサリーと自分を区別して考える、
ということが出来ているのです。
この課題に
正しく答えられるようになるのは、
平均して4〜5歳と言われており、
大人顔負けに会話ができる
3歳児でも答えられないことが多いのです。
子どもたちは、日々の生活の中で少しずつ
「自分と他者は違う」
ということを学んでいるのです。
そうして初めて他者の心を
推測できるようになります。
この誤信念課題から、
人の気持ちをわかるための
ヒントを得ることができます。
「人の気持ちをわかるには、
”自分と他者は違う”
という大切な前提を忘れてはいけない」ということです。一見当たり前のことのように思えます。しかし、とても大切なことです。ひとりひとりがそれぞれ異なる環境で生きてきて、価値観も好みも大切にしているものも違っています。このことを常に頭に入れておける人は、人の気持ちもわかるのです。脳科学者で有名な茂木健一郎さんも次のように述べています。
自分と他者を切り離して考える。このシンプルなマインドセットが、人の気持ちをわかるための大切な土台になるのです。共に時間を長く過ごしている人でも、まだ幼い子どもでも、ひとりの「他者」です。このことを忘れずに
向き合うことが大切です。
第3章 あなたに訪れてくる愛
第2章では怒りの感情を手放して、人の気持ちをわかるための実践方法をご紹介しました。ではそれらを実践し、人の気持ちがわかってくるとどんな良いことがあるでしょうか・・・?あなたに何が訪れるでしょうか・・・?
それは「愛」です。
あなたの心が愛に溢れるのです。あなたとあなたの周りの人との関係性にも愛が溢れるのです。すでにお伝えしたように、人の気持ちがわかっていないとき、モヤモヤ・イライラが生まれてしまいます。
こんな風に怒りの感情が湧いてきます。しかし、そんな怒りの感情が「愛」へと変わっていくのです。
まず、心の中のモヤモヤ・イライラを手放します。そうすることで、人の気持ちがわかってきます。今まで見えてこなかった事実が見えてくるのです。その人がひそかに抱えている苦しみや、悲しみ、悩みなどが見えてくるかもしれません。そのように人の気持ちがわかってくると、今度は自分はどうすれば良いのかがわかってきます。例えば・・・
などなど。これらは全て相手の気持ちに寄り添っている証拠です。相手に対する思いやりと気遣いが自然と生まれてきます。今まで抱いていたモヤモヤやイライラは消え去り、寛大な心で人を受け止めることができます。モヤモヤ・イライラをぶつけるのではなく、寛大な心で受け止める。まさにそれはあなたの心に「愛」が訪れたということです。愛に満ちた心で人と向き合えているのです。あなたの心が愛で満ちると、あなたとあなたの周りの人との関係も愛に満ちてきます。愛に溢れた毎日ほど、幸せなものはありません。
あなたはもうモヤモヤ・イライラに振り回される必要がないのです!毎日笑顔で、穏やかな心で、愛に溢れた毎日を送ることができます。「怒りの感情を手放して人の気持ちをわかる」ことは、あなたに魔法をかけて、愛をもたらしてくれるのです!
この記事のまとめ
さて、ここまでみなさんに
「人の気持ちがわかる」ことについて
たっぷりお伝えしてきました。
いかがでしたか?
最後に、この記事の内容をまとめます。
人の気持ちがわかるとは?
・相手の状況・様子・感情を
きちんと見極めること。
・相手の立場と自分の立場を
切り離して考えること。
人の気持ちをわかるために
重要なこと⇒怒りの感情を手放す
3つの実践方法
①あなたの見る目を研ぎ澄ます
目の前の人は心の底から笑っているか?
口元・唇はどうか?
視線の動きはどうか?
②自分と向き合う6秒間
怒りのピークは6秒。
「自分が相手だったらどう感じるだろう?」
「どうしてだろう?」
などと自分に投げかけ、
自分と向き合う6秒間にする。
③マインドセット
「自分と他者は違う」ということを
頭の片隅に入れる。
自分と他者を切り離して考える。
どんな変化があるか?
経営学者として大きな功績を収めたピータードラッカーは、次のような言葉を残しました。
人の気持ちというのは少し複雑ですべて目に見えるわけではありません。だからこそ、
目には見えないもの
語られていないこと
に注意して目を向ける必要があります。そのために怒りの感情を手放す必要があります。モヤモヤ・イライラを手放して実際には語られない、人の気持ちを感じてみましょう。いつも頑張っているママ。家族のために一生懸命なママ。そんなママに愛に溢れた毎日を送ってほしい!毎日笑顔で過ごしてほしい!このnoteが少しでもママの心の支えになれたら幸いです。
参考文献
メンタリスト DaiGo(2013)『メンタリズム:人の心を自由に操る技術』扶桑社
D・カーネギー,山口博訳(2016)『人を動かす 文庫版』創元社
茂木健一郎(2016)『最高の結果を引き出す質問力:その問い方が、脳を変える!』河出書房新社