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新型コロナウイルスのオンライン勉強会まとめ①感染経路、潜伏期間、感染性

埼玉医科大学総合医療センターの感染症科の先生のオンライン講義のまとめです。

長くなるので少しずつまとめていきます。

今回のまとめでは

・なぜ3密を避けなければならないのか

・なぜソーシャルディスタンスを守るように言われているのか

・なぜ症状がない人もマスクをするように言われているのか

が分かるようになります。

新型コロナウイルス

L型とS型が発見されている。

最初は中国でL型が流行した。

現在はL:S=7:3

L型の方がやや感染力が強いと言われているが、今のところ臨床症状や感染性の厳密な違いなどは不明。

感染経路:飛沫感染、接触感染

流行当初からの疑問として、接触者調査の対象者からの発症者は少ない。

・中国:濃厚接触者の数%

・米国:濃厚接触者の0.45%

それなのになぜ感染がここまで拡大しているのか?

国内事例の80%は他の人にうつしていない。

残りの20%の人が1人以上に感染させている。(他の感染症でもよくある有名な話、20%のスーパースプレッダーの存在)

スーパースプレッダーになる要因は、ウイルス自体の病原性や環境など様々。

現在のところ環境の要因が多いのでは?と言われている。

→スーパースプレッダーにならないために大切なことは

・2m以上の距離をとる

・接触を避ける

3密(密閉空間、密集場所、密接場面)空間にいる感染者は、いない感染者よりも18.7倍も他の人へ感染させやすい。

そのため、不要不急の外出自粛と3密を控えるように言われ始めた。

感染した日からの感染性の推移

・発症前の時期:45%

・症状がある時:40%

・環境(高頻度接触など)を介した感染:10%

・症状がない感染者から:5%

→人から人への感染の約半分は無症状者からである。

症状がない感染者から感染拡大している可能性

・発症の2〜3日前に感染性のピークがある。

→そのため、無症状者もマスクをするべきだと言われ始めた。

しかし、マスクは

距離をとること

の代わりにはならないので注意。

まとめ

潜伏期間:1〜14日(平均5日)

11.5日で97.5%が発症。最大14日間を見積もっている。

感染性:発症2〜3日前から1週間強がもっとも感染力が高い

鼻咽頭には、症状がある患者とない患者とでは同じくらいのウイルス量が認められており、無症状でも感染力があると示唆されている。

発症する2〜3日前から発症直後に感染力が最も高く、発症8日で感染力は大幅に低下すると報告されている。

発症9日目以降はPCR検査が陽性であっても、ウイルス培養で生きているウイルスを検査すると陰性ということもある。

以上。

次回は、

新型コロナウイルスの特徴(風邪との鑑別、症状、経過、重症化リスク)

についてまとめます。


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