Love Later
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君の死因が自殺だって知ったのは、君の葬式の日だったよ。
毎日していたメッセージのやりとりが、突然途絶えたから、何となく予想はしていたんだ。高校生の頃から、なにがあってもメッセージだけは送ってくれてたからね、もしもメッセージが途絶えたら、それは君の命が途絶えた時なんだろうなってぼんやりとだけど思っていた。
君から送られてきた最後のメッセージは、ずいぶんと簡素なもので、たったの五文字だったね。
葬式にはあまり人もいなくて、家族と君の恋人、大学の先輩と、あとは僕くらいだった。葬式で泣いてた人は恋人さんくらいで、家族も先輩たちも泣いていなかったよ。「じゃあ、お前はどうなんだ」って君なら言うだろうけど、僕は泣かなかった。でも、勘違いしないで欲しい。泣かないのは、何も感じていないからじゃなく、どこか君らしいと思ったからだ。もしかしたら、泣かない人は冷酷だと世間は言うかもしれないけど、泣かないことが寂しさや悲しみを感じていないことの証明にはならないだろう?
君はあまり人から愛されるような人間じゃなかったけど、少なくとも君の恋人と僕は君を愛していたよ。本当さ。恋愛感情とは少し違うし、親から子への愛情とも違うけどね。友情とも違うし、僕にもよく分からないんだけど、それでも言葉にするなら、愛してる以外にふさわしいものがないんだ。
そろそろ、書けるスペースも無くなってきたから、ここらで終わろうと思うけど、最後に一言言わせて欲しい。君にとって、世界は残酷なものだったかもしれないし、酷く生きづらい場所だったかもしれないけど、君を愛していた人がいたことは、覆しようのない事実で、それだけはわかっていて欲しい。
それじゃあ、そっちの世界でもお元気で。
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死んだ君に向けた手紙を封筒に入れて、僕は屋上へと向かう。彼女を愛していた気持ちはもうどこにもぶつける事はできず、ただただ僕の心に残り続けるのだろう。
残された愛を、せめて君には届けたいな、そう思いながら手紙に火をつける。手紙は灰になり、風にのって遥か彼方へと飛んでいく。
君への愛と、君からのたった五文字のラヴレターをこの世に残しながら。
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