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やるか やらないか
息子が高校1年の冬。
新人戦が終わったあたりから
試合に使われなくなりました。
調子が悪かったわけでも、
先生に言われたプレイをやらなかったわけでもなく
急に・・・です。
これは息子も私も
主人すら悩みました。
ずっと「なぜ????」という感じでした。
遠征のビデオを見ても
試合をみても
使われない理由がみつからない。
それはインターハイ予選まで続きました。
主人は撮ってきたビデオを何度も何度も見返し
先生がどんなバスケをしたくて選手に何を求めてるのか
息子が出たとき、どう指導しているか
先生の近くでビデオを撮って何を言っているかまでビデオに残し
何度も何度も・・・・
息子本人も
自分に取って代わって出ている選手と比べては
どうして自分じゃないのか・・・と悩んでいるようすでした。
練習試合をみて
明らかに迷っている息子の姿を
私はただただ見守ることしかできませんでした。
ある日。
部活から帰ってくるなり息子が言いました。
「増量したいから食事指導してほしい」
切羽詰まってたんだな・・・
苦しかったんだろうな・・・
新人戦が終わってから半年。
そろそろ夏服を出さなきゃな・・・と思っていたころのことでした。
「食事」に至った経緯はこうでした。
自分に取って代わって出いる選手は息子より10cm身長が高かった。
今更、身長は伸ばせない。
でも、自分より大きい選手と戦うにはいまのままじゃ吹っ飛ばされる。
小さくても、フィジカルが強ければ自分にもチャンスがあるんじゃないか!
私はふたつ返事で引き受けました。
この日から私も本気で学び直しをしました。
ご縁あって知り合えたスポーツ栄養の先生に3か月の期限付きレッスンを
お願いし
目標の183cm/80kgまで一緒に走っていただきました。
体重が1kg、2kgと増えると食べることも楽しくなり、
始発に乗るために朝5時の朝食もしっかり食べる習慣がついてきました。
そんなとき
主人が息子に言います
「お前に取って代わった選手にあって
お前にないものじゃなくて、お前にあって彼にないものを伸ばしたほうがいいと思うんだ。」
息子と主人は息子が出ていない試合を何度も見るようになります。
半年も悩んで、
出口が見えなくて心も折れかかっていた息子の顔が
少しづつ笑顔を取り戻してきました。
そして、見つけた答えは、シュート力ではなく
走る・リバウンド・ディフェンス の3つでした。
そうです、以前ミニバスのコーチが言っていた
「みんながやりたがらない地味なこと」を本気でやれということです。
その日から息子は変わります。
泥臭く、地味なことを本気でやる。
走って飛んで守るためにはやっぱりフィジカルも大事で
当たっても飛ばされない、大きい選手に自ら当たっていく。
「俺はちゃんと食べてるから大丈夫!!」と自信にもつながっていきました。
できるか できないか・・・・じゃなく
やるか やらないか。
やると決めたから出来たんだと思うんです。
体重も184cm/80kg達成で
スタメンとはいかなくても
大事なところで使ってもらえる選手になれました。
なりたい自分になるために
息子は今日もしっかり食べています!