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そのサポート誰のため・・・・?2

サッカーを辞めることになってチームのコーチにご挨拶に行ったとき。
コーチは息子にこう言いました。
「途中でやめるなんてロクなもんじゃない。お前のようなヤツを負け犬というんだ。これから何をやってもうまくいきっこないぞ。」
その言葉をただ黙って聞いている息子。
少し前の私も、きっとこうだったんだよな・・・と苦しくなりました。

それからしばらくして。
バスケットボールに出会います。主人がバスケ経験者であったことと
「SLAM DUNK」を読んで娘がバスケをやっていたこと、それとクラスの仲間がミニバスに誘ってくれたことがきっかけでした。
息子は躊躇してなかなか一歩を踏み出せずにいました。
「お前は負け犬だ」
が頭の片隅にあったからです。
私もまた「自分のせいで」息子の大事な時間を無駄なものにしてしまうんじゃないか・・・・という不安があり、背中を押せずにいました。

「嫌だったらすぐ辞めてもいい?」そう切れだしたのは息子でした。
幸い、娘がお世話になっていたコーチがいてくれたので体験という形でミニバスに参加することになりました。

初日、緊張した面持ちの息子を笑顔にしてくれたのは同級生でした。
いつもニコニコして、誰よりの大きな声で気持ちよく挨拶してくれるそのこは走っても、飛んでも、投げても学年1番の運動神経抜群の男子。
息子はいつかこの子を超えることが目標だって言ったことがあったぐらいです。
「行こうぜ!!」
楽しそうにゴールを出したり、練習会場の準備を一緒にする姿をみて少しほっとしたのを覚えています。
練習が始まって30分ほどしたとき、コーチが息子に声をかけます。
コーチ「お前、何年生だ」
息子「5年生です」
コーチ「どこかでバスケやってたことある?」
息子「やったことないです」
そんなやりとりの後、コーチは息子の手をひいて6年生が練習するコートへ。「お前、こっちで練習しろ。」

私も主人もびっくりでした。
え?大丈夫??
5年生以下の子供たちは20:30で練習が終わってかえって行きます。息子は初日、しかもまだ体験中にも関わらず6年生と同じ21:00まで練習させてもらえました。
帰り道、息子が「来週から6年と一緒に練習だって。それと、火曜日も水曜日も木曜日も土曜日も練習やってるから来いって。オレ、バスケやってみようかな・・・」

嬉しかった半面、私には不安がよぎります。
息子が一生懸命になればなるほど、過剰に応援したくなってしまう自分がいるからです。
同じ失敗はもうしたくない私は少し息子と距離を置くようになります。
練習会場にはいかない。
競技に興味を持たない。

しかし、息子が楽しそうに帰ってくれば来るほど
応援したくなってしまう・・・・

考えました。
「私が」したいサポートではなく
「息子が」してほしいサポートって何だろう?
「私にできて」「息子のためになること」
上司の言葉を思い出したんです。
「お母さんはさ、ご飯作ってお風呂沸かして待ってればいいのよ。」

それだ!!!
私にできる応援。
食事。

そこからジュニア期の食事について勉強を始めることになるんです。

何のためのサポートか
誰のためのサポートか・・・

「私が」を辞めて
「息子が」を軸に考えるようにシフトしました。
そこから私は迷ったら「それは何のためか」と立ち止まるようにしています。

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