古き良き。
古き良き、という言葉がある。割と好きな言葉だったりする。先人達の想いを大切にしようとする日本人の、良いところが表れている、気がする。
今日、1日かけて秋田県湯沢市を散策した。スペシャルガイド付きの、贅沢な散策。湯沢は文化的に豊かなところで、昔から続く酒、味噌などの発酵産業や、その頃からの建物が、街に色濃く残っている。まさに、古き良き、が残る街だと感じる。
400年以上続く酒造で、見学と利き酒をする。恥ずかしながらお酒に関する知識が全くなく、お酒の作り方から発見の嵐。麹と酵母の割合や温度、期間等で繊細に味が変わるらしい。奥深い。
利き酒では4種ほど飲み比べ、どれもふわっと香るいい香りと、あまみと、上品な味わい。日本酒美味しいかも。。
昔は、味噌や醤油などの調味料もお家で作っていたのだから、すごいなと思う。味のもととなる調味料から家庭ごとに違うのだから、まさに家庭の味、である。私はこの味で育ってきたんです、って胸張って言える味、とても暖かいなぁなんて思う。
個人的に、日本の良さって、食と温泉と四季に集約されてると思っているのだけど(異論は認める)、その1つである"食"の奥深さと豊かさに、圧倒される。繊細に研ぎ澄まされた感性でつくられる素材を、大切に調理してつくられた旨いものを、美味しいと感じられる繊細さを、日本人として持っていたいと願う。知れば知るほどに、それぞれの素材や調味料が奥深くて、それはもう底なしに先人達の知恵が盛り込まれていて、とてもワクワクするし、それぞれに凝りたくなってしまう。
食だけでなく、古くから残っていて今静まり返っている建物など、歴史を感じると同時に可能性を感じるものに出会ったとき、体が震えるくらいわくわくする。子供のように目を輝かせてしまう。
古い=良い、という訳ではなくおそらく、先人達が創った良いものを、大切に残して継承してきた人達がいて、初めて今私達が古き良きだ、と感じることができるのだと思う。その歴史と努力に脱帽である。
私達世代もまた、次の世代に"古き良き"を感じてもらえるように、良いものを大切に残すためのアクションをしていかなければ、という使命感も湧いてくる。次に触れた人にまた、底なしのわくわくを感じてもらえるように、私達はいま、何ができるんだろう。
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