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MTGは「交換」のゲーム?

こんにちは。malsemanです。

今回は友達が教えてくれたとある理論を紹介しようと思います。
同意する人もそうでない人もいると思う、結構興味深い話しです。

本記事はマジック・ザ・ギャザリング(MTG)だけ語る内容ですが、
「資源を交換するカードゲーム」全般に意味があるかもしれない内容だと
思って、少し勇気を出して「#一般TCG理論」というタグを付けました。


■MTGはどんなゲーム?

ある日、友達がこんな話をしました。

P:M君、MTGはお互い毎ターン1枚ドローして、土地を1枚置く。基本公平でしょう?でも終わる時は結構差が出るんだ。それは何故だと思う?

M:うん~先手必勝ゲームでもないし、運ゲーで済む答えなら質問しなかったし…難しいな。

P:私はね、MTGの本質は「交換」にあると思う。交換が上手い人がMTGが上手い人だと。

M:ふむふむ。戦闘でコンバットトリックを上手く使えば有利になるよね。

P:いやいや、そんな狭い話じゃない。このゲームは、ほぼ全てが「何かと何かを交換」するゲームだよ。ちゃんと考えてみたら分かるさ。ゲーム中、どんな行為が行われ、どんな交換が発生するのかを。

■「交換(トレード)」する要素

● カード(根本資源)

P:まずはカード。カードゲームだから基本資源はカードだよ。お互い同じ枚数を持ってから始まる。後手はもう一枚貰う。基本毎ターン1枚を引く。

P:クリーチャーといい除去といい、とにかくゲームの流れで私のカードと相手のカードの交換が発生する。残ったカードが多い方が基本有利よ。

P:カードを使ってカード枚数を増やす行為は、交換可能な資源を相手より増やす行為だから普通いい行動と考えられる。

● ボード優位

P:続けてボード優位も交換対象だよ。普通クリーチャーを召喚すると得られる。特殊な例外は考えないで。基本はクリーチャーを出して殴るゲームだから、何か戦場に出ていると有利。手札にカードを多く持っていても使わないと相手のカードと交換ができない。

● マナ(行動力)

P:MTGは特にこれが大事よ。カードを使うには普通マナが必要で、マナがないとカードを使うことができない。でも一般的にマナをだす土地はカード資源に含まれている。即ち、私たちが「土地を置く」ことは「カードを行動力と交換する」行為だよ。

M:最近は毎ターン行動力が増えるカードゲームが多いけどね。

P:毎ターン得るマナをどれだけ上手く活用するのかによって、同じカード数を交換しても「交換の質の差」が発生する。

● ライフ(時間)

P:普通ライフが0になると負けるけど、その前は20でも1でも負け勝ちは変わらない。ライフが残ったら生き残れるし、生き残ったら時間(ターン)が流れ、カードとマナを貰える機会が増える。そこから貰ったカードとマナで逆転する事もあるし、元々長引きを狙う戦術もある。

P:相手のクリーチャーの攻撃を相打ち出来るクリーチャーでブロックすると「カードとカードの交換」になるが、ブロックしないで通すと「相手の攻撃とライフの交換」になる。MTGは防御側が選択可能だから、ライフも交換可能な資源だと認識するのが大事。

● デッキ枠(ドロー機会・確率)

P:このゲームの交換要素はプレイングに限らない。デッキを作る・調整する事も実は交換なんだ。

P:特定カードを入れる行為は「そのカードを引く機会」との交換だ。枚数を増やす・減らすのもそのカードを引く確率との交換。

P:サイドボードの決定や入れ替えも「相手デッキによって必要なカードを引く確率との交換」で、そこの選択から結構差がでる。

M:私は枠の入れ替えより、デッキの総枚数を増やして「普通存在しない新しい動き」を増やすことも好きだけど、どう思う?

P:それは私は基本反対。想定したプラン全ての確率を低くするだけよ。


P:これら以外にも細かい部分が色々あるが、要するに「色んな要素の交換」が行われるのがこのゲームの本質だと思う。

■上手い交換とは?

P:正直、一言で話すことはできないね。このゲーム、状況によって色んな要素の価値が変わるから。でも最初は単純に考えた方がいいと思うよ。「安く買って高く売る」みたいな通常より効率がいい行動?

(プレイング例)
* 全体除去カード1枚で相手のクリーチャー3枚を破壊(1:3カード交換)とか
* 7マナ巨大クリーチャーを2マナ除去で倒して、残ったマナで別行動をした(2:7マナ交換・行動テンポお得)とか
* 確定除去を序盤に使わず、相手のボムレアを倒すために構える(ライフを払い、より良いカードとの交換を狙う)とか
(構築例)
* 特定色マナが出る確率を上げるための土地比率調整とか
* 不利なデッキに勝つためのサイドボード枚数の適切な調整とか

P:私は「相手のデッキに勝つプランに合わせて確率を追いつく」までは交換実力だと思う。相手に必ず倒していカードが4枚なら、対応カードも最低限4枚入れるべき。(ドロー量が相手より多めなら減らしてもいい)
同じ確率にしたなら対応出来るか否かが運の領域だから認めるけど、低い確率の構築をしたなら運よりプランが甘かったり、諦めたと思う。

■上手くなれる練習法

● リミテッドをしよう

P:色んなプロがずっとリミテッドの強者がMTGの強者と話す理由は、リミテッドの方が交換の重要度が高いから。交換の練習はリミテッドをするのが一番いいと思うよ。デッキの構成からプレイングまで様々な部分で交換を経験できるし、戦闘状況を幅広く経験できる。
特にBO3なら相手に合わせてサイドボードを入れ替える経験が重なり、より良い交換をする能力が上がる。

P:リミテッドで土地ばっかり引いて負ける事も多いけど、実は上手い交換を重ねて相手より2-3枚多く土地を引いても勝てるゲームも結構あるよ。その時は自身の腕(交換力)が上がった事を感じる。

● 練習はミッドレンジで

P:貴方がビックリ戦略で簡単に勝つことを好きな人なのは知ってる。でも実力を上げたいなら、嫌でも練習は普通のミッドレンジにして。なるべくカウンターや全体除去が少ない構成で。
ミッドレンジは基本1:1カードが多いから、メインは「上手く交換しないと勝てない」場合が多い。でもサイド後に相手に従って適切な変化が出来て、どんどんいい交換とは何か、どうすれば相手と差をつけるかが分かる。

P:慣れてない・好みではないデッキで負けると全然楽しくないし辛いと思うけど、それで鍛錬して交換の基礎能力が上がった後なら、コントロールやアグロを握っても何と何を交換して勝てるのかがもっと鮮明に見えて、結果的に「交換力=マジック実力」が上がると思うよ。

M:ふむふむ。面白いね。ちょっと理論に従て練習しようかな。

■おわりに

いかがでしたか?
「MTGは運ゲー」とか、「MTGは実力ゲー」とか、「MTGの運:実力の比率はA:B」とか、あらゆる意見があります。
そこで彼はこの理論を語りました。「MTGは交換ゲー」だと。

TCGの根本となるMTG。
「Trading Card Game」を「Trading Card / Game」の意味で「人とカードを交換しながら遊ぶゲーム」で読まず、あらゆる資源の交換を楽しむカードゲームとして「Trading / Card Game」と読み、そこで「MTGの本質は交換(トレード)」という理論でした。

私は最初は「へえ〜そうなんだ」派でしたが、最近この理論が凄く役に立つ経験をしました。次の記事はこの理論を学んだ後、成果を出した話をしようと思います。



(おまけ)
当然世の中には、既に似た話を語った人達がいます。
一緒に見たらいい記事を少しリンクしました。
* 八十岡先生の記事。いいトレードとは何なのか説明がありました。
* 常盤ゆい・瀧村さんの動画。カード交換の話。
* AAAさんの記事。あらゆるアドバンテージの話。

最後まで読んでくれてありがとうございます。

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