鳥のいる暮らし(おへんたい目線)
何かを好きになるきっかけは様々だが、やはり実際に触れてみなくては、その良さに気づくことはなかなか難しいのではないかと思う。
子供の頃から犬と猫とは暮らしていたので、「毛皮を着た哺乳類」には親しみがあった。
しかし鳥とは暮らしたことがなく、扱い方も分からなかった為、飼いたいと思うこともなかった。
犬猫のようにベタベタ触れ合うことも出来なさそうだし、無表情だし、足が恐竜みたいで気持ち悪いし…と、およそ褒めるところがない。
遠くから見るスズメは小さいし模様もキレイだし、ちょっと可愛いかもしれないが、カラスは大きいし真っ黒だし、なにより頭がいいらしいのがなにやら怖い。
おそらく、鳥と暮らした経験を持たない人の多くが、このようなイメージを持っているのではないかと思う。ほんの数年前までの私がそうであったように。
それが、様々な偶然の積み重ねにより、きみちゃんというわずか50グラムの黄緑色の小鳥をお迎えしたことで、私の世界が一変してしまう。
すなわち、鳥という鳥が全て可愛くなってしまったのだ。
今まで、「大きくて黒くて頭がよくて何やら怖い」存在でしかなかったカラスへも、隙あらば真っ黒おぱんつ(おちり)を見てやろうと熱い視線を注ぐし、電線にスズメがとまっていればこれ幸い、遠目ながら白おぱんつ(おちり)をガン見するし、土鳩たちがひょこひょこ歩いていれば、物理的に見えない筈のグレーのおぱんつ(おちり)を心の目で見てニヤニヤし、家の中でも外でも、あらゆる鳥に萌え、おちりを見られる喜びと言ったらない。
おへんたい、毎日幸せなのである。
鳥の世界に引きずり込んでくれたきみちゃんには感謝しかなく、今日も感謝しながらもふもふのおちりを見て、嗅いで、撮っている。